井上芳雄がパーソナリティを務めるラジオ番組

今年でデビュー25周年を迎える井上芳雄さん。高い歌唱力と存在感で数々のミュージカルや舞台の主演を務めるほか、音楽番組やバラエティ番組の出演など幅広いジャンルで活躍しています。

当記事では、井上さんの冠ラジオ番組『井上芳雄 by MYSELF』(TBSラジオ)と、井上さんが主演を務めるラジオドラマ『ミヤリサン製薬 ラジオ劇場 アキラとあきら』(KBCラジオ)をご紹介します。

今年でデビュー25周年! 井上芳雄のプロフィール

井上芳雄さんは東京藝術大学在学中の2000年、ミュージカル『エリザベート』のヒロインの息子・皇太子ルドルフ役でデビュー。その後も『モーツァルト!』(2002年初演)や『ミス・サイゴン』(2004年初演)など数多くのミュージカルや舞台に出演し、「ミュージカル界のプリンス」として女性を中心に絶大な支持を誇ります。2012年には、同じくミュージカル界を牽引する浦井健治さん、山崎育三郎さんと音楽ユニット「StarS(スターズ)」を結成し、CDリリースやコンサートなどを行ってきました。

近年は、音楽番組やバラエティ番組で活躍する機会も増えており、2021年4月からスタートした『はやウタ』(NHK総合)で自身初となる歌番組のレギュラー司会に就任。『行列のできる相談所』(日本テレビ系)では、2022年5月から2025年3月までレギュラーMCを務めました。

直近では、12年ぶりの再演となるミュージカル『二都物語』が5月7日から東京・明治座で開幕。6月には大阪・梅田芸術劇場メインホールと名古屋・御園座で、7月には福岡・博多座で上演される予定です。5月31日に開催される「日比谷音楽祭」では、自身が結成したユニット「日比谷ブロードウェイ」のメンバーとして、島田歌穂さん、中川晃教さん、田代万里生さん、遥海さんらと出演します。

井上芳雄出演のラジオ番組

TBSラジオ『井上芳雄 by MYSELF』

TBSラジオで2017年4月から放送されている井上芳雄さんの冠ラジオ番組。井上さんが舞台で鍛えたトークとスタジオでの生歌、ともにレギュラー出演しているピアニスト・大貫祐一郎さんのピアノ生演奏に乗せて、今の気持ちを伝えます。

出演作品の稽古話や裏話が聞けるのはもちろん、井上さんと親交があるミュージカル俳優をゲストに迎えて、往年のミュージカルナンバーをデュエットで披露するなど、コンサートホールの最前列にいるような極上の音楽、臨場感で日曜夜に贅沢なひとときをお届けします。

番組イベントも数度にわたって開催されており、放送開始から半年で実現した2017年10月の「井上芳雄 by MYSELF スペシャルライブ」では、約5000席が即日完売。ミュージカル俳優による単独コンサートとして初となる全国17カ所でのライブビューイングも行われました。

2024年4月23日・24日には、井上さんの約3年ぶりのコンサートとなった「井上芳雄 by MYSELF × Greenville Concert 2024」が開催され、井上さんが近年出演したミュージカル作品のナンバーや、自身初のフルオリジナルアルバム「Greenville」の楽曲を披露。浦井健治さんや田代万里生さん、⽯丸幹⼆さん、明日海りおさんら豪華ゲストも登場し、圧巻のパフォーマンスで観客を大いに魅了しました。

井上芳雄 by MYSELF
放送局:TBSラジオ
放送日時:毎週日曜 22時00分~22時30分
出演者:井上芳雄
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KBCラジオ『ミヤリサン製薬 ラジオ劇場 アキラとあきら』

2024年10月から放送されている、池井戸潤さんの作品「アキラとあきら」を原作としたラジオドラマ。銀行業界を舞台に、倒産した町工場の息子・山崎瑛(アキラ)と、大企業の御曹司・階堂彬(あきら)という対照的な生い立ちを持つ2人の「アキラ」が同じ銀行に同期で入行し、共に逆境に立ち向かう物語です。

井上さんはアキラ役、あきら役は加藤和樹さんが演じるほか、黒田崇矢さんや日高のり子さん、橋爪功さん、井上和彦さん、西村まさ彦さんら豪華キャストが出演。ポッドキャストでは、出演者たちの「収録後の声」を配信しており、番組の裏話や役作りなどさまざまなエピソードトークが楽しめます。

ミヤリサン製薬 ラジオ劇場 アキラとあきら
放送局:KBCラジオ
放送日時:毎週月曜 18時30分~18時45分
出演者:井上芳雄、長谷川悠大(小学生の瑛)、黒田崇矢、日髙のり子、佐藤綺星(AKB48)、ナレーション:松下真緒
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自動車修理工場の女性社長が「自動販売機のハンバーガー」を開発

トラックなどのドライバーさんのなかには、昭和の頃は、よく幹線道路沿いにあった自動販売機のハンバーガーで、お腹を満たした経験がある方もいらっしゃることでしょう。じつは最近、令和版の「自動販売機のハンバーガー」がじわりじわりと増えているんです。今回は、この自動販売機のハンバーガーを手掛けている自動車修理工場の方のお話です。

ハンバーガー自販機と小林さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

東京・新宿から中央道の高速バス、または新幹線と飯田線の特急「伊那路」を乗り継いで、およそ4時間の長野県飯田市に「ガレージいじりや」という自動車修理工場があります。敷地内には、トヨタ・パプリカ、マツダ・シャンテをはじめ、昭和の車がズラリ。しかも、工場の前にある懐かしい自動販売機コーナーが目を引きます。

お店の代表・小林由季さんは、埼玉県出身の41歳。小さい頃、ちょうどミニ四駆が大人気だったこともあって、クルマに興味を持ちました。19歳でオートマチック車限定の運転免許を取ると、街を颯爽と駆け抜けていった、白い「マツダ・RX7」に心躍ります。

『カッコいい!あのクルマに乗りたい!!』

そう思った小林さんは、知り合いの自動車関係者に相談すると、軽くあしらわれました。「RX7? アンタ、あのクルマ、マニュアルだし、ロータリーエンジンって知ってるの? 乗りたいなら、自分で自動車が整備出来ないと、まず無理だよ」

愛車のマツダ・シャンテと小林さん

マニュアルもロータリーエンジンも、全くチンプンカンプンだった小林さんですが、乗りたい思いが高まって、マニュアルで免許を取り直し、自動車整備士を目指します。男社会の自動車修理工場で、厳しい試練を乗り越えて、見事、整備士資格を取得。縁あって信州に移り住むと、趣味で借りたガレージで、ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤへの履き替えを請け負ったことをきっかけに、2010年、自ら自動車修理工場を立ち上げました。

やがて、工場のスタッフが昭和43年製・スバル360の修復を成し遂げたことから、小林さんも古い車に興味を持ち、旧車が続々持ち込まれて、車雑誌にも注目されます。あれよあれよと、旧車好きならまず知らない人はいない工場に成長。小林さんは雑誌連載企画で、旧車でレトロな自動販売機巡りをすることになりました。

ところが、ここで小林さんは大変なことが起きていたことに気付くんです。

『大きな道路沿いにたくさんあったハンバーガーやうどん・そばの自動販売機コーナーがどんどん無くなっている……』

24時間営業のコンビニエンスストアが増えた一方で、自動販売機は経年劣化、オーナーさんの高齢化も進んで、自動販売機コーナーは次々と姿を消していたんです。そんな折、小林さんはお祖父さまを亡くしたことで、小さい頃、自動販売機のハンバーガーをなかなか買ってもらえなかった記憶がよみがえりました。

『あの思い出の、自動販売機のハンバーガーを残したい。ならば、ハンバーガーを作っている食品メーカーを助けよう!』

自動販売機コーナー

そうひらめいた小林さんは、さっそく自動販売機用のハンバーガーを仕入れます。自動車工場の前に冷蔵機能付きの自動販売機と電子レンジを設置して販売を始めると、ちょうどコロナ禍と重なったことで、テイクアウトのニーズをつかんで大繁盛。各地のレトロ自動販売機で売れたハンバーガーのおよそ4倍を1台で売り上げました。

小林さんはもうイケイケドンドン、自動販売機を増やして各地で大人気となりますが、あまりの売れ行きにハンバーガーメーカーのほうが悲鳴を上げてしまいます。安定した納品が出来ないので、もう勘弁してくれませんか、と言われてしまったのです。代わる製造業者も無く、困り果てた小林さん、思い切りました。

『ハンバーガーを作ってくれる会社が無いなら、自分の会社で作ってしまおう!』

もちろん、小林さんは自動車整備士ではありますが、食品の知識は全くゼロ。体当たりで、様々な食品製造に関する許可や食品衛生を、片っ端から学んでいきます。食品部門の「いじりやフードサービス」も立ち上げ、ハンバーガーを作ってみましたが、パンはパサつき、肉の脂は溶け出し、レタスなどの生野菜は安全性の面で使えません。しかも、自動車修理工場と食品工場の二刀流で、睡眠時間3時間の日々が続きました。

ふんわりバンズのチーズバーガー

それでも試行錯誤を繰り返し、味やソースにもこだわったチーズバーガーに辿り着いて、安定した製造、出荷も出来るようになりました。今は、全国で39台の自動販売機が元気に稼働中。自動車修理工場生まれの自動販売機とハンバーガーは、各地域で話題になっています。

「気合と根性でやってきました」と笑う小林さんですが、やりたいことはいっぱいです。

「レストランもやってみたいですし、クルマのテーマパークがあっても面白いですよね。ハンバーガー片手にみんなに巡ってもらって。夢は大きく持てば、きっと叶います!」

「RX7に乗りたい」から始まった小林さんの夢、今はまだ、その途中です。

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