俳句と人と新聞と……読売新聞人気コラム「四季」、連載20年目に突入! 大河小説を書くような思いで綴った20年! 俳人・長谷川櫂が語る……

(写真左からゲスト・長谷川櫂、聞き手・河村由美)

ラジオ日本と読売新聞とがコラボするニュース解説番組『よみラジ』。
4月17日(月)の放送では、読売新聞の詩歌を紹介する人気コラム「四季」が、連載開始から20年目に入ったことを記念し、俳人の長谷川櫂を特別ゲストに迎える。聞き手は河村由美アナウンサー。

有名無名にかかわらず、古今東西の俳句や短歌、詩などから四季折々の作品を選び、簡潔だが味わい深い解説を書き続けてきた長谷川櫂。コラム「四季」が載る朝刊の2面といえば、政治や事件など、とかく気の滅入るような記事が多い。「朝1番に読むページだから、人を元気づける作品を載せたい。人間は面白いと感じてほしい」と、2面の記事とはまったく違った空気の“ホッとする”コーナーを目指す。小さなコラムに人生の機微や世の中の移ろいを映し出しながら、「全体として大河小説を書くような気持ちで書いてきた」と、ときおり少年のような笑顔を見せながら穏やかな口調で語る。

コラム「四季」がスタートしたのは、2004年4月。以来、休刊日を除く毎日の連載で、ざっと数えても優に6000回を超える。長谷川は連載を受け持つ条件として、「ぜったい休ませないという約束をした」。それでも、2011年の東日本大震災直後の約1か月は緊急事態で連載を休まざるを得なかった。

今回の番組では、長谷川自身のヒストリーにも触れる。中学の教師が教えてくれた俳句の面白さ。読売新聞に入社した頃の話。独立を支えてくれた家族。また、自ら体験した皮膚がんとの闘い。2018年以来、9度にわたる手術を経て、「“現実”に生きている人に寄り添いたい」という気持ちが一層、強くなったという。

2020年4月からの1年分の連載をまとめた本『四季のうた~雨ニモマケズ』も今年1月に中公文庫から発売された。番組では、その中から3作品を選んで、味わいのポイントを解説する。また、副題につけた「雨ニモマケズ」に込めた真意も聞きどころのひとつ。

【長谷川櫂】
1954年(昭和29年)熊本県生まれ。俳人。
中学時代から俳句をはじめ、のちに平井照敏、飴山實に学ぶ。東京大学法学部卒業。読売新聞記者を経て俳句に専念。1993年、39歳で俳句結社「古志」を創刊(「古志」は2011年に大谷弘至に主宰を譲る)。『俳句の宇宙』でサントリー学芸賞、句集『虚空』で読売文学賞を受賞。2004年から読売新聞に詩歌コラム「四季」を連載。プライベートサイト「俳句的生活」で「ネット投句」「うたたね歌仙」を主宰。

よみラジ
放送局:ラジオ日本
放送日時:毎週月曜 18時00分~18時30分
出演者:河村由美、ゲスト 長谷川櫂
番組ホームページ

※該当回の聴取期間は終了しました。

EV市場に変調……アクセルをふかしはじめた日本勢への影響は?

政策アナリストの石川和男が5月19日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のポリシーリテラシー」に出演。米EV(電気自動車)大手テスラが、減収減益や人員削減に追い込まれるなど変調をきたすEV市場について専門家と議論。今後の日本がとるべきEV政策やメーカーの戦略について提言した。

※画像はイメージです

米EV大手テスラは4月15日、世界で従業員の10%以上を削減すると発表。同社の今年1-3月期の決算は、前年同期に比べ4年ぶりの減収減益となったほか、EVの販売台数も9%減となった。一方、安値攻勢をかける中国メーカーBYDの今年1-3月期決算は、純利益が前年同期に比べ11%増、販売台数は13%増となったものの、伸び率は減少した。

この現状について、ゲスト出演した自動車業界に詳しい経済ジャーナリスト井上久男氏は「中国では今、景気低迷を背景にした価格競争からEVの値引き販売が起きている。今年3月に中国のスマホ大手シャオミが出したEVが、かなり評判がよく、まさに走るスマホ。テスラより安い価格で市場投入してきており、中国のEV大手BYDが“シャオミ潰し”に動くなど、中国勢同士で競争が起きていて第二のEV競争が始まっている。テスラはそれに巻き込まれている」と解説した。

日本勢について井上氏は「まだ商品をほとんど出せていない。値引き競争したくてもできない。それが不幸中の幸いで、値引き競争に巻き込まれずに済んでいる」と指摘。あわせて「EVが新しいもの好きな人たちの間である程度一巡して、いわゆるキャズムのような状態になっている。充電環境の悪さや、補助金がないと高くて買えないなどの理由から、再び世界でHV(ハイブリッド車)が売れ始めている」と明かした。

一時はEVに関して出遅れが指摘された日本メーカーだが、井上氏によると「テスラやBYDが引っ張ってきた、この4年くらいのスピードが早すぎた」とのこと。井上氏が取材した大手国内自動車メーカーの経営陣は「(EVが)想定内の普及スピードに戻ってきた」と話したという。

井上氏は「中国では“賢い車”、車のスマート化が加速している。日本メーカーは中国勢に比べると、まだスマート化に関するノウハウは少ない」とも述べ、トヨタと中国SNS大手テンセント、日産と中国ウェブ検索大手バイドゥが提携したように、車のスマート化技術の強化が重要だと指摘した。

そのうえで、今後日本メーカーが世界のEV市場で勝てる価格について聞かれた井上氏は「市場によって違うと思うが、アメリカであれば補助金なしで400万円くらい(1ドル150円程度を想定)のEVを出せば売れると思う」と述べる一方、「日本国内では150万円くらいだと思う。国内は軽自動車が中心のマーケットになっていて、可処分所得も伸びず、高齢者も増えるなかで国民の足となっている。地方に行けば一人一台。ガソリンスタンドも減少する中、軽自動車のEVでもう少し安いものが出れば爆発的に売れると思う」との見通しを示した。

最後に石川は「(今のEV価格競争を)日本が傍観者として見ているのは、実はいいこと。日本メーカーは、競争を見極めたうえで売っていくことができる。最終的に日本メーカーが大事にしなければならないのは価格戦略。いいものが売れるのではなく、売れるものがいいもの。メーカーが価格戦略を立てられるよう、国も支援策をふんだんに出して、国策として日本のEVメーカーを育てていくべきだ」と持論を述べた。

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