『報道特集』金平茂紀“特任キャスター”に『NEWS23』筑紫哲也のDNA

神戸金史・RKB解説委員

TBSテレビ『報道特集』のキャスター・金平茂紀さんが9月24日、レギュラーMCとしての最後の出演を終えた。10月からは、「特任キャスター」という形で番組に携わる。RKB報道局の神戸金史解説委員は出演したRKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』で、金平さんの著書をもとに『NEWS23』筑紫哲也キャスターから受け継いだ“DNA”について語った。

金平キャスターが手に持っていたボード

金平茂紀さんは私たちJNNというTBS系ニュースネットワークの中の一つの旗頭である『報道特集』を支えてきた方です。ベラルーシのルカシェンコ大統領の単独インタビューをしたり、いち早くウクライナの現地に入ったり、一人の記者として現場を大事にしている方という印象があります。先日も、あの旧統一教会の会見で「どちらに向かってお詫びしてるんだ」と詰め寄っていました。

金平さんが最後にスタジオで述べた言葉を紹介したいと思います。金平さんはいつも外に出る時は、ウクライナでも、ベラルーシでも、木製のボードを持っていました。

僕が12年間使っていた、この原稿を止めるクリップボードです。実は僕の恩師の筑紫哲也さんが、最後のオンエアの日まで使っていたものです。当時危うく捨てられそうになっていたのをスタッフのADさんの1人が拾い上げて保管して、僕に託してくれました。

時代遅れのようなこの木製のボードですけども、東日本大震災の被災地ですとか、あるいは福島第一原発の構内、あるいはアフガニスタン、イラク、リビア、ウクライナ、ベラルーシ、ロシア、アメリカなどの取材現場に持って行きました。何のために自分は報道という仕事を続けているのかを考える時、僕はこのボロボロになったボードを眺めていました。

番組はさらに続きます。僕は「特任キャスター」という役割で、より深く、より広く、より長く取材をして、皆さんと随時、この番組でまたお目にかかりたいと思っております。

手元に持ったクリップボード。筑紫哲也さんが使っていたものを拾い上げて使ってきたのです、とおっしゃった時に、私はいろいろなことを考えてしまいました。

筑紫哲也さんはご存知の通り、『NEWS23』で長くキャスターを務めました。その前は朝日新聞で「朝日ジャーナル」の編集長をしていたんです。私(神戸)は高校時代から浪人、大学2年生くらいまでの間、筑紫哲也編集長時代の「朝日ジャーナル」を、毎週買っていました。1号も欠かさずに「今週、筑紫さんは何を書いているだろう?」と。

「多事争論」というコラムが1ページ目にあって、ずっと読んできました。テレビに移って、1989年『NEWS23』のキャスターとなり「朝日ジャーナル』と同じタイトル「多事争論」というテレビコラムをやっていました。短いコーナーでしたが、必ずキャスターが自分の言葉で述べる。金平さんは、恩師と呼んでいました。

筑紫哲也さんのラストメッセージ

実は今日、1冊の本を持って来たんです。金平さんが去年11月に出版した「筑紫哲也『NEWS23』とその時代」(講談社刊)。金平さんは『23』のスタッフとして筑紫さんとお付き合いしてきて感じたことを書いています。さらに自分が知らなかった時代のことは、TBS社内でいろいろな人に取材をして書いています。

TBSも大きな問題に直面したことがありました。オウム真理教問題でビデオテープを見せてしまった時に大変なことになり、筑紫さんは番組で「TBSは死んだ」とまで言いました。もちろんプラスの面もいっぱいあります。去年この本を読んで、私も知っているTBSの人がいっぱい出てきて「あの人は、こんな時にこんなことをしてニュースに携わっていたのか」と驚きました。

この本の中に、筑紫さんがキャスターを退くときにしゃべった言葉が引用されています。

「来週から編集長でもなくなります」「18年半を振り返って大特集をやる」とかひと騒ぎするものですが、それをやりません。花束の贈呈もありません。「番組が終わるわけでもなく、私がいなくなるわけではないからです」とおっしゃった後です。

変わらないのは、長い間みなさんの支持によってつくられたこの番組のありようです。それを私たちは「NEWS23のDNA」と呼んできました。力の強いもの、大きな権力に対する監視の役を果たそうとすること。とかく一つの方向に流れやすいこの国で、まあ、この傾向はテレビの影響が大きいんですけれど、少数派であることを恐れないこと。多様な意見や立場を登場させることで、この社会に自由の気風を保つこと。それを、すべてまっとうできたとは言いません。しかし、そういう意思を持つ番組であろうとは努めてまいりました。これからも、その松明(たいまつ)は受け継がれていきます。

バトンを受け渡していくことの大事さを、筑紫さんはおっしゃっている。そして「私は引き継いできた」ということを、金平さんはおっしゃっている。私たちはどう引き継いでいくのかが問われているのだろう、と金平さんの言葉を聞きながら思いました。

筑紫さんのこの言葉について、金平さんは「後続のテレビ報道に携わる者たちへの文字通り遺言だったと僕自身は受け止めていました」と書いています。

大切な『報道特集』という旗

筑紫さんはこの時、がんだとわかっていて退かれたんですが、金平さんはお元気なので、「自分はこれからも取材に行くぞ」という意欲満々でした。

私たちが大事にしなきゃいけないのは、言論の多様性とか、違う見方を提示することです。筑紫さんはいつもそうだったと思うんです。金平さんがキャスターを退くと報じられた後で「抗議します」というハッシュタグがすごく広がりました。応援してくれる人がいっぱいいるのはうれしい反面、なぜ抗議するとなってしまうのか、私はよくわかりませんでした。

だって、番組である以上、常に存続の危機にあるじゃないですか。視聴率だったり、評判だったり、反響だったり、いろいろな要素はあるかもしれませんが、未来永劫続くというのは絶対にない。私たちはそういう中で生きています。

「番組を続けていくためにどうしたらいいか」を考えた時、誰かに引き継がなければいけない時期が必ず来ます。その時に、ぶつ切りで終わってしまってはまずいですよね。だとしたら今回、レギュラー出演はなくなるけれど、金平さんが特任キャスターとしていろいろなテーマに基づいて自分のやりたいことをやって表現する場を作る、というのは全然問題がないと思います。

そして今度、調査報道ユニットのキャップ、村瀬健介さんがMCに加わります。非常に優秀な記者で、熱心で、力のある人です。この人が金平さんの代わりに来るというのを、私はとても期待しています。松明をそのままつなごうという人だ、ということでもあるわけです。

『報道特集』という番組は、全国ニュースの一つです。私たちRKBも含めたJNNが、総力を挙げて作ろうとしていくものなので、私も何度も作ってきました。スタジオで金平さんと対談もしました。これからも私たちがやっていけるような場として、ニュースの基幹番組の一つとして、ちゃんと位置づけていきたい。RKBからも出していって、そして村瀬さん、膳場さんたちと議論しながら、いろんなものを提示できたらいいなと思っています。

私たち一人一人が松明を継ぐ

筑紫さんがおっしゃった三つの要素を、もう一度振り返ります。

 

 ①権力を監視すること・・・Watch Dog

 ②少数派への共感・・・・Minority

 ③何でもありの気風・・・Diversity

 

筑紫さんが唱えてきた3つ。私は学生時代からこういう言葉に触れて、非常によい刺激を受けました。そして金平さんは実践してきました。村瀬さんもそうでしょう。「筑紫哲也『NEWS23』とその時代」という本にあるように、いろいろな方々が関わっています。そのDNAは、たった1人のキャスターだけじゃなくて、私たちも含めた多くの人に今、引き継がれている。松明はスター1人が掲げるものじゃない。私たち1人1人がその松明を掲げる側に立ちたいと思います。

「筑紫哲也「NEWS23」とその時代」 金平茂紀著、2021年11月1日講談社刊、税別2000円

神戸金史(かんべかねぶみ) 1967年生まれ。毎日新聞に入社直後、雲仙噴火災害に遭遇。福岡、東京の社会部で勤務した後、2005年にRKBに転職。東京報道部時代に「やまゆり園」障害者殺傷事件を取材してラジオドキュメンタリー『SCRATCH 差別と平成』やテレビ『イントレランスの時代』を制作した。

田畑竜介 Grooooow Up
放送局:RKBラジオ
放送日時:毎週月曜~木曜 6時30分~9時00分
出演者:田畑竜介、本田奈也花、神戸金史
番組ホームページ
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※放送情報は変更となる場合があります。

特待生が勧める受験に役立つアプリとは!? 岡山理科大学の学生にランパンプスがインタビュー!

受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』

全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。

全国の受験生をお笑い芸人ランパンプスが応援隊長となって応援する『おうえんしナイト』。

今回は岡山理科大学に通う在学生へ、ランパンプスがインタビューを行う様子をお届けします。なぜ理系に進んだのか、今、何を学んでいるのか、などその思いに迫ります!

――さて、本日は、岡山理科大学学生広報スタッフの生物地球学部生物地球学科三年生の佐藤将英(さとうしょうえい)さん、理学部生物化学科四年生の竹中真美香(たけなかまみか)さん、経営学部経営学科四年生の後藤希(ごとうのぞむ)さん、工学部知能機械工学科(現情報理工学部情報理工学科)四年生の小泉陽暉(こいずみはるき)さんの4名に来ていただきました。

※左から 佐藤さん、竹中さん、後藤さん、小泉さん

小林:それでは自己紹介からお願いします。

佐藤:生物地球学部の佐藤です。学生広報スタッフの製作部門のリーダーやってます。

小林:なんでそんなきちっとした服着てるの?

佐藤:普段から大学もこれで来ています。私が人の名前と顔を覚えるのが苦手なタイプなので、相手に覚えてもらいやすくて、得してますよ(笑)。

寺内:20歳にしては落ち着きすぎてるね。

小林:一人称「私」だもん。

寺内:まだ「おいら」で大丈夫だよ?

小林:普通「おいら」の時期ないから(笑)。

竹中:理学部生物化学科の竹中と申します。広報誌では編集長をしてます。

後藤:経営学部経営学科の後藤と申します。学生広報スタッフの立ち上げから、運営の全体のリーダーをしています。

寺内:岡山理科大学で学生広報というものを作り出した人ってこと? 産み出してるからゴッドってことだ。

後藤:「理大をもっとよくするための解決策はないか?」という課題に対して、企画を考えるという授業の一環で作ったんです。

寺内:めちゃくちゃ経営に向いてそうだね。

小泉:工学部知能機械工学科の小泉です。

寺内:それでは本日は、よろしくお願いします。

小林:まずは岡山理科大学を志望した理由をお聞かせいただけますか?

佐藤:国公立の受験に失敗して、じゃあ私立でどこ行こうかってなった時に、生物地球学部の勉強がすごく楽しそうだなって思ったんです。生物地球学部の特徴として、一、二年生の間は小学校の理科みたいに、恐竜も、宇宙、天体、動植物、地理考古も、様々な勉強ができるんです。その中から三年生以降、専門コースを決めて学んでいくんです。

小林:どのコースにいきたいんですか?

佐藤:私は哺乳類関連の研究がしたいと思っていたんですけれど、行こうと思っていたコースではできないって言われたんです。それで、お世話になっていた地理考古の先生に相談したら「遺跡から出てきた昔の骨がどういう動物か? という調査で哺乳類の研究ができるから、うちにおいで」と言ってくれたので地理考古に決めました。

小林:哺乳類が好きってことは、恋愛とかはどうなってるの? 人の女性も哺乳類じゃないですか(笑)?

佐藤:一番見てて面白い動物は人間だなと思います(笑)。

小林:まいったねー(笑)。

竹中:私も国公立を志望してたんですけど、当時、教員を目指していたので、岡山理科大は教員になる人が多いと聞いて、いいなって思ったのと、あとは特待生の制度があるので、そこを狙いました。

寺内:じゃあ高校時代、勉強を頑張ってたんだ。

竹中:私立なので得意だった数学と理科だけで受験できるのがよかったですね。

小林:理学部生物化学科では何を学ぶんですか?

竹中:生物と化学が混ざったような学科なんですけど、例えば植物の遺伝子組み換えや、環境のことなどを学べます。

後藤:僕はもともと高校が岡山理科大の関連校だったんです。広島にあるんですけど、今も片道一時間半くらいかけて通学してます。

小林:めんどくせえ(笑)。

寺内:近くに引っ越してこようって発想はないの?

後藤:あったんですけど、地元でコンビニを共同経営しているので、その兼ね合いでこっちに住むことができないんですよ。

寺内:ちょっと待って! 学生広報の神は、もうすでに経営者なの? 大きいところのフランチャイズでやってるってこと?

後藤:そういうことです。

小林:そりゃ引っ越せないよな。お疲れ様です(笑)。

後藤:岡山理科大を志望したきっかけとしては、出張授業で経営学科の先生が高校にいらっしゃって、話しているうちに「行ってみたいな」と思ったんです。もともとは大学に行くより、起業したいなと思っていたんですよ。

寺内:高校生で起業を考えていたのも凄いし、理科大学に経営学部があるのもびっくりだね。「理科大」って一括りにしてたけど、学部学科によって全然違うんだね。

小林:皆さんは、どういう受験の方法だったんですか?

竹中:私は一般入試でした。英語と数学と理科で入って、満点目指すつもりで頑張りました!

寺内:一般入試の点数が高いと特待生に選ばれるってこと? 竹中さんは特待生なの?

竹中:はい!

小林:なんだ、自慢か(笑)。

竹中:違います(笑)。

小林:勝手なイメージだけど。 女の子で理系って少数だから、すっごくモテるんじゃないの?

竹中:モテてないですよ(笑)。平均くらいです。

寺内:え? 自慢(笑)?

小林:リケジョ苦手かもー。

竹中:モテてないです(笑)。

後藤:僕は関連校入試で入りました。英語、数学、国語プラス面接って形でしたね。ですので、年内に合格も決まってました。

寺内:決まってから入学までに課題みたいなものはあった?

後藤:冊子が配られた記憶があります。

寺内:合格した後もちゃんとやってたんだ。

小林:いやいや、経営があるから(笑)。金のハンバーグを売らなきゃいけないし。

寺内:こら! どこのコンビニか分かっちゃうから(笑)。

小泉:僕は「共通テスト利用」といって、共通テストの結果を送るだけで合否が出る入試方式で入りました。

寺内:それ、普通に受けるよりも、点数高くないとダメなやつだよね?

小泉:定員も各学科で1~2人くらいしかいないです。

小林:受験勉強をどのようにやったのかと息抜きの方法を教えてもらえますか?

佐藤:私は他の3人と違って優秀なタイプじゃなかったので、あまり思い出したくないですけど……。

寺内:一番優秀そうな格好してますけどね。

佐藤:見かけだけです(笑)。勉強が苦手だったし、尚且つ、大学自体も行こうかどうかを迷っていたんです。本当にギリギリまで大学行きたくないって、親と喧嘩したこともあります。

寺内:「わたくしは大学に行きたくないんだ!」って(笑)?

佐藤:(笑)。喧嘩もしたんですけど、いろんな人の話を聞いたり、調べたりしたら、思ったよりも楽しそうだなって感じたんです。それで、とりあえず行ってみようかなって気持ちになって、高校三年生になってから受験勉強を始めました。生徒会をやっていたので、忙しくて、家庭教師の先生をお願いして、1対1で1年間がっつりやりましたね。

小林:もうちょっと、こうしてればよかったなみたいことあります?

佐藤:もっと早く大学について調べておけばよかったなとは思いますね。今は、全く後悔なく楽しんでますけど、もっと早めに調べていれば、いろんな選択肢を見た上で決められたなとは思います。

小林:やっぱ5、6歳から決めといた方がいいかな?

寺内:早すぎるって(笑)。

竹中:私は受験勉強ガチってたんです(笑)。

寺内:特待生目指してやってたんだもんね。

竹中:なので、勉強法を調べるところからはじめました。ちょうど高校二年生の終わりくらいにコロナが流行ったんで、逆に言えば勉強の環境は整っていましたね。

寺内:うわ! それを勉強の環境が整ったと言えるのすごいよ!

小林:賢い高校だったんですか?

竹中:私が最下位になるくらいでした。

寺内:「私が最下位になるくらい」の「私が」で俺たちのこと切ってきたよね(笑)?

小林:バッサリ切られた(笑)。

竹中:(笑)。周りがみんな賢かったっていうのがあって、釣られて私も勉強しましたね。

寺内:おすすめの勉強法はありますか?

竹中:めちゃくちゃおすすめなのがあります! 勉強時間を共有するっていうやり方なんですけど、Studyplus(スタディプラス)っていう、友達とアカウント交換して、今日は何時間やったとか、どの教材をやったっていうのを共有できるアプリがあるんです。インスタの勉強版みたいなやつですね。負けず嫌いなとこがあるので、めちゃくちゃマッチしました。

寺内:嘘ついたこととかある?

竹中:ないです(笑)。それじゃ全く意味がないじゃないですか! 息抜きの方法は、お父さんが森で……。

小林:え? ファザーがフォレスト?

竹中:お父さんは森じゃなくて(笑)。アウトドア好きで、森に行ったり、釣りに行ったりするので、たまについて行ってリフレッシュしていました。

小林:もっとこうしてれば良かったなみたいなのありますか?

竹中:国公立を最初に目指していた理由が偏差値とか、お金の面だったんです。途中でその理由だったら、私立の特待生を狙う方が効率的だったと気付いたんです。それまでは周りが国公立を目指してるから私も、っていうところがありましたね。

小林:そういえば彼、国立です。

寺内:一応、学芸大学という国立大学を出ておりました。

竹中:自慢ですか(笑)?

小林:点数何点ぐらい?

寺内:センター試験は5教科8科目で、86%ぐらい取ってたかな? 物理と数学とかは100点でした。

竹中:100点!?

寺内:自慢です……待って! 嫌な奴になっちゃう!

後藤:僕は、理科大だから理系ができると思われるかもしれないんですけど、元々文系だったので、全然できなかったんですよ。一応は試験があるので受験勉強もしてましたが、ほぼ面接の練習でしたね。

寺内:なんかさ、喋り方が経営者なんだよね(笑)。よく経営者さんのインタビューで、こういう感じで止まってる写真あるじゃん? ちゃんとその動きするよね?

後藤:今日撮ってもらった写真いっぱい欲しいなと思ってます(笑)。

小林:じゃあ、この手をもらっていいですか(笑)?

寺内:素晴らしい! ちなみに、お父さんは川?

後藤:お父さんは川じゃないです(笑)。

小林:大学に入る前と入った後の印象の違いを教えていただけますか?

佐藤:もともと大学に「分厚い専門書でカリカリ勉強する」というイメージを持ってたんです。でも、好きなことを好きに学べる環境なので、大学は本当に自分が面白いってものを全部履修して、吸収できる場になりました。理系には私みたいな人が多いと思うんで、大学に入ってから勉強の楽しみが増えるんじゃないかと思います。

寺内:大学入って楽しいことを聞いてるのに、勉強の話するのすごくない?

小林:普通、飲酒喫煙だろう(笑)。

寺内:やめろ! 興味のあることを思う存分学べる環境なんだよ!

佐藤:勉強って言葉の捉え方が、高校までは「しないといけないもの」だったのですが、大学からは「やりたいこと、知りたいことを学ぶ」という意味に変わってきましたね。

小林:うるせえ! うるせえ!

寺内:彼、まだ勉強が苦しいものだと思ってるタイプだから(笑)。

竹中:私は滑り止めで入ったこともあって、大学生活を適当に過ごそうって思って入ったんですけど、いろんな経験して、たくさんの人と出会って、変わっていきました。

寺内:マイナスの気分で入ったからこそ楽しいギャップがあったんだね。

竹中:勉強以外にも人生を豊かにする授業があるんですよ。例えばグループワークで「人を許すメリットって何?」とかを話すんです。二年生からその授業を受けて、いろんな見方ができるようになって、ポジティブ思考に変わりました。人生に影響を与えた1年間でしたね。

寺内:なんか、いい大学だなあ。

小林:受験生がこの記事読んで「大学って楽しそうだな」ってなるようなことある? たとえば「理系だって恋愛できるんだ」とか(笑)。

竹中:でき……てました。

寺内:……なんか、ごめんね(泣)。

竹中:でも、すごくいい経験だったから(笑)。

寺内:そんな話までしてくれて、ありがとうね。

後藤:僕は大学に入った目的は人脈作りだったんです。

寺内:ほんと変わり者だな(笑)。でもね、「人脈は作ろうと思って作るんじゃなくて気付いたら出来てるもの」なんだよね。

小林:ちょっとやめてもらえる? なんか残そうとしてる?

寺内:今のとこ、太字でお願いします(笑)。

小泉:僕も、大学では専門的な知識ばかり勉強するものだと思ってたんですけど、人生を豊かにするコミュニケーションの授業があったり、知識以外のところも勉強できるんだなっていうのが違いでしたね。それと、活動の幅が高校の時よりも広がるので、アルバイトも大学から始めました。

小林:何やってるの?

小泉:カニ道楽で働いてます。

寺内:え! いいなあ! 賄いはカニ?

小泉:賄いはないんですよ。

寺内:賄いのない飲食店入ることあるの?

竹中:でも、彼はすごいんですよ! 月収は?

小泉:12月は30万円でした。

寺内:えー!! そりゃ賄いいらないわ(笑)。

小泉:12月は忙しくて、時給が良くなるので、その時期にガッツリ入ったんです。

小林:大学生で30万稼いで何使うの?

小泉:北海道に行きました(笑)。

小林:カニ食いに行ってんじゃねーか(笑)!

小林:最後になるんですけれども、頑張っている受験生にメッセージをお願いします。

佐藤:中学から高校っていうのもひとつの転機で、高校生になると関わる人が増えて、すごく楽しいと思うんです。その分、大学受験に気持ちが向きにくいと思うんですけど、大学に入ったらその何倍も感動があるので、未来を見据えて頑張ってもらいたいですね。自分の知らない世界が広がるので。

小林:本当に20歳? 学校の先生みたい。

寺内:要は「大学って楽しいよ」ってこと?

小林:やめやめ、よくない! しゃっしゃって要約しちゃダメ(笑)。

竹中:私が強く言いたいのは「今が最高だ! と思えるのは自分次第」っていうことです。最初の一年間は意欲がなくて、適当に過ごしてたんですけど、そこから、挑戦して、いろんなチャンスを掴んだりして成長出来たんです。最初から気付けてなかったのが、後悔になってるので、頑張ってほしいです。

小林:いい若人だねー。

寺内:受験で苦しいかもしれないけど、それをどう捉えるかも自分次第だと。

小林:だから要約しなくていいから(笑)。

後藤:どこの大学に行ったとしても、行った先でどうなるかは、その人次第なので、辛いこともあると思うんですけど、自分がどう頑張ったかによって、将来の自分ができるので、頑張ってほしいです。

寺内:自分次第! 素晴らしい!

小林:要約しないんですか?

寺内:今のはもうできないよ。自分次第で頑張ってほしい。辛いこともあるかもしれない……

小林:今してる今してる(笑)。

小泉:僕は、偏差値や、肩書きだけで行く大学を決めすぎない方がいいかなって思います。高校の時、ずっと国公立に行きたいっていう気持ちが強かったんですけど、実際、私立の大学通ってみて、楽しいことも多かったですし、入ることがすべてじゃなくて、その大学でどう過ごすかで充実感が違うので「何をしたいか」で決めるのが一番いいのかなと思います。

寺内:その、したいことがカニ食べに行くことだったんだよね。

小林:ゆで? 焼?

小泉:ゆでも焼きも刺しも(笑)。

小林:要約できる?

寺内:「カニ」ということで。

小林:ありがとうございました。

学生:ありがとうございました。

 

――それぞれ異なる学部で充実した学生生活を送る4人のお話はいかがでしたか?

小林:素晴らしいカルテットでしたね。バランスがよかった。特攻隊長の「私」こと佐藤君。次鋒に「自信の女」竹中さん(笑)。

寺内:特待生で受かるんだからそりゃ自信持つよね。ばっさり切られたよ(笑)。

小林:そして経営者!

寺内:コンビニ経営してる大学生って何者だよ!

小林:最後、小泉くんね。ちゃんと落としてくれた(笑)。

寺内:竹中さんの回しも素晴らしかった。「月収いくら?」ってパスからの最後「北海道にカニ食べに行きました」だからね(笑)。

小林:スーパードライブシュートだよ! もう勘弁して。すごいカルテットだった(笑)。

寺内:本当にいい子たちで、学校が大好きなんだなって伝わってきたよね。

小林:めちゃめちゃ伝わってきた。

寺内:いい学校にいい学生! ありがとうございました。

 

 

さて、次回は『おうえんしナイト』は特別編として岡山理科大学の恐竜学博物館にてランパンプスが体験学習してまいります。ご期待ください!

<岡山理科大学>
住所:〒700-0005 岡山市北区理大町1-1

『おうえんしナイト』では頑張る受験生を応援すべく、リスナーの皆様からのご意見や情報を募集しております。ランパンプスの二人に取材してほしい“あなたの街のおすすめスポット”や“合格祈願にまつわるスポット”など受験生に役立つ情報を特設サイトまでお寄せください。

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