「あれは“やらせ”です」大阪専門家会議で“天を仰いだ”吉村府知事について辛坊治郎氏が持論

キャスターの辛坊治郎氏が6月18日(木)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!~激論Rock&Go!」に出演。6月12日に行われた「大阪府新型コロナ対策本部専門家会議」について持論を述べた。

「大阪府新型コロナ対策本部専門家会議」 吉村洋文・大阪府知事 =大阪市中央区・大阪府庁 撮影日:2020年06月12日 ©産経新聞社

東京都の休業要請は事実上、全面的に解除

東京都では6月19日から接待を伴う飲食店や、ライブハウスの営業が再開された。また、飲食店の営業時間短縮要請も、18日で終了。これにより、東京都の休業要請は事実上、全面的に解除された。。

辛坊)最近、ホストクラブとかは重点的に感染者が出ているらしい。

飯田アナウンサー)集中的に検査をして、ということもあります。

新宿・歌舞伎町の歓楽街へ向かう人達=2020年6月4日夜、新宿区 ©産経新聞社

第1波の余波みたいなものであって「第2波」ではない

辛坊)検査をすればある程度は出る。よく「第2波」というじゃあないですか。しかし、あれは用語としてかなり間違っていると思いますよ。つまり、北海道のケースもそうであるし、福岡のケースもそうであるし、たまさか感染者を見つけてしまって、その周りの人間をPCR検査したら、ざっと数が出て、「これが第2波だ」というのだけれども。そうではなくて、第1波の余波みたいなものが続いていて、散発的にクラスターをPCR検査するから、一定数のまとまった数が出てくるだけの話で、こんなものを「第2波」と呼ぶべきではない。本当の「第2波」は、おそらく次の冬に間違いなく来るであろうとわたしは予測しています。そのときにどういうふうに国として、地方自治体として対策するのかということが大切なので、このようにに散発的に出てくるものを、よくわかっていない人は「第2波」と表現するのだけれども、こんなもの「第2波」ではないよ、という話で、用語の使い方自体が間違っている気がする。

それにしても、6月12日に大阪の対策会議みたいなものが開かれた。国の専門家会議が有名ですけれども、地方自治体ごとの専門家会議というものがありまして、大阪の専門家会議で12日、いろいろな専門家が出てきて。関東の厚生労働省の専門家からすれば、「おいおい」というような話が出たのです。わたしはこれを伝える新聞を関西の新聞も全紙克明に読んだのですが、大阪府の新型コロナウイルス専門家会議で、専門家が発言したことが相当ディフューズされた見出しになっていました。つまり、そこで発言した内容をそのまま見出しにするとあまりにも衝撃的だから。この対策会議に出た本人に別の番組で直接聞いたのですが、オブザーバーとして参加した大阪大学核物理研究センター教授の中野先生という方が会議でなんと言ったかというと、「緊急事態宣言。全く効果なかった」。「全く効果がなかった」と何回も言いました。

飯田)吉村知事が仰天して天井を見上げているというような絵というのは。

「大阪府新型コロナ対策本部専門家会議」 会議で発言する松井一郎・大阪市長 右は吉村洋文・大阪府知事 =大阪市中央区・大阪府庁 撮影日:2020年06月12日 ©産経新聞社

吉村府知事、松井市長が驚いたのは「やらせ」

辛坊)間違いなく、あれはやらせです。よくあの日のニュースを見たらですね、「松井一郎大阪市長も吉村大阪府知事も仰天して天を仰いだ」と書いてあるのですが、嘘です、絶対に。やらせに決まっている。当たり前です。そういう発言をする人を呼んでいるわけだから。

こういう人たちをオブザーバーとして専門家会議で喋らす。誰を呼ぶかというのは大阪の役人が選ぶのでしょう。だけど、その役人が選ぶ前提として、間違いなく知事や市長の意向というのは反映されているわけで、この人たちを読んだらこんな話をするだろうな、ということを承知の上で呼んで、呼んできた専門家が「緊急事態宣言はなんの役にも立ちませんでした」みたいな話をしたときに天を仰ぐというふりをしているだけ。そういう話が出ることは逆も承知で、前々から吉村府知事、松井市長と話をしていると、水面下では今回のウイルスの致死率等々を考えたときに、社会的な経済を止める方がリスクが大きいと本音では思っていることを、わたしは前々から感じていました。だけれど、テレビで呼んで喋らせるときに、そう言うかというと、そう言いません。そこは政治家だから、あくまでも一般論として「決して間違いではない範囲で感染予防に努めましょう」とか、「みなさん、リスクがあることは避けましょうね」というのだけれども、正面から「緊急事態宣言は無駄だと思う」とまでは言わない。本音では「そんなこと(緊急事態宣言)しなくてもいい」と思うけれど、それを政治家として言えないところがある。政治家として言えないところを、専門家を呼んで来て言わせて、驚いたフリをする。

新型コロナウイルス感染拡大、都市封鎖=2020(令和2)年3月22日、フランス・パリ・オペラ通り(ロイター=共同) ©共同通信社

データを読み解く限りでは緊急事態宣言に効果がなかったのは一目瞭然

辛坊)ちなみにこの大阪大学核物理学研究センターの中野貴志さんがおっしゃっていることが驚きなんですよ。「K値」による大阪のCOVID-19の感染状況の解析ということですごく詳細な科学的論文があるのですが、これは素人が読めるように相当工夫して図表をつけられたものが、プレス資料として我々のところに回ってきた。わたしはこれを詳細に読み込みました。結論、全くわからなかった。やっぱり、核物理をやっているような人たちと我々と、頭の構造が違う。だけど、言いたいことは明らか。

緊急事態宣言が出される前と後の感染者の推移というのをデータとして出して、ドイツやフランス、特にドイツではロックダウンをする前も若干、感染者は減りつつある。それでドイツのケースを分析すると、都市をロックダウンする前は、やや下がっているくらいの感染者数の曲線が、ロックダウンした瞬間にガンと下がる。これは顕著に下がっている。だから、都市のロックダウンの効果は、ドイツではあった。フランスはドイツほどではないけれど、かなりの勢いで下がっている。そこで日本はというと、緊急事態宣言が出される前の数週間と、出された後の数週間の感染者数の減り方の傾きが完全に同じ。直線状態。緊急事態宣言が出されたことの効果検証だから、実際の推定感染者数なので、PCR検査の感染者数ではありません。PCR検査の感染者数というのは、実際の感染者の動向からすると2週間遅れくらいだと言われていますから、それも全部計算した上でのデータ。つまり、緊急事態宣言が出された前と後の感染者数の減り方は、全く変化がない。となると、緊急事態宣言には少なくとも、このデータを読み解く限りでは効果がなかったというのは、一目瞭然で、疑うところはどこにもない。

辛坊治郎

感染予防の努力自体に効果がなかったのではない

辛坊)だけど、これは確かに結果論であるから、どう未来予測につなげていくかというのが問題なのです。しかし、いまの段階ではまだ、大阪でも全国的にもこの話に行っていないので、我々はそこをお伝えするのが仕事だろう、ということです。

誤解を招かないように言っておきますが、あの先生がおっしゃっていることはものすごく単純で、緊急事態宣言を出す前の感染者の落ち方と、出した後の感染者の落ち方が、同じ傾向にあるので、緊急事態宣言には効果がなかったとおっしゃっているのだけれども、感染予防の努力自体に効果がなかったと言っているわけではないです。

緊急事態宣言の前夜にわたしは東京にいて、銀座4丁目の角に立って、ずっと見て、ツイッターでリポートをして、緊急事態宣言が終わったあとも銀座に立ってリポートして、それを見ると緊急事態宣言が出るより前の方がはるかに閑散としていた。4月の頭の時点では、東京在住の人たちは相当警戒感を持っていて、緊急事態宣言が出されたあと、ちょっとずつ緩んできたような気がしました。解除になったあとに一気に緩む可能性もある。

あともうひとつ、季節性という気候や気温の問題というのもありますから、全てを総合的に判断しなければいけませんけれども、さきほどの先生はそういう感染予防の努力が無駄だったと言っているわけではなく、緊急事態宣言が出される前のみなさんがやっていた感染予防の努力がすでに相当効いていたので、緊急事態宣言を出さなくても同じカーブで感染者は減っていただろうという予測をおっしゃっているのに過ぎないので、そこを誤解なきよう。努力しなくてよかった、という話ではない。これは一応言っておかなければいけない気がします。

緊急事態宣言は世論とか地方自治体の動きに押されて出さざるを得なくなったという政治的背景がありますから、当時「遅過ぎた」という言われ方をしたのは、その段階では国民の危機感が高まっていたということが言えます。そのあと「3密」が云々という話が出てくるよりも前に、みなさんが警戒していたので、日本の感染者が実は、緊急事態宣言が出されるよりも前に下がっていたのではないかという事実を、あの先生は指摘しているに過ぎない、ということは知っておかれてもいいという気がします。

 

【西武】源田壮亮選手インタビュー 1番打者でも初球から打とうと思わせた栗山巧選手の言葉とは?

4月19日放送のライオンズナイターでは、ベルーナドームの西武―楽天4回戦の試合前に、埼玉西武ライオンズの源田壮亮選手にインタビューした模様を放送した。努力が結果に結びつかない日々の心境について訊いた。

――先週の金曜日、ソフトバンク戦(4月12日、1回戦)は1番打者を今シーズン初めて2試合連続で務めました。1打席目の初球を積極的に打ちにいった姿は、源田選手の決意の表れに見えました。
源田「試合前にいろんな選手と話をしているなか、栗山(巧)さんの一言で『初球から打ってみようかな』と思えて打ちにいきました」

――栗山選手の一言とはどういった言葉だったのでしょうか?
源田「栗山さんも1番や2番をずっと打ってきて、『1番打者は難しいけど何もない状態からスタートできることを強みと思って、凡退してもあまり気にしなくてもいいんじゃないか。考えすぎてもいいことはないよね』という話をして、初球から思い切って打ってみようと思ったんですけど結果は最悪の凡退でした」

――源田選手の方から栗山選手に声をかけたのでしょうか?
源田「(西川)愛也と話している時に栗山さんから話しかけてくれました」

――先週の金曜日(4月12日)ライオンズナイターのインタビューで、源田選手は「何も考えずにどんどん振っていく1番打者がいても面白い」とおっしゃっていましたね。
源田「僕はどんどん振っていくタイプじゃないので難しいですね」

――それはほかの人に任せておいてということでしょうか?
源田「はい。本当に考えていない人がいたらいいなと思います(笑)」

――今日の西武先発は今井達也投手です。今シーズンの投球を見ていて感じることはありますか?
源田「すごく気持ちを前面に出して投げているなと思いますし、『俺がやるんだ』という気持ちが伝わってくるので本当に頼もしいなと思っています」

――守りがいがありますね。
源田「そうですね。周りを見て声をかけながら投げているので、年々すごくいい変化が見えてきて嬉しいです」

――努力が結果に結びつかない日々ですが、源田選手はどのような心境で戦っていますか?
源田「シーズン中のどこかで結果が出ない時はどのチームも絶対にありますし、それが今きているのかなと思います。それでも借金4(4月18日時点)なので、まだまだこれからだと思います」

※インタビュアー:文化放送・斉藤一美アナウンサー

Facebook

ページトップへ