10年間で5兆円投資“国産旅客機”再挑戦 「技術におぼれるな。いいものが売れるのではなく、売れるものがいいものだ」石川和男が指摘

政策アナリストの石川和男が4月20日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のポリシーリテラシー」に出演。経済産業省が3月27日、次世代の国産旅客機について、今後10年間で官民あわせて約5兆円規模の投資を行うと公表したことについて「いいものが売れるのではなく、売れるものがいいものだ」という認識が必要だと指摘した。

スペースジェットの開発状況を視察した際の赤羽国交大臣(当時)令和2年1月19日  ~国土交通省HPより https://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_007313.html

経済産業省は3月27日、大臣の諮問機関である産業構造審議会の会合で航空機産業戦略の改定案を示した。そのなかで、次世代の国産旅客機について、2035年以降の事業化を目指し、今後10年間で官民あわせて約5兆円規模の投資を行うと明らかにした。国産旅客機の開発をめぐっては2023年2月、約15年かけて国産小型ジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ/旧三菱リージョナルジェットMRJ)」の事業化を進めていた三菱重工業が事業からの撤退を表明している。

MSJの事業撤退表明から約1年、一部では「唐突」との声もあがるタイミングで政府が官民あげての国産旅客機事業化を掲げたことについて、ゲスト出演した元桜美大学客員教授で航空経営研究所主席研究員の橋本安男氏は「私は唐突とは思わない。(MSJの開発は)8合目まで行ったと言われているが、開発費を使い過ぎて事業性のめどが立たなくなって、撤退を余儀なくされた。ただ、それまでに獲得したノウハウや技術を無駄にするのはもったいない。放っておくと無くなってしまうので、残っているうちに糧にして次のステップに進むべきだ」と、今回の政府の戦略案を評価。一方で、世界では脱炭素を目指し、水素燃料電池を使った航空機の試験飛行が始まっているとして「日本にはスピード感が足りない。国が支援してでも、早くローンチ(販売や提供の開始)しないといけない」と指摘した。

また、約15年かけて事業化を進めたMSJが撤退を余儀なくされた背景について橋本氏は「市場の見極めに疎かった。ものづくりはすごいが、インテグレーション能力=事業を可能にする能力が足りなかったのだろう」と述べ、原因のひとつとして「最初に作った『M90(旧MRJ90)』が、アメリカのパイロット組合が設ける重さ39トン、座席数76席という“スコープ・クローズ”(航空会社とパイロット組合の契約の一部で、リージョナル航空機の機体重量や座席数などの制限値を定めたもの)の条項を見誤った」と言及。「製造過程で、この問題が解消されたと勘違いしていたことが大きかった。新たにこの条項に適合した『M100』を設計しなおしたが、『M90』の製造にかかった5000~6000億円と同等のコストが再度かかるという負担が重く、頓挫した」と経緯を詳細に述べた。

石川がアメリカの型式証明取得をめぐって、当局に「いじわるされたのでは?」との見方を指摘すると、橋本氏は「それはうがちすぎだし、負け惜しみ。謙虚になるべき」ときっぱり。「ブラジルやカナダのメーカーは、アメリカのボーイング社と競合するような機体でも、ちゃんとアメリカの型式証明を取っている」と指摘した。

石川は、今後の国産旅客機開発の再挑戦について「日本は技術的に素晴らしいものがたくさんある。航空機以外にも、携帯電話やスマートフォンも本当は技術的にはすごいのに、技術におぼれてしまってコストをかけすぎてしまって、“こんな高いもの、高いレベルの機能はいらない”となってしまう。いいものが売れるのではなくて、売れるものがいいものだ」と持論を述べた。

吉田麻也「“自分はこうだった”と自分から言わないように…」“若い世代”とのコミュニケーションで気をつけていることは?

吉田麻也がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「吉田麻也の切り替えて行こう!」(毎週土曜9:30~9:55)。吉田麻也が“何があっても切り替えて行こう!”というDFならではのスローガンを掲げ、最新のニュースやリスナーからのメールに鋭く反応していく番組です! 4月13日(土)の放送では、若い世代と仕事をするうえで気をつけていることについて語りました。


パーソナリティの吉田麻也



<リスナーからのメッセージ>
「55歳になり、子どもも社会人になったことで4月からまた働き始めることにしたのですが、かなりブランクがあって緊張しています。しかも、若い方が多い職場なので、世代の違う方とうまく仕事をしていくヒントやアドバイスをいただけたらうれしいです」

吉田:世代が違う相手との仕事は非常に難しいですが、やりがいもあるんじゃないかなと思います。ちなみに(現在所属している)LAギャラクシーは、僕が35歳に対して、チームの平均年齢が25歳くらいなので僕と10歳くらい離れていますし、あくまで平均なので、25歳より若い選手も多くて、僕としても(若い選手との接し方が)年々難しくなっているなと感じます。

僕が気をつけているのは、“自分はこうだった”ということを自分からは言わないようにしていますね、聞かれたらもちろん答えますが。ちなみに、僕がよく聞かれるのは「今まで対戦した選手で誰が一番すごかったか?」とか「どこのリーグが一番良かったですか?」とか、イギリス時代の給料とかも聞かれたりするんですけど、そういうことは自分からはあまり言わないように気をつけています。

あとは、自分がやるべきことをやって、自分の仕事に対してリスペクトしてもらえるように意識しています。リスペクトを得るには、自分の仕事で結果を出すことが大事なんじゃないかなと思うので。

また、年齢が離れていると、若い人からは質問しづらいかもしれないので、逆にこっちから「最近調子どう?」「仕事はどうですか?」と、いろいろ質問してあげるのもいいんじゃないかなと思います。そういったことから“この子はあまりプライベートに入ってきて欲しくないんだろうな”とか“この子はいろいろ話すと、もっと距離が縮んで良くなるな”と距離感も感じ取れると思います。

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4月13日(土)放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年4月21日(日) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:吉田麻也の切り替えて行こう!
放送日時:毎週土曜9:30~9:55
パーソナリティ:吉田麻也
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/kirikae/

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