渋谷天外、新型コロナ復帰後初舞台は、夏の京都で注目子役と共演
2021.06.10 up
渋谷天外(中央)、パーソナリティ 河島あみる(左)、川田一輝
ラジオ大阪(OBC)が毎週土曜の昼に放送する『あみるのママで』。6月5日はスタジオに松竹新喜劇代表 3代目 渋谷天外が登場し、来月10日から始まる「松竹新喜劇 夏まつり特別公演」をPRしました。
「あと3年で70の声を聞く」という天外は、今年1月に新型コロナウイルスに感染。当時、40.0°を示した体温計を見て「一番に思ったのは『これは体温計がつぶれとる(壊れている)!』」だったと豪快に笑いますが、その後のPCR検査で陽性。すぐに入院を指示され、いきなりICU(集中治療室)に入ることになったといいます。「なんで?」と自覚のない天外は「あなた重症なんですよ!」と言われ「この3~4日が山」という言葉に驚いたと話します。自身の症状について「咳は1時間に1回くらい「ゴホン」って。でも知らん間に肺が真っ白(になっていた)」といい、その頃の血中酸素飽和度は、呼吸不全の目安である90%を下回っていたといいます。気付かないうちに症状が進行していた経験から「とりあえず、指先に付けるヤツ(パルスオキシメータ)、買いはったほうがいい。ええやつ買わなあきません」と持論を述べました。
新型コロナからの復帰後、初舞台となる「松竹新喜劇 夏まつり特別公演」は7月10日から18日まで、京都南座で開かれます。演目は、新作喜劇「一休さん」と、名作「愛の小荷物」。「一休さん」は藤山扇治郎が主演する一休宗純の青年期の物語で、松竹新喜劇版の新しい一休像を作り上げるといいます。
「一休さん」には、NHK朝ドラ『おちょやん』で注目を集めた子役 毎田暖乃が出演。毎田について「(取材会で)10歳でこんだけのことしゃべれるか(と驚いた)。しっかりしてるし、かわいいし…。(芸能界は)子役と動物と一緒に出たら食われるというのが定説。『全力で君のことつぶすからな』って言った(笑)。そのくらいの気持ちでいかんとホント持っていかれるもん。芝居もうまいしな」と激励し、同じ役者として正面からぶつかる気持ちを示しました。
渋谷天外(右)とパーソナリティ 河島あみる(左)
『おちょやん』では、鶴亀撮影所の守衛を演じた天外。ドラマの主要人物である喜劇界のプリンス 天海一平は自身の父 二代目 渋谷天外がモデルです。「お父様の生きざまが朝ドラになって、毎朝全国で(放送されるというのは)…」と河島から聞かれると、「いっぺんも観なかった。ムカつきますがな、自分の親が最低の男として描かれて、悪く言われて。ネットでボロくそに書かれたりね」と複雑な思いを吐露しながら「でも、30%くらいは事実」と笑いました。
「朝ドラファンとしても、この新喜劇をやはり見たくなる」という河島の言葉に、天外は「あんさん、うまいことまとめはりますな」と笑い、「夏の京都。ぜひ観に来てください。新型コロナ対策もしっかりしてます。うちの芝居は熱いから、余計暑くなるかもしれんけど」と自信を見せ、笑いで新型コロナに打ち勝とうと呼びかけました。
「松竹新喜劇 夏まつり特別公演」について、詳しくは「松竹新喜劇」のホームページでご確認ください。
「松竹新喜劇 夏まつり特別公演」
松竹新喜劇 夏まつり特別公演
※該当回の聴取期間は終了しました。
村上春樹「まさにフィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』の時代の音楽ですね」という1920年代の音楽は?
2023.03.26 up
作家・村上春樹さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」(毎月最終日曜 19:00~19:55)。3月26日(日)の放送は「村上RADIO ~今夜は、落ち穂拾い~」をオンエアしました。今回のテーマは「今夜は、落ち穂拾い」。「落ち穂拾い」といえば、ミレーの名画が思い浮かびますが、村上DJは、これまで放送した番組の編集で、時間の関係でこぼれ落ちた曲を丁寧に拾い上げ、おすすめの“落穂曲”にまつわるエピソードを披露しました。この記事では、前半3曲を紹介した内容をお届けします。
◆Bette Midler「Ukulele Lady」
次は、2022年6月放送分「村上の世間話2」からの落穂曲です。
この回は2曲こぼれちゃったんですね。世間話をすると、ついつい話が長くなって、音楽があまりかかりません。すみません。
では、落ちこぼれの2曲を続けて聴いてください。
ベット・ミドラーが歌います。「ウクレレ・レイディ」。これはリチャード・A・ホワイティングが1925年に作ったとても古い曲です。当時の人気楽団、ポール・ホワイトマン楽団が取り上げてレコーディングしています。まさにフィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』の時代の音楽ですよね。1920年代のアメリカではハワイアン音楽が大流行したんです。芸達者なベット・ミドラーがノスタルジックに、いかにも楽しそうに歌っています。
◆The Seeds「Pushin' Too Hard」
The Seedsが歌います。Pushin' Too Hard。The Seeds、1965年にカリフォルニアで結成されたサイケデリック・ガレージ・バンドです。サイケデリック・ガレージ・バンドとは何か、要するに近所のガキが集まって、どこかのガレージで適当にこしらえた曲、みたいな感じのものです。粗っぽくてかなり乱暴なんだけど、ナマの生命感みたいなものがあって、そういうところが若者たちの心を惹きつけます。この曲、チャート的にはとくにヒットもしなかったんですが、なんか耳に残っちゃいます。最近ではパンク・ロックの先駆けみたいなラインで、再評価されているみたいです。たまにはこういう音楽もかけましょう。
◆Woody Guthrie「Jarama Valley」
2022年3月18日に「戦争をやめさせるための音楽」という特別番組をやったときの落ちこぼれ曲です。
ウディ・ガスリーの歌う「Jarama Valley」“ハラマ峡谷”です。
1936年から39年にかけて、スペインでは市民軍とファシスト軍の激しい国内戦争があったのですが、アメリカでリンカーン旅団という反ファシストの義勇軍が結成され、市民軍を支援するためにスペインに渡りました。ヘミングウェイの小説『誰がために鐘は鳴る』の背景となった熾烈(しれつ)な戦争です。
ハラマ峡谷でこの義勇軍にとっての最初の本格的な戦闘がおこなわれ、多くの義勇兵が命を落としました。ウディ・ガスリーは彼らの勇気を称えるためにこの曲をつくりました。
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<番組概要>
番組名:村上RADIO ~今夜は、落ち穂拾い~
放送日時:3月26日(日)19:00~19:55
パーソナリティ:村上春樹
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/