靴下はファッションアイテムのひとつ!「日本アソシエーション図鑑」『CONNECT』

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日本全国モノの数だけあるといっても過言ではない「〇〇協会」という団体。歴史が深いものから、どうして協会になったんだ?と思うものまでさまざまです。協会=アソシエーションの図鑑を作ってしまおうというコーナーです。9月1日は日本靴下協会が図鑑に加わりました。お話は日本靴下協会会長の工藤さんです。

人々の生活向上のための靴下

MiCさん「今日の番組中、靴下の話題でかなり盛り上がりました。実は、日本靴下協会という協会があることを初めて知ったんですが、この協会の創立はいつごろですか?」

工藤さん「創立は1949年昭和24年の12月になります。」

MiCさん「かなり深い歴史がありますね。」

工藤さん「そうですね今年で71年目となります。」

MiCさん「どういう経緯でこの協会が設立されたんですか?」

工藤さん「当時は戦後間もなかったということもあって、人々の生活もまだまだ厳しい状況だったんですね。そこでまずは、靴下を通じて人々の生活向上に貢献したいという思いがあったということです。」

MiCさん「なるほど。僕自身も“お洒落は足元から”と思ってるんですけども、当時はとにもかくにも“生活”っていうところが重要視されてた時代だったっていうことですよね。」

工藤さん「まだまだおしゃれを楽しむという時代ではなかったんです。」

MiCさん「それよりももっと前の段階だったんですね。」

日本で最初に靴下を履いたのは…?

MiCさん「靴下そのものの歴史としては、いつ頃から一般の方に靴下という概念が浸透してきたんですか?」

工藤さん「靴下の歴史はかなり古くて、編み物の歴史とほぼ一緒なんです。手編みの技術についてはいつ頃誕生したのか分からないんですが、紀元前2~3世紀アラビアの砂漠に住む遊牧民が靴下を作っていたという記録があります。」

MiCさん「てっきりそのその時代は裸足で歩いてるようなイメージを持っていました。」

工藤さん「足を守るということで靴下が誕生したわけですが、その技術が古代エジプトに渡って、さらにスペインに渡って、ヨーロッパ各地に広まったという風に言われています。日本に靴下が入ってきたのは、明治時代に入ってからくらいですかね。」

MiCさん「なるほど。」 

工藤さん「ちなみに、日本で最初に靴下を履いたと言われている人物、誰だかわかりますか?」

MiCさん「えー…誰だろう…?」

工藤さん「地元にゆかりのある水戸光圀公といわれています。水戸家のお墓のある常陸太田市の瑞龍山のお蔵から未使用のもの含めて7足が発見されたということです。」

MiCさん「うわあ、知りませんでした!」

今後靴下はどうあるべきか?

MiCさん「靴下とするとあの日本には足袋であったりとかトッキングとかいろんな種類があると思いますけども、どのぐらいの種類の靴下が今現在あるんですか?」

工藤さん「今挙げていただいたものも、足を包むということで言えば靴下に入ると思うんですけれども、本当に種類がいっぱいあるので素材で大きく分けますと二つに分かれます。ナイロンとポリウレタンを素材にして編んでいるストッキングというものと、綿とか麻、ウール、アクリルなどの素材で編んでいるソックス、この2種類ですね。」

MiCさん「ストッキングとソックスって言われたらピンときますね。今日僕、スニーカーソックスを履いてるんですけども、これが出てきたのって私の記憶でいうと、ここ最近な気がするんですよ。昔と今でその靴下のトレンドや消費者に求められていることっていうのは変化しているんでしょうか?」

MiCさん「元々は足を守るということ、それから快適であるとか、美しさとか。ファッションアイテムとして求められてきました。今コロナの影響がものすごく大きくて、これによって人々の生活様式が大きく変わりましたので、この状況に対する提案をすることを意識しています。また、環境に対する意識を多くの方が持っているので、サステイナブル(持続可能)な素材を使った商品といったものが、これから求められているのかなという風に思ってます。」

MiCさん「お洒落もありつつ人は衛生面であったりとか後はその地球環境を持続可能なものに変わってきてるんですね。」

ソックスと言えば…

工藤さん「つくる責任というものも求められていくと思っています。」

MiCさん「“つくる責任”というふうにおっしゃいましたが、日本靴下協会というのはどのような方々で構成されている団体なんですか?」

工藤さん「靴下を製造している企業、販売している企業 、それから製造している団体。これらが正会員ということで、現在33社・団体があります。賛助会員ということで我々の企業活動に関わりのある会社さんが28社あります。」

MiCさん「靴下業界に関わる方々で構成されているということなんですね。工藤さんは普段どういったお仕事されてるんですか?」

工藤さん「アツギ株式会社というストッキング、ソックスの製造販売をしている会社の社長しております。」

MiCさん「わお!工藤さん、社長さんでいらして、しかも“ソックスと言ったらアツギ”ですもんね。社長自らお話しいただけるなんて、ありがとうございます!」

11月11日は何の日?

MiCさん「靴下に愛情を込めて社会に送り出してくれていると思うんでが、協会としての主な活動について伺えますか?」

工藤さん「業界向けの活動と一般の方向けの活動がありまして。まず業界向けの活動としましては2017年から“靴下ソムリエ制度”というものをスタートしています。」

MiCさん「靴下ソムリエ?!」

工藤さん「靴下の歴史であるとか、生産技術などを学とともに、国産の靴下の魅力を伝えることのできる人材の育成を行っています。」

MiCさん「これコーディネーターじゃないところがいいですね !その素材であったりとか、日本で言えば染物とかっていうのもありますから、色々な観点から見た靴下の知識がある人って証拠になるってことですもんね。」

工藤さん「この制度を通して、国産の靴下の素晴らしさを広く伝えて、靴下ファン拡大に勤めています。」

MiCさん「これが業界向けの活動としてあるんですね。一般向けの活動というと?」

工藤さん「11月11日は何の日かご存知ですか?ポッキーの日とか、アリババの独身の日有名なんですけれども、日本靴下協会が靴下の日と定めている日でもあるんです。」

MiCさん「忘れません!11月11日は靴下の日です!誰がなんと言おうとも!」

工藤さん「靴下を2足並べた時の形が11と11に見えるということに由来しているんですけど、1年に1度同じ数字のペアが重なる日であるということで、パートナー同士で靴下を送り合いましょうと一般の方々に呼びかけるために私たちが制定しました。」

MiCさん「靴下の日が約2ヶ月後に迫っていますね。その時期には何かキャンペーンがあるんですか?」

工藤さん「例年ですと11月11日にイベントを行ったり例えばInstagramを使ったキャンペーンをしています。イベントには過去にりゅうちぇるさんや岡田結実さんに来ていただいたこともあります。」

MiCさん「その方々が靴下を履いて、こんな感じでコーディネートできるよ、とかそういうことを皆さんにお知らせしているんですね。Instagramではどういうキャンペーンがあるんですか?」

工藤さん「赤い靴下をテーマにしまして。赤い靴下を履いた写真を投稿していただきました。」

MiCさん「確かに!ここ最近赤い靴下よく見るかもしれないなあ。それは日本靴下協会の方々の活動が広がっていったっていうことなんですね。」

靴下はファッションアイテム

MiCさん「靴下ライフを楽しむっていうものがあったら是非教えてください。」

工藤さん「秋冬がやはり靴下の本格的なシーズンになります。まずはファッションアイテムとして楽しんでいただきたいですね。靴下って主役にはならないんですけれども、足元のアクセントになるんです。同じお洋服でも、靴下を変えるだけでイメージが大きく変わります。数百円から1000円くらいの金額で靴下を買うことができますので、好きなものを選んで、皆さんで楽しんでいただきたいなと思います。」

MiCさん「おそろいの靴下を履くっていうのもいいですよね。」

工藤さん「はい。さらに今年は、やはりコロナ対策としてですねあのタイツや靴下でしっかりと体を温めて過ごしていただきたいなと思います。」

MiCさん「最後に今後の展望についてお伺いします。」

工藤さん「今回のコロナの影響でマスクが不足しましたけれども、この時に消費者の需要に応えるために靴下のメーカー各社が靴下の編み機ですとかストッキングの編み機でマスクを製造して販売しました。おかげさまで売れ行きが好調でございまして、さらには購入されたお客様から感謝のお言葉をたくさん頂きました。製造・販売に携わる者にとって、これほど嬉しいことはありません。市場と向き合って消費者の方が求めるものをお届けする、これが我々の使命だと思っています。靴下が皆様のお役に立てることはまだまだあると思っていますのでしっかりと社会貢献していきたいと思います。」

この夏は素足ですごす時間が多かったアナタもこれからの時期は靴下にお世話になることが増えるのではないでしょうか。今年は靴下をちょっと意識してファッションアイテムとして楽しんでみませんか?

「日本アソシエーション図鑑」は毎週火曜日『CONNECT』内18時15分ごろから。

CONNECT
放送局:LuckyFM茨城放送
放送日時:毎週火曜 16時00分~18時55分
出演者:MiC
番組ホームページ

ハッシュタグは「#ibs_co」

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