「高次脳機能障害者支援法」へ期待「外見で分からないからこそ、我々自身が知識を持つことが大事」

お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ!』(文化放送・毎週月〜金曜11:30~15:00)。7月6日の放送では、大竹が経済アナリストの森永康平氏とともに、事故や病気による脳の損傷が原因で起きる後遺症「高次脳機能障害」の当事者を支えるための新法、高次脳機能障害者支援法に関する朝日新聞の記事を取り上げた。
全国に約23万人いるとされる高次脳機能障害は、記憶障害や注意障害、感情のコントロールが難しくなる社会的行動障害など、認知機能の低下を伴う後した後遺症である。しかし、車椅子や松葉杖のように目に見える形で分かりづらいため、周囲から誤解を受けやすい現実がある。
大竹まこと「いい方向に行けばいいと私は思うんだけども、なかなか外見で分からない。そうなってくると『なんであいつサボってんだ』ということになっていっちゃう。これからはもうちょっと(支援を)充実させて、この支援法がちゃんと回るようにしていった方がいいですよね」
森永康平「僕も先月、この高次脳機能障害の方のドキュメンタリー動画をたまたま見ていたんです。その時に出ていた方は、交通事故でこの状態になってしまって、感情が出やすくなっちゃうという障害が残ってしまった。その方が障害の手続きのために役所に行った時、役所の書類ってちょっと分かりづらかったりするじゃないですか。記入した時に係の方から『ちょっとここ書き漏れているので直してもらっていいですか?』と聞かれたら、そこで感情がばっと出てしまって、『お前の説明が悪いからだろう!』とか『こんな分かりづらい書類を作るな!』みたいに怒っちゃうんですよね。これは障害の結果としてそうなってしまったんですけど、それを知らない人が見たら『なんだこの人、すごい付き合いづらいな、嫌だな』となってしまう。そういうのを見た時に、やっぱり社会復帰の制度を整えるとともに、『こういう理由でこうなっているんだ』というのを(ご本人の意思があればですが)ちゃんと周知しておかないと、何も知らなかったらすっごい怒りっぽい人で嫌な人みたいな感じで、社会復帰しづらい現実がある。
目に見える形で何かがあるわけではないので全然判断がつかない。これは本当に難しいです。我々自身もちゃんと知識を持たないと、変な偏見を持ってしまったり、事情を知らないが故に勘違いをしてしまったりという怖さがありますよね」
大竹「ご自分でもキックボクシングをやっているから調べるの?」
森永「いや、だからね、僕これ家でこういう動画を結構見ているんですけど、必ず妻がいない時に見るようにしていて(笑)。いや、なんでかっていうと、『ほら、あんたも(格闘技をやって頭に衝撃を受けると)こうなるよ、それが大事なのは分かるよね』みたいに言われるわけですよ。そりゃそうなんですけど。なので、妻がいない時にこういう特集の動画を見るようにしています(笑)」
大竹「怖いな、やめようという風には……」
森永「そう思える人だったら、最初から(キックボクシングを)やらないんですよね」
大竹「そこを追求してもしょうがない(笑)。でも、そうした障害を抱える23万人の人たちが、ちゃんと社会と向かって暮らせるようなね、この支援法がうまく回っていくといいですね」
※該当回の聴取期間は終了しました。
「国を守る名目で国民を監視する」神奈川県警の免許証不正流用
10月23日(金)、ニュースキャスター・長野智子がパーソナリティを務めるラジオ番組「長野智子アップデート」(文化放送・15時30分~17時)が放送。午後3時台「アップデート・コラム」のコーナーでは、「神奈川県警の免許証不正流用」というテーマで、ジャーナリスト・青木理氏に話を伺った。
神奈川県警の保土ケ谷署員が、運転免許更新で回収した旧免許証を持ち出していた問題があり、警察庁が調査状況を明らかにした。
長野智子「免許証って(期限が)切れるとパチンッと穴を開けて……」
青木理「返却してくれるところもあるんです。たとえば警視庁なんかはそういうところが多い。僕も古い免許証をパチンッて穴開けて返却されて、記念に持つ人もいるだろうし、こんなもんいらないからっつってシュレッダーにかけちゃう人もいると思うんですけど、戻すところもある。ただ、神奈川県警の場合は、どうやら今回明らかになったのは、そうやって失効した免許証を警察側が預かると言って、交通課が免許証を管理しているわけですけど、交通課から警備課、警備課っていうのはいわゆる公安警察、つまり背後に政治的なイデオロギーとか政治思想みたいなものに基づくような犯罪の捜査をしたり、ある種、そういう犯罪の抑止を名目として監視活動・情報活動みたいなことをやっている部門に免許証を全部渡していたと」
長野「とんでもないですよね。過激派とか右翼といった関係者の顔写真の収集などの目的で流用していたっていうことも伝えられている、と」
青木「それだけ聞くと『過激派を捕まえるためだ、あるいは右翼を監視するためだ、そりゃあしょうがないじゃないか』っていうふうに思われてしまうかもしれないんですけれども、これはまず個人情報保護法に基本的に違反している。顔写真なんていうのは極度にプライベートな情報ですよね。いまはたとえば顔写真があれば、それこそカメラ映像に顔認証システムみたいなものと一緒に入れれば、どこで誰が写っているかなんていうのは一発でわかってしまう世の中なので、本当に防犯カメラ映像なんかと重ね合わせれば、その人のプライバシーが相当明らかになっちゃう。だから、個人情報保護法違反であるってことが一つ。それからこの過激派って、誰が過激派なのか、誰が過激派と捉えるのかっていうのは、これは警察がある種、考えるわけですよね。特に公安警察が考えるわけじゃないですか。そうすると本当にテロをしている人、あるいはどこかでゲリラ活動をしている人みたいなのを捕まえるっていう名目で使っているのか、それとも自衛隊の情報機関が、本当に一般市民の性的嗜好も含めたプライバシーデータを集めてたみたいなことと同様、そういうことをついつい情報機関とか治安機関っていうのは集める。つまり『国を守るんだ』っていう名目の下に、実は『国民を監視する』っていうようなところにすぐ落ち込んでいってしまうっていうのが、古今東西、政治体制の左右を問わない情報機関とか治安機関っていうものの本質だっていうことは歴史が教えるところで。だからこそこういう情報をきちんと適正に使ってもらわなくちゃ困るんだけれども、神奈川県警の場合は、免許証そのものを全部渡していたっていうのは、これはやっぱり非常に怖い市民監視社会みたいなものにつながりかねない、そこに無自覚であった神奈川県警の問題点っていうのは強く言わなくちゃいけない」