ダンディなおじさまがラジオで語る、全国各地の音楽番組【前編】

このコラムで「ダンディなおじさま」が出演する番組を取り上げるシリーズが好評を得ています。そこで今回は、ダンディなおじさまが語る音楽番組を前編・後編の2回に分けてご紹介。

中には、レコード室に眠ってそうな曲を紹介する人も登場しますよ。ネットにも載ってなさそうな情報も知っているのは、おじさまの強みですね。

STVラジオ『KANのロックボンソワ』

KANさんが音楽について語りつくす60分。KANさんとSTVラジオとの関係は長く『アタックヤング』(1988年から担当。番組は放送終了しています。)『アタヤンPUSH!』(放送終了)などを経て『KANのロックボンソワ』へと続き、既に放送回数は600回を超えています。「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」(フジテレビ)で「愛は勝つ」を歌っていたイメージが強いので「KANさん=おじさま」というイメージはなかったのですが、KANさんも気が付けば54歳。でも、やっぱり若い!  KANさんはRCCの横山雄二アナウンサーと仲が良く、春に『ザ・横山雄二ショー』(毎週土曜日 22時〜22時55分)にゲスト出演した時は、『KANのロックボンソワ』の時の3倍の量は喋っていて、お喋りが大好きな横山アナウンサーもタジタジ…といった感じでした。

■放送日時:毎週土曜日  24時〜25時

TBCラジオ『Radio倶楽部』

元TBCアナウンサーで、数々の音楽番組を担当してきた安田立和さんによる、懐かしい洋楽のリクエスト番組を生放送でお届け。中でも、オールディーズがよくかかります。洋楽ではありませんが、TBCに関する音源をまとめて紹介したこともありました。TBCラジオのオープニング・ミュージック、クロージング・ミュジック、TBCイメージ・ミュージックを3曲を放送。私は宮城出身ではありませんが、思わず聴き入ってしまいました。

■放送日時:毎週土曜日 18時〜19時

ニッポン放送『吉田拓郎 ラジオDEナイト!』

昨年10月スタート。吉田拓郎さんのラジオレギュラー番組が帰ってきました!  音楽にまつわる話はもちろん、「ネイルサロンに行って感激した」「家ではあまり存在感がない」「映画を鑑賞して一人で泣いた」など、ここでしか聞けないような話が飛び出すのも嬉しいところ。

なお、当コラムで以前にも紹介した『菊池成孔 粋な夜電波』(TBSラジオ 毎週日曜日 20時〜21時 ほか各地で放送)、『山下達郎 サンデーソングブック』(TOKYO FM 日曜 14時〜14時55分 ほか各地で放送)も、合わせてどうぞ。

余談ですが、年齢は吉田拓郎さんが71歳、山下達郎さんが64歳、菊池成孔さんは54歳。3人とも、トークが軽快でカッコいいですね!

■放送日時:毎週日曜日 23時30分〜24時30分

ぎふチャン『復刻版 ヤングスタジオ1431 〜嗚呼‼︎ あの日に帰れない〜』

昭和46年に始まり、岐阜の若者の間で圧倒的な支持を得ていたぎふチャンの深夜放送『ヤングスタジオ1431』が、開局50年を機に2012年に復活。特筆すべきは、パーソナリティで文筆家・シンガーソングライターのオカダミノルさんのトーク。語りがうまく、お便りやリクエスト曲の紹介の仕方も丁寧。誕生日の人には生ギターで歌ってお祝いしたりと、至れり尽くせりです。リクエスト曲の音源が、ぎふチャンのレコード室になかった場合、「申し訳ありません」とお詫びを入れることもあり、なんとも律儀です。曲はフルコーラスでかかります。オカダさんの趣味「残り物料理」をテーマにした「真夜中の残り物クッキング」のコーナーも。

■放送日時:毎週火曜日 22時〜25時

MBSラジオ『ザ・ヒットスタジオ(火曜日)』

吉田照美さんと“昭和の歌謡曲が好きな関西人”小池美波さん(欅坂46)による生放送の番組。歌謡曲といえば、松田聖子さんや南沙織さんなどを思い浮かべる方も多いと思いますが、若い世代も知っているような曲から、湯原昌幸さん、伊東きよ子さんなど、歌謡曲通にも嬉しい曲など、多彩なラインナップ。さらに、照美さんならではのエピソードがポロリと出たり、昭和の名曲を小池さんが朗読するコーナーがあったり、カラオケを歌う企画もあります。小池さんにキャッチフレーズを付けるコーナーなど、遊びの部分も。

ちなみに、ある週の小池さんのキャッチフレーズは「兵庫初、あなた行き。途中下車は禁止だぞ。小池美波です」でした。照美さんが小池さんの話をうまく引き出していて、仲良し親子のようなトークにも注目です。

■放送日時:毎週火曜日 25時〜26時

KBS京都ラジオ『大友良英のJAMJAMラジオ』

音楽家・ギタリスト・ターンテーブル奏者・作曲家として、日本はもとより世界各地でコンサート、レコーディング、プロデュース活動を行っている大友良英さんがパーソナリティを務めます。

NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の音楽を担当したことでも有名ですね。放送では、音楽ファンもうなるトークや曲がたっぷりと聞けます。ゲストのマニアックな選曲にも注目。

余談ですが、大友さんは今年の6月から札幌で暮らしているそうです。普段は出張で、ホテル暮らしが多いという大友さん。家を借りたことで、「やっぱり、”家”って独特の匂いがあって良いね〜」と言っていました。放送では大友さんの音楽の話以外に、プライベートな話も飛び出します。

■放送日時:毎週金曜日 24時30分〜25時

 

——続きは後編で!

この記事を書いた人


やきそばかおる
子どもの頃からのラジオっ子。
「ケトル」「BRUTUS」等ラジオ特集を担当。
ライター・構成作家・動物園愛好家。好きな食べ物は、焼きそば。
ツイッター @yakisoba_kaoru

補欠選挙の結果を分析。「保守王国」と呼ばれる島根に変化が?

4月29日「長野智子アップデート」(文化放送)、午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーでは政治ジャーナリストの角谷浩一さんに、4月28日に行われた補欠選挙の結果を解説してもらった。この記事では島根1区に関する部分をピックアップする。

長野智子「選挙区ごとに分析などいただければと思います。まずは唯一の与野党対決となった島根1区です」

角谷浩一「亀井(亜紀子)さんは一度現職もやられていたので返り咲きということになりますが、島根が『保守王国』といわれますよね。1区はずっと細田(博之)前衆議院議長が地盤を守っていて」

長野「小選挙区制度の導入以降、ずーっと。勝ち続けた」

角谷「2区は、もう亡くなりましたけど竹下亘さんがずっと議席を持っていた。つまり保守王国というより、細田さんと竹下さんがずっとやっていたと。ある意味で当たり前だった。それがお二人ともご存命でなくなって、時代が変わってきて、新しい人が。それも自民党の人が引き継ぐものだと思っていたら、こんなことに、と。細田さんがお亡くなりになったための選挙ということで、自民党も候補者を立てました」

長野「はい」

角谷「ただ細田さんは(旧)統一教会との関係が取り沙汰されたり、じつはセクハラ問題というのがあったり。それに安倍派を細田さんはずっと守っていた、ということも。いま問題になっていることを全部抱えていた、みたいな問題があった。お亡くなりになったので自民党は候補者を立てたけど、そんなに簡単ではなかった、ということ」

長野「きちんと説明されないまま、亡くなられてしまったわけですね」

角谷「今回負けたけど、次はもう有権者は自民党に帰ってくる、という声も地元にはあるんだと思います。今回も県会議員がほとんど動かなかった、という話もありました。一方で世論調査、事前のいろんな調査ではかなり引き離されていて、亀井さんが強かった。でも(岸田文雄)総理は2度入ったんですね。最後の土曜にも入られると。総理が最後に入るのは、逆転できそうなとき、というのが不文律でした。数字の差が既にあるのに、総理は入った」

長野「はい」

角谷「これは岸田さんの独特なやり方というかな。突然、政倫審に出ると言う、派閥を解散すると言う……。岸田さんは誰かと相談して揉んで決めるというよりは、直感的に決められるんですね。島根1区は自民党が唯一出していたところだから、小渕(優子)選対委員長はずっと張り付いていました。国会開会中でしたけど、ずっと」

長野「はい」

角谷「岸田さんは2度も入った。茂木(敏充)幹事長は入らなかったんですね」

長野「それはなぜですか?」

鈴木純子(文化放送アナウンサー)「岸田さんとの仲が微妙だという話も……」

角谷「ただ選挙に勝てば微妙どころか、戦うところで『茂木さん、よくやった』となりますよ。一生懸命、入らなかったというのは、幹事長自らが諦めていたんじゃないだろうか、とか。もっと言うと第一声。泉健太立憲民主党代表は、初日に島根で第一声、声を上げているんですね。ところが茂木さんは行かなかったと」

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