トヨタ自動車・田澤廉“駒澤大時代”に記録した「10000m自己ベスト」を2年ぶり更新!「やっぱり26分台は自分が最初に出したい」

藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00~10:50)。2月3日(土)の放送は、トヨタ自動車 陸上長距離部の田澤廉(たざわ・れん)選手をゲストに迎えて、お届けしました。


田澤廉選手



田澤選手は、2000年生まれ、青森県出身の23歳。駒澤大学時代は、箱根駅伝に4年連続出場、大学駅伝3冠の立役者に。そして、アメリカ・オレゴンで開催された世界陸上オレゴンに10000mで出場するなど活躍。大学卒業後はトヨタ自動車に入社し、初めて出場した2024年の全日本実業団対抗駅伝競争大会(ニューイヤー駅伝)は3区を走り、8年ぶりの優勝に大きく貢献しました。

◆「26分台は自分が最初に出したい」

田澤選手は、去年12月10日(日)にパリオリンピック出場権獲得にも大きく影響する、第107回日本陸上競技選手権大会・10000mに出場。今大会では優勝した塩尻和也選手をはじめ、トヨタ自動車の太田智樹選手など、3位までが日本記録を更新するハイレベルな大会となったなか、田澤選手は自己ベストを2年ぶりに更新する27分22秒31の4位という結果でした。

藤木:手応えのある走りだったと思いますが、3人が日本記録を更新するというかなりハイレベルなレースでしたね。

田澤:すごくハイレベルでした。僕自身も日本記録を狙おうと思っていたのですが、(本番までに)なかなか思うような練習が積めていなかったので、せめて“自己ベスト更新”というところを目標に走りました。

藤木:そこに向けての調整というか練習の積み方というものが、如実に結果にあらわれるものですか?

田澤:そうですね。やっぱり27分台というのは、それに相応する練習がしっかり積めていなければ出ない記録なんです。この1年間、多くの試合に出場した関係上、僕のやりたい練習がなかなかできなかったこともあって、(今回の結果は)致し方ないかなと思いますが、大学3年生のときに出した自己ベストを2年ぶりに更新できたことで、自分のなかでも少し進展があったかなと思いますし、すごくいいレースだったなと思います。

藤木:パリオリンピックの参加標準記録が「27分00秒」ということで、これを切ると日本人初の26分台に突入するわけですが、今回の試合結果を見ていると、ついに日本人の26分台が出るんじゃないかという可能性を感じたのですが。

田澤:まず27分10秒を切るのも非常に厳しいと言われている競技なんです。でも、この前の大会では塩尻さんが27分09秒80で優勝されたので、(日本人が27分を切るのは)そう遠くはないのかなと思います。

ですが、僕も27分10秒ならそう遠くない未来に出せるんじゃないかなと感じましたし、やっぱり26分台は自分が最初に出したいと思っています。

藤木:あのスピード感のなかで、さらにタイムを上げるというのは相当きついことですか?

田澤:簡単ではないですね(笑)。やっぱり、根本的な練習内容を変えないと厳しいと思います。

次回2月10日(土)の放送も、田澤廉選手をゲストに迎えてお届けします。

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2月3日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年2月11日(日・祝) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時:毎週土曜 10:00~10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/
SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送局:TOKYO FM
放送日時:2024年2月3日 土曜日 10時00分~10時50分

※該当回の聴取期間は終了しました。

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「スメハラ」は人種差別にあたる?ニューヨークZ世代が日本で増加する「ハラスメント問題」を考える

ジャーナリストでZ世代専門家のシェリーめぐみがパーソナリティを務めるinterfmのラジオ番組「NY Future Lab」(毎週水曜日18:40~18:55)。ジャーナリストでZ世代専門家のシェリーめぐみが、ニューヨークZ世代の若者たちと一緒に、日本も含め激動する世界をみんなで見つめ、話し合います。社会、文化、政治、トレンド、そしてダイバーシティからキャンセルカルチャーまで、気になるトピック満載でお届けします。

5月1日(水)のテーマは「日本ではなんでもハラスメントになる?」。「NY Future Lab」に所属するアメリカZ世代が、日本におけるハラスメントについて意見を交換しました。

※写真はイメージです


◆アメリカZ世代は「スメハラ」をどう感じるのか?

前回の放送では、「マルハラ」と呼ばれる新たなハラスメントをピックアップしました。「嫌がらせ」を指す言葉であるハラスメント。日本ではパワハラやセクハラ以外にも、パタハラ(男性が育休取得をする際の嫌がらせ)、アルハラ(飲酒の強要などの嫌がらせ)、カスハラ(客から店員に対しての嫌がらせ)といった言葉が増えています。

数あるハラスメントのなかのひとつ、スメハラ(スメルハラスメント)は、臭いにより周囲を不快にさせるハラスメントを指す和製英語です。ニューヨークのZ世代はスメハラにどのような反応を示すのでしょうか?

メアリー:「あなたはとても臭くて、私を悩ませている」というのがハラスメントってこと?

ヒカル:そうだよ。

メアリー:嘘!? 英語のSmell(匂い)ってこと? 私は単なるジョークだと思って言っていたんだけど。

シャンシャン:えーっ。体臭は自分ではコントロールできないのに。

ヒカル:それに対して多くの人が苦情を言っているんだ。

シャンシャン:臭いだけでハラスメントって言うのは、逆に個人攻撃では?

メアリー:それってもしかすると人種差別的でもあるのでは? だってよく言うでしょう? 日本人は特別な細菌を持っていないから、汗をかいても臭わないって。

ミクア:そういうことだったんだ! このあいだ日本に行ったとき、アメリカ人はみんな使っているデオドラント制汗剤を弟が探していたんだけど、全然見つからなかったんだよね。売っていないのかなと思って聞いてみたら、店員さんに「デオドラントって何?」って聞かれた。説明したら、わきの下を拭くワイプならあるよって。

「日本では制汗剤を使わないの?」と尋ねると、「ちょっと拭くだけで大丈夫だから」って言われた。アメリカではみんなスティックタイプの脇の下に塗るデオドラントを使うから、お店の棚が全部制汗剤だったりする。

メアリー:これは日本に住んだことのある外国人のアドバイスで知ったんだけど、日本に行く人はスーツケースいっぱいにデオドラントを持ってくる必要があるって書いてあったよ。

スメハラの話から、いつの間にか制汗剤の話題になりましたが、アメリカのドラッグストアにはさまざまな種類のデオドラントや制汗剤が売られています。Z世代評論家のシェリーは「体臭がある人もない人も、さまざまな人種民族がひしめきあうダイバーシティの国がアメリカです」と背景を説明します。

体臭はあって当然のもので、恥ずかしく感じるものでもなく、デオドラントで防げばいい。それが、お互いが違っても受け入れようと努める、アメリカという国の包括的なスタイルです。「体臭は肌や髪の色と同じで、自分ではコントロールできませんよね。そういう人に対して『あなたの臭いがハラスメント』と言ってしまったら、特に相手が違う人種だった場合に、人種差別的と捉えられても仕方ないと思います」とシェリーはコメントしました。

世の中にはデオドラントを使いたくない人や、毎日シャワーを浴びる習慣がない人もいます。日本では当たり前と感じることが、世界で見ると珍しいケースは少なくありません。スメハラは“繊細な問題”だということを心に留めておいたほうがいいかもしれません。

(左から)ミクア、シェリー、ヒカル、ノエ、シャンシャン、メアリー/©NY-Future-Lab


◆ハラスメントが増えることによる弊害を考える

続けて、Z世代のラボメンバーが何かにつけて「ハラスメント」と言ってはいけない理由について語り合います。

メアリー:日本人は場の空気を読み過ぎる。必死に空気を読もうとするから、ハラスメントと感じやすいのでは?

ヒカル:そうそう。若い人が「マルハラがハラスメント」だと感じることで、逆に上司に対するハラスメントをしていることになるっていうのが、今の日本での反論なんだよ。わかる? ハラスメントへのハラスメント、つまり「ハラハラ」だよ。

日本は、何かがトレンドになると、それを大げさにする傾向があるかもしれないね。たとえば、メアリーが言っていたんだけど、今の日本はSDGsの考えに捉われてしまっているみたい。昔は「SDGsって何?」と誰も気にしなかった。でも、トレンドになると超大事にするようになるんだ。だから、ときにはそれを過剰に受け取ることがあるかもしれない。

メアリー:でもさ、何でもかんでもハラスメントとして使うのは嫌いだな。そうすると本当の問題が分からなくなっちゃうし。

ノエ:「相手はどう思っているんだろう?」って細かいところで議論してるうちに、すべてがハラスメントになっちゃう。なのに、本当に性的な嫌がらせを受けた人がいるときは、「それについて誰も話していない」みたいなことも起きている。

日本人の特性として、相手の気持ちを読もうとしすぎるあまり、神経がすり減ってしまって、すべてがハラスメントとして感じてしまう、というラボメンバーの指摘。メディアやSNSを通じて増幅されてエスカレートした結果、マルハラやスメハラといった言葉が生まれるのではないかとラボメンバーは推測しました。

当事者にとっては大事なことかもしれないものの、何でもハラスメントになることで、もっと深刻なセクハラなどの問題が軽視されることになるのでは、というのがニューヨークZ世代の主張です。意見に同調したシェリーは「アメリカでもありがちですが、深刻な問題ほど話題にしづらいから、解決が後回しになりがちです。自分がそれに加担していないかを考えさせられました」と話し、話題を締めくくりました。

<番組概要>
番組名:NY Future Lab
放送日時:毎週水曜日18:40~18:55放送
出演:シェリーめぐみ
番組Webサイト: https://www.interfm.co.jp/sensor/
特設サイト:https://ny-future-lab.com/

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