「お笑いの秋」「哲学の秋」を新提案。有名芸人をお得に観られる裏事情とは!?

9月7日の「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(文化放送)、特集コーナーでは「令和の○○の秋」を考えた。

まず有名な「○○の秋」から、食欲の秋、スポーツの秋について検証した。秋になると食欲が増す理由としては「諸説あるが食欲を抑制するセロトニンの分泌が少なくなり、夏に比べて増大する」「気温が下がると基礎代謝が上がり、エネルギーを補充したくなる」。という説明に対し、「それを言うなら食欲の冬では?」「夏に比べたら下がるから」など議論も起きた。

スポーツの秋については、最も大きな理由として1964年の東京五輪の存在が挙がった。10月10日に開会式が行われたことがスポーツの日(旧・体育の日)の起源にもなっているが、この日付になったのは統計上、晴れとなる確率が高くなるから、だったとのこと。

続いて「芸術の秋」について、明確な起源がわからなかったが、大島はこう推察する。

大島育宙「秋は表現者としてもいいとは思うんです。僕と永井さんは『散歩する族』なので。散歩=インスピレーションわきがち、というところもあるし。夏だと日陰でジーッとしていなきゃいけない、みたいな。移動からインスピレーションが生まれ、作品ができる」

西川あやの「インスピレーションの話だとわかりますね。夏は暑い、冬は寒い、春は花粉がある。秋は邪魔されない」

大島「僕がここ数年、いちばん活動的なのは秋なんですけど、この考えはわかりやすくないですか?」

永井玲衣「そうですね。頭の中も結局、身体性を伴うので。動きやすいというのが通じてくるんでしょうね」

スタッフからの提案として、「大掃除の秋」「引っ越しの秋」なども理由とともに紹介。コーナーの最後に、大島と永井、それぞれが新たに提案したい「○○の秋」をプレゼンした。

大島「『お笑いの秋』が最近あるんだよ、という話をさせてください。お笑いの大会で、ついきのう『キングオブコント』の決勝進出者が発表されました。賞レースでもう1個、『M-1グランプリ』は1回戦が行われて。この時期はYouTubeにお笑いの動画があふれます。なぜかというと、予選の動画が公式から上げられるんですけど、落ちちゃった人とかが『もうこのネタ使わないから』と自分のチャンネルで出す。あとライブがお得になる裏事情がありまして」

永井「お?」

大島「テレビにもう出ちゃってる芸人さんが、スケジュールが合わせられないので、もともとはライブのスケジュールが組めない。でもあした急に時間空いた、みたいなときに『ネタを試したい』と新宿の50席ぐらいの劇場に来るんですよ」

西川「へえ~っ!」

大島「たとえばM-1決勝に行く直前のメイプル超合金さんや、三四郎さんとかが『突然、追加されました』みたいなことが。1000円とかで、テレビに出ている人の漫才って観られないぞ! ……ということがあります。中野、新宿、下北沢とかでお笑いを観る人にとって、秋はすごくお得なシーズン!」

永井「私は秋、基本的に思い出がないんですよ。秋ってなんでもかんでもうまくいっちゃって、立ち止まらない。体調もいい、過ごしやすい。ということで『哲学の秋』としたい。大島さんが『お笑い』で私が『哲学』って、結局ベタ(笑)」

大島「初回みたい、自己紹介かっていう(笑)」

永井「哲学はあえて立ち止まったりズッコけたりつっかかったりするので。うまくいっている秋こそ立ち止まって一緒に考える。寒い時期に考えると暗くなるから冬は哲学しないほうがいい。夏は何も考えられない、春はバタバタしているから、秋しか暇がない」

西川「10月1日で転勤、という方もいるので、立ち止まって考えるというのもいいかもしれないですね」

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『男が心配』の奥田祥子、長期取材で男性たちの本音を引き出す

9月7日「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)、大竹メインディッシュのコーナーに近畿大学教授・ジャーナリストの奥田祥子さんが登場(リモート出演)した。奥田さんは社会における男性の生きづらさを記した新刊『男が心配』も話題となっている。

かつては新聞記者をしていた奥田さん、記者になりたてのおよそ30年前、周囲は「男性ばかりだった」と振り返る。

奥田祥子「男性の先輩は冷静で弱音を吐かない、毅然とした態度で権力に立ち向かっていった。憧れたし、目標でもあったんです。いわゆる『強い男性』という像で。ところが30代で男性読者の週刊誌担当になって、普通のサラリーマンの方が仕事や家庭、いろんなことに悩んで弱り果てている姿を、取材していっぱい見てきたんです。目の前でたくさん取材して、『おや? これが本当の男性の姿なんじゃないか』と思って。新聞に載らないような男性の生きづらさという問題を、私こそ追わなきゃいけないんじゃないか、って。青いですけど……それから20年あまり追い続けています」

壇蜜「『男はつらいよ』って思い出しちゃった(笑)。女もつらいけど男もつらい」

奥田「最初は週刊誌の特集記事だったんですけど、何度も却下されて。男性の生きづらさは問題じゃないんだ、って言われたんです。特集って1回しかできないんですね。そのあとも追いたいな、と思って。休みの週末に取材して夜中から朝、原稿を書いて。というインタビュー、調査を、数年前に近畿大学に来てからも続けています」

大竹まこと「その調査ですけど、いままで1000人以上の方にインタビューされて、そのうち500人以上には、定点じゃなくて継続して話を聴いている、と伺っています」

奥田「そうなんです。もともと意図した手法ではないんですけど、いまはテーマを決めずにいろんな方に話を聴いていて。私も対象者の方と一緒に歳を重ねて。取材は言葉とノンバーバルの観察、とあるんですけど、20年前には言葉で『奥田さん、僕、大丈夫だよ』と言っていても頬がピクピクしている、本心じゃないな、と。でも『本質は苦しいんだ』とは書けなかった。小説ではなく、ジャーナリズムのルポなので。それをそのまま温めていたら、最近になって『奥田さんね、あのときじつはすごく苦しかったけど、男の性(さが)なので言えなかったんだよ』と、ようやく言葉で引き出せて。長期取材だから人間の性、本質が見えてくる、と私自身は思っているんですね」

壇蜜「つい強がるとか、メンツを保とうとするところが男性にもありますか?」

奥田「あります。10倍断られているんですけど(笑)、応じてくれている時点で話す意欲はある方じゃないですか。いざ会うと沈黙が5分、10分あって。男のメンツというのが頭のどこかに出てきて、長いときは5時間、半日、面と向かって休憩とりながらやるんです。本質としてありますね」

対象者の取材期間は最長で21年間にものぼる。著書を読んだ壇蜜も、男性が「ああ」「ふう」と応える描写から、リアルさを感じたという。長期取材の結晶といえる『男が心配』は現在発売中。放送では海外との比較も含め、さらに男性の生きづらさについて語られた。

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