地球温暖化防止、健康増進効果、生物多様性の保全…「みどりの月間」に森林から得る恩恵を国土緑化推進機構と考える
提供：TOKYO FM
全国のコミュニティFMに番組配信をおこなうTOKYO FMグループの「ミュージックバード」で放送の生ワイドラジオ番組「おはようサタデー 思いのままに～ミュージックサンキュー～」。音楽プロデューサーのひのきしんじと元女優の本間千代子がパーソナリティを務め、夫婦の人生経験を中心に、世の中の矛盾、気になるニュースを思いのままに語ります。
4月20日（土）の放送では、特別コーナー企画「～森林(もり)を守る。森林を活かす。～」を実施。公益社団法人 国土緑化推進機構 募金業務部課長の箕輪和香奈（みのわ・わかな）さんをゲストにお迎えし、森林を増やす大切さ、「みどりの月間」について伺いました。
◆多様な生き物たちの命を支える森林の役割
5月4日は自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心を育むための国民の祝日「みどりの日」です。毎年4月15日から5月14日までは「みどりの月間」とし、緑化などに関する国民の造詣を深めるために実施されます。
番組では、国土緑化推進機構で「緑の募金」の紹介や、企業とともにおこなう緑化活動の調整などを担当する箕輪和香奈さんをゲストに招き、活動内容や緑を増やすことの重要性を伺いました
国土緑化推進機構は森林を中心とした緑の国土づくりを、国全体で、さらには国境を越えて広く国民運動として推進することを目的とする団体です。「緑の募金」の寄附金や、以前に造成された「緑と水の森林ファンド」の運用益を活用して、市民団体などが国の内外で実施する緑化活動を支援しています。他にも、緑の少年団など、未来の子どもたちに緑をつないでもらうイベントも数多くおこなっています。
なぜ、緑を増やすことが大切なのでしょうか。箕輪さんは森林と私たちとの暮らしについて話します。森林は私たちにさまざまな恩恵を与えてくれる、特別な存在です。森林の土壌は雨水の水質を浄化させ、一時的に雨水が土壌に蓄えられることにより、洪水が緩和されます。
また、森林は風の速度を落とし、農地や住宅地を風の害から守ったり、海岸近くでは、砂や塩の害を防いだりする役割もあります。本間は「防風林ということですよね。自然災害を緩和してくれる役割があるってすごいです」と感想を述べました。
森林の樹林は光合成により二酸化炭素を吸収し、炭素を固定することから、地球温暖化防止にも大きな役割を果たしています。他にも、森林は安らぎや癒しの効果を持ち、樹木から発散される「フィトンチッド」と呼ばれる揮発性物質は健康増進効果があるとも言われています。
森林から恩恵を受けるのは、人間だけではありません。日本の森林は、約200種の鳥類、2万種の昆虫類をはじめとする野生動植物の生息・生育の場となっています。箕輪さんは「森林にはこれらの生物種による生物多様性を保全する役割があります」と解説しました。
日本の国土は7割が森林であり、緑が豊かな国です。再生産が可能で環境に優しい森林は木材を生産でき、最近ではプラスチックに代わる新たな材料としても重宝されています。一方で、日本の森林には課題もあります。人の手で植えられた人工林が手入れされずに放置され、多くの森林が荒れたままになっています。
健全な森林を将来に引き継いでいくためには、植える、育てる、利用する、また植えるという「森林づくりの循環」を取り戻す必要があります。SDGsの達成や2050年カーボンニュートラルの実現には、森林の整備や緑化の推進が不可欠です。
◆緑化活動参加者を「緑の募金」がサポート
国土緑化推進機構では、大切な緑を守るための募金活動をおこなっています。箕輪さんが「緑の募金」の役割について、こう話します。
緑化活動に参加したいと考える人のなかには、活動のための時間や技術が十分ではない人も少なくありません。一方で、実際に緑化活動を実施している市民団体などには、十分な資金がない場合もあります。そこで、国土緑化推進機構では自らが森林づくりに参加できない方々から緑の寄付を募り、寄付金を通して現地で活動する市民団体などを支援します。箕輪さんは「緑の募金が（活動に参加できる人・できない人）両者をつなぐ役目になるのではないかなと考えております」と発言。
緑の募金は国内外で市民団体などが実施する、森林の造成や保全の活動の支援、子どもたちの森林環境教育の実施などに使われています。
緑の募金は春の時期を中心に、地域の自治会や町内会で各世帯に寄附をお願いする「家庭募金」や、子どもたちが学校に寄附金を持ち寄る「学校募金」があります。また、「みどりの月間」では、駅前や商店街などで「緑の少年団」などが実施する「街頭募金」があります。コンビニやスーパーのレジ横などに緑の募金に協力する募金箱が置かれているところも多数あるのでチェックしてみてください。
商品の販売額の一部が寄付に充てられたり、ポイントを寄付するなど、緑の募金の寄付方法はさまざまです。直接「緑の募金」にご寄附いただく場合にも、口座振込、クレジットカード決済、コンビニの多目的端末利用などがあります。詳しくは、国土緑化推進機構の緑の募金のホームページをご覧ください。
◆みどりの月間に開催されるイベントを紹介
国土緑化推進機構では、国土緑化運動を国民運動として盛り上げるため、みどりの祭典を毎年開催しています。そのなかで全国育樹祭は国土緑化運動の中心的行事として、毎年春に天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、全国各地からの参加を得て開催。箕輪さんは「両陛下は参加者とともに苗木をお手植えになられ、また、種子をお手蒔きになられます。お手蒔きの種子は大切に育てられ、公共地の植樹に使われます」と話します。
2024年の全国植樹祭は、5月26日（日）に岡山県岡山市で開催予定です。みどりの月間中、国土緑化推進機構は5月11日（土）、12日（日）の2日間、高尾にある「高尾559ミュージアム」で「みどりとふれあうフェスティバル」を開催します。木を扱う企業や森を育てるNPOなどが出展して、丸太切り体験や木のクラフト体験、クイズ形式のスタンプラリーなど、子どもから大人まで楽しめるイベントを企画しています。
国土緑化推進機構では、これまで東日本大震災をはじめ、地震や豪雨・台風などの自然災害による被災地域の復旧支援を目的にした使途限定募金をおこなってきました。「令和6年能登半島地震」においても、「能登半島地震復旧支援」を目的にした使途限定募金を呼びかけています。
最後に、箕輪さんはリスナーに向けて「これから緑が美しい季節です。ぜひ、ご家族や大切な人と、山や森へおでかけいただければと思います。いろいろな形で緑の募金に触れる機会もあると思いますので、みなさんにも“森の応援団”になっていただけるとありがたいです」と呼びかけました。
＜番組概要＞
番組名：おはようサタデー 思いのままに～ミュージックサンキュー～
放送日時：毎週土曜日 7:00-8:55（生放送）
パーソナリティ：ひのきしんじ、本間千代子
4月20日（土）の放送では、特別コーナー企画「～森林(もり)を守る。森林を活かす。～」を実施。公益社団法人 国土緑化推進機構 募金業務部課長の箕輪和香奈（みのわ・わかな）さんをゲストにお迎えし、森林を増やす大切さ、「みどりの月間」について伺いました。
（左から）パーソナリティのひのきしんじ、箕輪和香奈さん、本間千代子
◆多様な生き物たちの命を支える森林の役割
5月4日は自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心を育むための国民の祝日「みどりの日」です。毎年4月15日から5月14日までは「みどりの月間」とし、緑化などに関する国民の造詣を深めるために実施されます。
番組では、国土緑化推進機構で「緑の募金」の紹介や、企業とともにおこなう緑化活動の調整などを担当する箕輪和香奈さんをゲストに招き、活動内容や緑を増やすことの重要性を伺いました
国土緑化推進機構は森林を中心とした緑の国土づくりを、国全体で、さらには国境を越えて広く国民運動として推進することを目的とする団体です。「緑の募金」の寄附金や、以前に造成された「緑と水の森林ファンド」の運用益を活用して、市民団体などが国の内外で実施する緑化活動を支援しています。他にも、緑の少年団など、未来の子どもたちに緑をつないでもらうイベントも数多くおこなっています。
なぜ、緑を増やすことが大切なのでしょうか。箕輪さんは森林と私たちとの暮らしについて話します。森林は私たちにさまざまな恩恵を与えてくれる、特別な存在です。森林の土壌は雨水の水質を浄化させ、一時的に雨水が土壌に蓄えられることにより、洪水が緩和されます。
また、森林は風の速度を落とし、農地や住宅地を風の害から守ったり、海岸近くでは、砂や塩の害を防いだりする役割もあります。本間は「防風林ということですよね。自然災害を緩和してくれる役割があるってすごいです」と感想を述べました。
森林の樹林は光合成により二酸化炭素を吸収し、炭素を固定することから、地球温暖化防止にも大きな役割を果たしています。他にも、森林は安らぎや癒しの効果を持ち、樹木から発散される「フィトンチッド」と呼ばれる揮発性物質は健康増進効果があるとも言われています。
森林から恩恵を受けるのは、人間だけではありません。日本の森林は、約200種の鳥類、2万種の昆虫類をはじめとする野生動植物の生息・生育の場となっています。箕輪さんは「森林にはこれらの生物種による生物多様性を保全する役割があります」と解説しました。
日本の国土は7割が森林であり、緑が豊かな国です。再生産が可能で環境に優しい森林は木材を生産でき、最近ではプラスチックに代わる新たな材料としても重宝されています。一方で、日本の森林には課題もあります。人の手で植えられた人工林が手入れされずに放置され、多くの森林が荒れたままになっています。
健全な森林を将来に引き継いでいくためには、植える、育てる、利用する、また植えるという「森林づくりの循環」を取り戻す必要があります。SDGsの達成や2050年カーボンニュートラルの実現には、森林の整備や緑化の推進が不可欠です。
◆緑化活動参加者を「緑の募金」がサポート
国土緑化推進機構では、大切な緑を守るための募金活動をおこなっています。箕輪さんが「緑の募金」の役割について、こう話します。
緑化活動に参加したいと考える人のなかには、活動のための時間や技術が十分ではない人も少なくありません。一方で、実際に緑化活動を実施している市民団体などには、十分な資金がない場合もあります。そこで、国土緑化推進機構では自らが森林づくりに参加できない方々から緑の寄付を募り、寄付金を通して現地で活動する市民団体などを支援します。箕輪さんは「緑の募金が（活動に参加できる人・できない人）両者をつなぐ役目になるのではないかなと考えております」と発言。
緑の募金は国内外で市民団体などが実施する、森林の造成や保全の活動の支援、子どもたちの森林環境教育の実施などに使われています。
緑の募金は春の時期を中心に、地域の自治会や町内会で各世帯に寄附をお願いする「家庭募金」や、子どもたちが学校に寄附金を持ち寄る「学校募金」があります。また、「みどりの月間」では、駅前や商店街などで「緑の少年団」などが実施する「街頭募金」があります。コンビニやスーパーのレジ横などに緑の募金に協力する募金箱が置かれているところも多数あるのでチェックしてみてください。
商品の販売額の一部が寄付に充てられたり、ポイントを寄付するなど、緑の募金の寄付方法はさまざまです。直接「緑の募金」にご寄附いただく場合にも、口座振込、クレジットカード決済、コンビニの多目的端末利用などがあります。詳しくは、国土緑化推進機構の緑の募金のホームページをご覧ください。
間伐材を使用した木製品や、国土緑化推進機構が手掛けるイベントフライヤーなど
◆みどりの月間に開催されるイベントを紹介
国土緑化推進機構では、国土緑化運動を国民運動として盛り上げるため、みどりの祭典を毎年開催しています。そのなかで全国育樹祭は国土緑化運動の中心的行事として、毎年春に天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、全国各地からの参加を得て開催。箕輪さんは「両陛下は参加者とともに苗木をお手植えになられ、また、種子をお手蒔きになられます。お手蒔きの種子は大切に育てられ、公共地の植樹に使われます」と話します。
2024年の全国植樹祭は、5月26日（日）に岡山県岡山市で開催予定です。みどりの月間中、国土緑化推進機構は5月11日（土）、12日（日）の2日間、高尾にある「高尾559ミュージアム」で「みどりとふれあうフェスティバル」を開催します。木を扱う企業や森を育てるNPOなどが出展して、丸太切り体験や木のクラフト体験、クイズ形式のスタンプラリーなど、子どもから大人まで楽しめるイベントを企画しています。
国土緑化推進機構では、これまで東日本大震災をはじめ、地震や豪雨・台風などの自然災害による被災地域の復旧支援を目的にした使途限定募金をおこなってきました。「令和6年能登半島地震」においても、「能登半島地震復旧支援」を目的にした使途限定募金を呼びかけています。
最後に、箕輪さんはリスナーに向けて「これから緑が美しい季節です。ぜひ、ご家族や大切な人と、山や森へおでかけいただければと思います。いろいろな形で緑の募金に触れる機会もあると思いますので、みなさんにも“森の応援団”になっていただけるとありがたいです」と呼びかけました。
＜番組概要＞
番組名：おはようサタデー 思いのままに～ミュージックサンキュー～
放送日時：毎週土曜日 7:00-8:55（生放送）
パーソナリティ：ひのきしんじ、本間千代子
