「生きることに慣れてはいけない」 高倉を振り返った時その言葉が降りてきた

6月のFM COCOLOでは『GREAT STORY -不滅のスタア- 』と題して、昭和、そして平成の時代を駆け抜けた「スタア」 たちの、今なお色褪せることのない魅力を週替わりで特集しています。第3週は 「高倉健、その愛。」その言葉。健さんの後半生の17年間をともにすごしたパートナー、小田貴月さん(現・高倉プロモーション代表)にお話をうかがいました。

■「高倉健、その愛」その言葉

一昨年の秋、健さんとの日々を綴ったメモワール「高倉健、その愛。」を上梓されました。その著書を手に、ほのかな緊張とともに待ち構えるインタビュアー八木早希の前に現れた貴月さんは、気品あふれる中にも笑顔を絶やさないざっくばらんで快活な女性でした。

すっかりうちとけた様子の、女子トークさながらの二人の対話から浮かび上がってくる、“男の中の男、高倉健”の姿とは・・・。

小田「高倉は女性です。私はもしかしたら男性なのかも」

世間のイメージを打ち崩すそんな言葉からお二人の香港での出会い、そのあとの文通のやりとりが語られます。

やがて、ともに暮らすようになってからの日々からは、たとえば食事に関して・・・毎日、夕食は8品ほど、シメの炭水化物は3とおりを準備されていたといいます。「けっこう天邪鬼なので(なにか違うの食べたいなあ、と言われたときは)ニコッと「ありますよ」みたいな(笑)私の中では(健さんからの)リクエストに応えたいわけなので」

あるいはお洒落について。ベルトだけでも・・・「ものすごい数でした。普段づかいのものが、だいたい30本くらいあって。プラス、カジュアルなもの、フォーマルなものと・・・100本くらい常にありましたね」ワードロープの収納方法について、頭を悩ます貴月さん。


そして、出演した映画のエピソード。

東映から独立して2作目の『八甲田山』では、「高倉は、フリーになったからには、1本に集中する、と自分に課していまして・・・」しかし「ほんとうの雪が降りしきるまで待つ」という監督のこだわりから撮影は3年に延び、その間ギャラは入ってこない・・・。健さんはどうしたのか?

また、当時の歴代興収記録を塗り替えた『南極物語』の苛酷なロケ。「北極でホワイトアウトを経験して、「このまま死ぬのかな」って・・・」
「南極に行ったらブリザードに遭遇して、「もう完全に死ぬなあ」って・・・」それらの体験をひっくるめて「でも『南極物語』は、〇〇の映画だから」と、どこかユーモラスに語る健さん。

 

国際的に活躍し、日本人としてばかりでなく、真摯に生きる“人としての理想像”を体現した「俳優・高倉健」の、知られざる姿に触れる1時間!


【Song List】
M1 想いを伝えるために/高倉健
M2 その灯を消すな/ 高倉健
M3 網走番外地(初発売バージョン)/高倉健
M4 対馬酒唄/高倉健

GREAT STORY −不滅のスタア− 「高倉健、その愛。」その言葉
放送局:FM COCOLO
放送日時:2021年6月18日 金曜日 19時00分~20時00分
出演者:DJ:八木早希  ゲスト:小田貴月

※該当回の聴取期間は終了しました。