はるな愛~父親に本当の自分のことを告白した日

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、タレントのはるな愛が出演。本当の自分を父親に告白したときのことを語った。

ニューハーフ美女世界一大会「ミスインターナショナルクイーン2009」で優勝、初写真集「I●AI~はるな愛のつくり方」発売記念イベントを兼ねて会見を行ったタレント、はるな愛=2009年11月3日、東京・新宿の福家書店新宿サブナード店(※●は白抜きのハートマーク※)写真提供:産経新聞社

黒木)今週のゲストはタレントのはるな愛さんです。いつ頃から女の子らしく思うようになったのですか?

はるな)幼稚園の始めくらいからです。

黒木)幼稚園の始めというと、4歳~5歳の物心ついたときから。

はるな)そうです。ずっと女の子とばかり遊んでいました。幼稚園でままごと遊びをすると、配役はなぜかお母さん役なのですよ。お母さん役でずっと家のなかにいるのです。みんなが出て行ったら、物語に参加しないお母さん。お母さん役には自然となっていました。友達もうすうすと「賢ちゃんはそういう子なのだな」と気付いてくれていたと思いますね。子どもはそういうところにすごく敏感ですから。

黒木)でも幼稚園でしょう。小学生になると、またいろいろな友達ができますよね。

はるな)幼稚園から同じ地元の小学校に上がったので、友達はほとんどそのままでした。当時はランドセルが赤と黒しかないですよね。おばあちゃんが買ってくれると言うので手を引かれて行ったのですが、おばあちゃんから当然のように黒を手に取って渡されたときに、初めて現実を叩きつけられた気がしました。

黒木)先生やお友達には、まだ受け入れられない時代だったのですか?

はるな)多分、「何かあの子って不思議だな」とは思っていたと思います。女の子らしいことが好きだと言うと、親が怒りましたね。おもちゃも女の子のものを買ってと言うと、「お前は男だろう」みたいに。

黒木)いつぐらいから、ご家族の理解を得たのですか?

はるな)いや、ずっと理解はなかったです。親にも本当のことを言えずにいました。高校のときに、さぼっていることがバレたのですよ。当時、好きな人ができて、学校を休んでその人に会いに行っていたのです。「このことがバレたら本当のことをお父さんに言おう」と思っていました。すぐに手をあげるお父さんだったので、何かあれば周りの人が止めてくれると思い、ファミレスで話しました。
向かい合って、「お父さん、これから女として生きて行きたい」と言ったのですよ。そうしたらお父さんが歯を食いしばってボロボロと涙を流しながら、「分かった、お前がそこまで言うならとことんやれ。男だったら絶対に後悔するな、いちばんを獲れ」と言ってくれたのです。認めてくれた嬉しさと、もういままでの親子関係とは違うものになるという寂しさもあって、複雑な気持ちでした。そういうことなのですよね。この間、男の格好をする仕事があって、そのときにメイクで男らしくして行ったら、気持ちが男から抜けなくなってしまったのですよ。

黒木)男っぽくなった。

はるな)スイッチはどこで変わるか分からないなと思いました。

黒木)でも、姿かたちは変わって行きますよね。

はるな)LGBTという4文字の言葉ができたことで楽になる人がいるけれど、その一文字にはまらなければと思って堅く生きて欲しくないのは、みんなそうですよね。

黒木)カミングアウトしたら、それで解決というわけでもないでしょうからね。

はるな)本当にその通りです。生きていたら人としての悩みはたくさん出て来ます。でも、喜びも幸せもたくさん来るからね。


はるな愛/タレント

■7月21日生まれ。大阪府大阪市出身。
■大阪のショーパブでニューハーフとして活動。
■90年代半ばよりTVでものまね芸を披露するなどバラエティ番組に数多く出演。なかでも松浦亜弥をあてぶりする“エアあやや”は多くの人の注目を集める。
■2009年に「ミス・インターナショナル・クイーン2009」で優勝。日本人の優勝は初めて。現在は審査員も務める。
■2010年には24時間テレビでマラソンランナーを務める。
■現在はバラエティ以外でもCM・ドラマ・映画・舞台など幅広く活躍。また飲食店なども経営する実業家。
■2017年からはボランティアとして「こども食堂」や「被災地支援」の活動を行っている。
■また現在は、学生時代のいじめやLGBTの苦悩など波乱万丈に満ちた自身の経験をもとに、LGBTの啓発や人権啓発などの講演活動も行っている。

ENEOSプレゼンツ あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

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「外遊」とはどこへ行って、何をすること?

5月9日「長野智子アップデート」(文化放送)、午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーは「外遊はどこに?」というテーマでお届け。外遊とは何か、誰がどこへ行っているのかなど、文化放送国会キャップ、山本香記者が解説した。

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「前に長野さんもおっしゃっていましたけど、海外に行くなというのではなく。何をしに行ったのか、何を持って帰ってきたのか、いくらぐらい使ったのかが重要ということで。永田町をかぎまわり続ける国会キャップ、山本香記者に徹底的に調べてもらいました」

長野智子「外遊の『遊』というのは、遊ぶという意味とは違うんですよね。留学や研究や視察を目的に外国訪問することに『遊』と使っているという」

鈴木「中には遊(遊ぶ)のほうが大きい人もいるのかな、みたいなね」

山本香「遊ぶほうが大きい方がいらっしゃるんじゃないか、という。透明性が低くて誤解を生んでいる気もします」

長野「このゴールデンウィークはどんな方がどこに何をしに行ったんでしょう?」

山本「ざっと言いますと、大臣20人いますけど、このうちの14人が外遊、外国に行きました。副大臣と政務官合わせると31人が37ヶ国へ。どんなところに行ったのかというと、岸田総理はフランス、ブラジル、パラグアイ。総務大臣はベルギー、デンマーク、フランス。上川外務大臣はいちばん多くて6ヶ国行ったんです。マダガスカル、コートジボワール、ナイジェリア、フランス、スリランカ、ネパール。鈴木財務大臣はジョージアに。武見厚生労働大臣はスイス……ということで行先はバラバラですけど」

鈴木「はい」

山本「パッと見た感じ、アジア、アフリカもありますけど、ヨーロッパがやっぱり多いな、という印象ですね」

長野「上川さんはグローバルサウス?」

山本「そうですね。南アフリカ、アジア、ということで、岸田内閣、岸田総理のメッセンジャーとしてグローバルサウスと呼ばれる国を飛び回った、と言えるのではないでしょうか」

長野「大臣、副大臣、政務官以外、普通の議員の方も海外に行くのでしょうか?」

山本「はい。議員外交という観点で、衆議院・参議院それぞれ、海外に出かける方は届け出をしないといけないんですね。広報に載っている届出が出た方、衆議院は34人、参議院は13人でした。直前に取りやめた方もいるかもしれませんけど、私が数えた範囲で、大臣含めた国会議員は、このゴールデンウィーク期間中、合わせて80人近い方が海外に」

長野「この円安のご時世に! 特に山本さんが気になるところは?」

山本「岸田内閣が中国やロシア、覇権を強める国に対抗するためにこういったグローバルサウスに出かけたんだな、そういう狙いが透けて見える外交だったな、とは感じています」

長野「外遊の『遊』のほうが強いものものなきにしもあらず、というお話もあったんですが」

山本「これはずっとその大臣についていないとわからないんですよ。我々報道に公開されるのは国際会議の場面、どこかの閣僚と会談する、そういった場面だけ。空いている時間にどこに行っていたのか、というのはわからない部分があります。自由時間が多い大臣、政務官、副大臣というのは何しているかわからない。もしかしたらものすごく実のある視察や秘密の会議をしているのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。一概に言えないのが外遊の評価の難しさかな、と思います」

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