新型コロナ対策として中小企業に無利子で融資~さらに必要となる“その後の支援”

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月9日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。政府の新型コロナウイルス感染症対策として、中小企業を対象に無利子融資を行うことが決定したニュースについて解説した。

新型コロナウイルス感染拡大で影響受けた中小企業経営者が訪れた東京商工会議所の資金繰り相談会=2020年2月17日、東京都千代田区 ©産経新聞社

新型コロナ対策~中小企業を対象に無利子融資を行う

政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、個人事業主を含む中小企業を対象に、実質無利子、無担保となる融資を行うことが決まった。第2弾の緊急対策に盛り込み、10日にまとめる。

飯田)政府は第1弾の対策のなかで、5000億円規模の低利の緊急貸付・保証枠を設けましたが、さらに拡充するということです。

須田)新型コロナウイルス関連で売り上げが月間3%低下したところには、相談を受け付けるという対応をしている自治体もあるくらいですから、この辺については相当きめ細かくやって行くのだと思います。ただ、新型コロナウイルス対策はこれだけではありません。学校が休校になると給食がなくなり、牛乳メーカーが損失を受けます。学校サイドに対して1リットルあたり120円で販売していて、6万トンくらい売っています。それに対する補填をどう考えるのかというと、全量をチーズ等の加工食品に転化して、1リットルあたり80円で買ってくれる。そして残りの差額40円については政府が支援するということを、農水省や文科省等ですり合わせをやっている状況です。かなりきめ細かく中小企業対策をやって行くと思います。

飯田)折しも決算期を迎えるということもありますし、資金繰りについてはかなり気を遣わないと、優良企業が倒産してしまうこともあり得ます。

新型コロナウイルス感染者が拡大し、マスクを着用して通勤する人ら=2020年3月5日午前、大阪市北区 ©産経新聞社

融資の後、どうフォローして行くか~各業界に対する支援策が必要

須田)一気に売り上げが落ちて手元資金が枯渇してしまうと、企業にとっては貧血状態に陥るわけですから、それに対する輸血です。ただ、輸血をしただけでは企業が生きながらえるのは難しい。どうやって売り上げに対してフォローアップするのか、それぞれの業界や企業ごとに支援策を出すのだろうと思います。

飯田)9日の日本経済新聞も3面に『風前の景気「回復」』と出していますけれども、景気の基調判断もかなり厳しくなるような気がします。

須田)そうですね。2019年の10~12月期に関しては、GDP統計が大きく下落しています。もちろん、そこには新型コロナウイルス問題の影響は含まれていないわけですから、いよいよそれが及んで来ます。どう対策を立てて行くのかということですが、初動でやらなければならないことと、もう少し長い中長期的なスパンでやって行かなければならないことの、2つに分かれると思います。予備費7000億円を超える額を使って、とりあえず出血を止める。そして来年(2021年)の補正という点で、きめ細かくフォローアップするという形ではないでしょうか。当初の緊急対策のなかで「これが足りない、これが不足している」という問題が必ず起きます。それについては4月以降ということになると思います。

radikoのタイムフリーを聴く

新日本プロレスリング社長兼CEO ハロルド・ジョージ・メイ~人生にはいろいろなチャンスやめぐり合わせがある。それを活用できるかどうか

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に新日本プロレスリング社長兼CEOのハロルド・ジョージ・メイが出演。新日本プロレスの仕事をすることになった経緯について語った。

ニッポン放送「あさナビ」

黒木)毎週さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺う「あさナビ」、今週のゲストは新日本プロレスリング社長兼CEOのハロルド・ジョージ・メイさんです。メイ社長の経歴をご紹介しながら、お話を伺いたいと思います。現在は新日本プロレスリング社長兼CEOでいらっしゃいまして、華々しい経歴を経て現在に至ります。出身はオランダで、8歳のときに日本に来て5年ほど滞在し、また違うところに行かれたということですが。

メイ)海外を転々としていたのですが、大学を出てから日本で就職したいと思い、日本に戻って来ました。

黒木)それは、子どものころに日本で5年間過ごしたことも影響されているのでしょうか?

メイ)それがすべてだと思います。そのときからこよなく日本を愛してしまって、「絶対ここに住むのだ、ここで仕事をするのだ」と、子どものころから決めていました。

黒木)最初から日本で?

メイ)そうです。

黒木)出版された『百戦錬磨』という本にも書いてありましたけれども、しっかりと目的を持っていらっしゃったのですね。

メイ)そうですね。いろいろな人生のチャンスがあると思いますが、そのチャンスをものにできるのかなと自分で思いまして。

黒木)それは近道という意味でもあるのですか?

メイ)はい。近道でもありますし、人生にはいろいろなチャンスやめぐり合わせがあるではないですか。それを活用できるのか、できないかによって、いろいろな人生の選択肢が決まると思うのですよ。僕は最初から「日本に住みたい、働きたい」という目標があったので、そこに来るチャンス、例えば日本の大使館でのパーティがあるのだったら、絶対に顔を出そうと。そこで何か生まれるかもしれないではないですか。まあそのくらいですけれども。

黒木)ユニリーバ、サンスター、日本コカ・コーラ副社長、そしてタカラトミーの代表取締役社長を経て。もうやることはやったということで、お辞めになったのでしょうか?

メイ)そうです。タカラトミーでもV字回復ができて、ここからは次にバトンタッチしても大丈夫だという安心感があったものですから、次のチャレンジに移ろうと思いました。それが新日本プロレスだったのです。

黒木)タカラトミーから新日本プロレスリング社長兼CEOへ、ということですけれども。日本にいらっしゃるときからプロレスが大好きだったのですよね?

メイ)8歳のときから観ていました。

黒木)タカラトミーの社長を辞めるとなったときに、向こうからお話が来たということですが。

メイ)はい。新日本プロレスのオーナーである木谷さんからお話をいただきました。新日本プロレスがV字回復して、次のステージに行くためには、いままで必要ではないようなスキルを持った経営者、ヴィジョンを持っている経営者が必要だ。新日本プロレスを次の段階に連れて行ってくれないか、と言われました。

黒木)どうすればプロレスが、昔みたいに愛されるものになれるかということですね。

メイ)特に力を入れたのが、SNSです。それによって女性客に多く来ていただいています。20代~30代が中心で、お客様の4割が女性です。1割くらいが12歳以下のお子さんです。それで、5割が男性なのですよ。1月4日~5日に東京ドーム大会をやったのですけれども、外国人の比率が20%くらいでした。外国人にも新日本プロレスは人気があります。本当にありがたいことで、いまはチケットも買えない状況です。

黒木)就任されて1年半くらいですか。それでもう実績が出ていますね。

メイ)いえいえ、まだまだやることはたくさんあるのです。特に海外進出に力を入れています。英語コンテンツを増やして、以前よりも多くの外国人選手がリングに上がっています。国内でもプロレス会社としての魅力を高めるべく、頑張っています。

黒木)アイデアがたくさんあって、どれからやろうかという感じでしょうか?

メイ)その通りですね。

ニッポン放送「あさナビ」

ハロルド・ジョージ・メイ/新日本プロレスリング 社長兼CEO

■1963年、オランダ生まれ。8歳~13歳まで父親の仕事の関係で日本・横浜で生活。
■その後、インドネシアへ移り、大学からはアメリカへ。ニューヨーク大学修士課程修了。
■ハイネケン、ユニリーバ、サンスター、日本コカ・コーラ副社長、タカラトミー代表取締役社長を経て、2018年、新日本プロレス社長兼CEOに就任。
■タカラトミーでは業績をV字回復させ、在任中同社の株価を4倍近く上げた。新日本プロレスでは国内のみならず海外にも広くその存在を認知させ、2020年1月4日~5日には前代未聞の2日連続の東京ドーム大会を成功させた。
■マスコミ、経済界からも引っ張りだこの異色の経営者として知られ、日本語が堪能で明るくユーモアのある人柄でも知られている。
■2019年12月には時事通信社より『百戦錬磨:セルリアンブルーのプロ経営者』を出版。

Facebook

ページトップへ