ラッパー/トラックメイカーRyohu、最新作『Circus』を語り尽くす
2022年5月29日のスペシャルプログラム『One Hour Radio』から5ヶ月、interfmは10月30日日曜日、その第2弾をオンエア。DJはもちろん、KANDYTOWNの中心メンバーでラッパー/トラックメイカーのRyohu。音楽ライター・三宅正一、ミュージシャン・TENDREとともに、最新アルバム『Circus』の中核に迫りながら、進化を続ける”Ryohuの音楽”について語り合った。
最新アルバム『Circus』リリース
三宅:改めてアルバム発売おめでとうございます。どうですか?周りの反応とか、リスナーの反応も含めて...
Ryohu:やっぱり、今回はフィーチャリングゲストがたくさんいるので、そこの反応が一番大きいのかな?今回のアルバムに関しては。
三宅:そうだよね。まあ1stアルバムはソロラッパーとしてのアイデンティティーここまでの軌跡をどう示すかというような内容で。今作はいろんな人と交わるっていう意味でも、界隈が違う人たちを呼んで、それでもRyohuの作品のなかに同化するっていう意味ではこれまでやってきたことの一つのアイデンティティもあるっていう感じのアルバム。だから改めてフレッシュな気持ちで聴ける2ndアルバムだっていう感じがしましたね。
Ryohu:ありがとうございます。今回いろいろな人が入ってくれたおかげで、いろんな聴き方ができるアルバムになったかなと。だからこの曲が好き、この曲が好きってバラけてて面白いんですよね。
三宅:間違いない、分かれそうだよね。
Ryohu:前作との反応の大きな違いはそこかも。
三宅:そして、CD +7inchがいよいよリリースとなるということで。やっぱりパッケージになるとね、これまで配信で聴いていた人もパッケージで聴きたいっていう人もいるだろうし、また7インチがあるのもさすがだなと思いました。
Ryohu:今レコードのリバイバルじゃないですか。だからそういう人たちにも届いたらいいなとか思ってます。
三宅:そうだね。いろんなシーンで聴いてもらう感じになると思うし。でも、5ヶ月連続配信リリースを経て出来たからね。前回この番組にお邪魔したときは、第2弾シングルの「Real」までご紹介したというとこで、その後のことを振り返ってみると、まあ怒涛の制作スケジュールだったと思うけど...
Ryohu:まず5ヶ月連続配信リリースって言っちゃったもんだからっていうところもありましたけど、でも曲は大体見えてたんで。3つ目の佐藤千亜妃さんが初めましてで、三宅さんに連絡したんですよね。普通はレーベルやマネジメント通していくのが筋だと思うんですけど、僕はそういうのが苦手で、「佐藤さんにふらっと聞けないかなあ」なんて思っていた時に、三宅さんにメールしたんですよね。
三宅:そうそう。それで奇遇なんだけど、その翌日に佐藤さんにインタビューする現場があって話したら、その場で「嬉しい!」って。ああもうこれはちゃんと着地するなと思ったら、実際に着地してました。
Ryohu:ありがとうございます。ここに影の立役者がいました。
三宅:いや、とんでもない。でも佐藤さんみたいに初めましての人も含めて、改めて多彩なラインナップになりましたね。
Ryohu:自分1人では作れない曲を作った感はあるかも。いい意味で肩の力は抜けてたし、調和も考えたし、ちょうど他のアーティストと交わる中間地点にいけたらいいなと思ってたので、それが今回のアルバムでは勉強になる部分もあって、やってよかったなと思いました。
三宅:間違いなくRyohuだから成立したラインナップだと思う。あとビートメイカーも冨田(恵一)さんはじめ、普段そこまで接点のない人たちがこのアルバムに集結してるのもRyohuの求心力のすごさだなと思いました。
Ryohu:そうですね。クレジットを見ると集まってる人たちってすごいですもんね。
三宅:いやマジで(笑)。だから『Circus』っていうタイトルが効いてくると思ってる。改めて『Circus』っていうタイトルの意味にした理由って?
Ryohu:1stアルバムがマスタリングまでいった時に、次はいろんな人を迎えてアルバムを作りたいなと思ってたのが一つ。それでその後にコロナの直前にパリコレでパリに行った時に、アンダーカバーのショーがサーカス上で行われていて、その時にいろんなものが出てくるサーカスと僕が考えていたアルバムがリンクするものがあるなと思って、そこからアルバムタイトルは『Circus』にしようと思いました。
三宅:まさに言い得て妙なタイトルだと思います。