デジタルと生音の融合 SASUKE x Buffalo Daughter音楽対談
デジタルと生が合わさるのは、自然の流れじゃないかな
SASUKE:僕自体はBuffalo Daughterさんは、セカンドですね。お父さんがかけてたと思います。家で。「Great Five Lakes」を、めっちゃいいって聴いてた覚えがあります。で、その後リミックスアルバムが出てますよね。それとかもめっちゃ聴きましたね。僕の好きな方もやられてたんで。そこからですねハマったのは。
山本ムーグ(以下山本):お父さんの聴いてたのを、わりと素直に受け入れてたの?
SASUKE:そうですね。まだ物心もついてなかったですから。自然と体に入ってたと思いますね。それが好みになって、ていう感じだったと思います。今までは音源で聴いてましたけど、ライブで1番近くで見られたわけですよね、袖からこう覗いて。やっぱライブめっちゃかっこいいんですよ。衝撃を受けて。ファンキーだったり、テクノだったりめっちゃヒップホップだったりみたいな色々混ぜられてて、あと個々の楽器の個性が生かされててすごい勉強になりました。
吉永:褒められた。いやぁよかったですね、26年間やってきて(笑)。まぁ好きなことをやってきただけだもんね。いやでもSASUKEくんみたいに一人でなんでもできるかって言ったらできないので、そこはメンバーそれぞれ合わさってドラマーとかも含めて勝負!みたいな。
大野:今の時代はデジタルの楽器とかもすごい多いから、SASUKEくんとやった時もそうだったけど、昔からやってるロックバンドみたいな体勢でやってるから。ちょっとタイトじゃないというかテンポに対してルーズな感じが、デジタルが入ってくるとそれがわかるなって最近思ってて。
SASUKE:でも僕は、それが良さだと思いますね。
大野:うまくミックスされる感じだと良いんだけど。そこは私たちも勉強だしと思って。
SASUKE:でも逆にデジタルでは出せないグルーブが出てきちゃってるんで、そうなるとやっぱり生と合わさった方がいいんですよね。
大野:そうだね。じゃあSASUKEくんの楽曲も生演奏でやってみるのは?
SASUKE:やってみたいんですよ。
吉永:それはもうスーパーテクニシャンじゃないとね(笑)。
大野:ドラムの人とか相当、大変だよね。
SASUKE:ドラムの方が1番困る曲ばっかり作ってますね。
大野:でも譜面とか渡したら、やりそうな人いそうな感じするけど。ここで公言するとやってくれる人、出てきてくれるかもしれない。
吉永:今、若いミュージシャンってみんなデジタルから育って来てるから。私たちはデジタルじゃなくて、どっちかっていうとドンカマって言われてた時代じゃないですか。だから理解の仕方が早いよね。ドラムの一個のリズムにしても解釈が速いじゃない。ちょっとここはタメる、みたいな、あるじゃないですかそういうの。そういうのをデジタル的に理解してそれを演奏しちゃう。そういうドラマー、今めっちゃいるじゃない。あれ、なんなのあの上手さ。
SASUKE:なんかパッドとか入れてる人いるじゃないですか、セットの中に。最近海外とか日本とかでも流行りかけてる、トラップみたいなビートを普通に叩いてる。
吉永:あれ打ち込みだったら理解できるんだけど、それを継続してずっとできて、そのスネアの入れ方とかこういう風に入れられるってのが、まぁ不思議ですね。
SASUKE:不思議ですね。
山本:なんかちょっと前にさ、DJの人がやたら(バンドと)組んでた時期あったじゃん。
吉永:なんか生演奏か多かった時期ね。
山本:打ち込みでやってた人たちが生演奏になってくって流れもあるかもしれない。打ち込みで作ったものを、生で再現するみたいな。
SASUKE:でも自然の流れじゃないかなって思ってますね、僕は。作ってると、やっぱり生で聴きたくなってくるですよね。作ってる側は、作ってる時からもう足りないなってギター弾き始めたりとか入れ始めたりとかするので。それで僕もベース買ったりとかしたんで、多分そういう流れがあるんじゃないかと思いますね。音楽やってる方は。
山本:パッドを叩く人で、この人の叩き方はかっこいいとかあるの?
SASUKE:ありますね。もう僕がハマったきっかけの人が、もうホントやばくてかっこいいんですよ。Jeremy Ellisって言うんですけど、指の動きがえげつないんですよねホント。もともと鍵盤やってたんで指はすごい動くんですよ。その感覚のまんまそれを持ってきちゃったんで、サンプラもセンスがいいんでホントすごいんです。目が追いつかない感じ。僕も最初そのパッド買った時に、やっぱ彼がレクチャー動画を出してるんで見るんですけど、もう指の筋トレからなんですよ。
山本:そういうのってもちろんその楽器を演奏するかっこよさってのがあるんだけど、なんかこう曲芸みたいな流れになってくるのもあるじゃないですか。だから、あくまで僕は楽器としてのかっこいい使い方が好きですね。
SASUKE:確かに僕もそうですね。
間違えることが面白さに繋がる。それがバンドの良さ
SASUKE:僕が(ライブで)一番テンションが上がったのは、『Chiuhahua Punk』。すごいアガったんですよね。めっちゃやばい!ってなって。ライブで聴いた時だとタメて戻ってくるじゃないですか。あれってアレがもうめっちゃかっこよくって。
大野:アレ作った時ってやっぱりライブを想定して作ったっていうか、お客さんとコール・アンド・レスポンスまではいかないけど、タメとかゆっくりなったり速くなったりとかを一緒に楽しむ感じがいいんじゃないかなと思って作ったから。
SASUKE:アレが楽しかったです。
吉永:あのアルバム自体がライブっぽく作った感じで。スタジオでその割とすぐ取れちゃって、1、2週間でできちゃったみたいな。もうその前にリハで曲は作ってたんだけど、まぁいい感じになったからこれ録音しようつって、そのままスタジオ入って、演奏してって言うような5曲なんで。わりとライブ感はあるアルバムなんだけど、でもライブとかでやってると何回もやるじゃん、同じ曲。そうなると毎回同じじゃつまんないから、色んなことやる。それが合わさって違う感じになっていくとかね。
山本:思いっきり間違えてなかったっけ。
吉永:あの日はね、だいぶ間違えてました。でもそれはそれで面白かったなって私は思います。
SASUKE:あそこめっちゃかっこよかったんですよ。
山本:あれってもともとスタジオで遊びみたいにやってできたもんだから。できたものを真面目にそのままやってると、全然体に入ってこなくて。あの失敗よかったんだよね、みたいな。
SASUKE:ソロ感がありましたもん。ターンテーブル・ソロみたいな。
山本:僕ね、音が出なくなっちゃったの。そしたらドラムのあつし(松下敦)くんが、頑張ってくれたんだよね。
吉永:でもまぁ、そう言うのが集まってまた違うアプローチができたりする。私たち間違えるのは大好きなんで、基本的に。間違いは正しいってことになってるんで。このバンドは(笑)。
大野:間違えてわぁーってなっても他の人がフォローしてくれるみたいな。それがけっこう面白かったりするから。それがバンドの良さだよね。
SASUKE:それめっちゃ思います。ちょっとバンドやりたくなってきますね。
吉永:間違いオッケーってバンドはホント楽しいですよ。
SASUKE:あー、ちょっと入れてください(笑)。
吉永:じゃあまた今度一緒にやりましょう。
SASUKE:今度リミックスじゃなくて曲やりましょう。
吉永・大野:おっ、いいねぇ!やろう!
SASUKE:お願いします!
ーー次回(9/10)も、Buffalo Daughterのみなさんをお迎えして後編をお送りします。
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