「20リットルの油じゃ海は真っ黒にならないね」実際に起きた漁船沈没事故の不可解な“謎”を追う!

10月2日の大竹まことゴールデンラジオは、フリージャーナリストの伊澤理江さんをお招きし、著書『黒い海 船は突然、深海へ消えた』で追求した、千葉県沖の沈没事故について伺った。

伊澤「簡単に申し上げると、20人が乗っていた船が、皆さんお休みしている時に突然2度の衝撃を受けて、なんだかわけがわからないまま転覆沈没して、あたりには大量の油が漏れていた、という不可解な事故です。その原因究明を求めて、船の所有者の方が、仲間と一緒に動いていたんですけれども、なかなか具体的な調査に繋がらない。そうこうしてるうちに数年が過ぎて、東日本大震災が起きる。津波の被害も受けて、さらに船を失ってしまう。この方は、福島県漁連会長なので、その後の原発事故以降も今日に至るまでずっと大変な渦中にいらっしゃるんです。」

大竹「本の冒頭には、カツオを追うこの船の情景が描写されています。沖合350キロの地点で、波が高かったり、海が「しけ」ると漁港に戻る。そうじゃなく、波が収まるんじゃないかなって時は錨を下ろすんですか。」

伊澤「この場所は5800mぐらいの深さがある所なので、パラシュートアンカーという落下傘型の錨を下ろして、船首が波の方に向くように安定をさせて、エンジンを切って休んでいたっていう状況です。」

大竹「そして船の上の魚見台から2人ぐらいで、カツオのいるところの上を飛ぶカツオドリを探してたと。その時に何か衝撃があったかどうか。新聞なんかでは、波だと言う結論の記事が出ていましたが、現地の話を聞いたりすると、どうもおかしい。」

伊澤「助かった方が3人だけしかいないんですけど、大量の油が漏れていて、広範囲にわたって海が真っ黒だったというんですね。」

室井「十何人か亡くなった。」

伊澤「4名が亡くなって13人がいまだに行方不明という状況で、やっぱり不可解だったのが、大量の油が、波による転覆では説明がつかない。なぜなら船の底にある燃料油のタンクは単純に転覆しただけでは少量しか漏れない。海を広範囲にわたって真っ黒にするには、船底が破損しない限りそうはならない。というのが私がお会いした専門家の方々の多くの意見です。」

大竹「油の量はいくらって報道されたんですか?」

伊澤「事故調査安全委員会という国の機関が調査をして、推定20リットルぐらいで公表していますので、その数字と近いと思います。」

大竹「20リットルで海が真っ黒にはならないですよね。」

伊澤「そうなんです。生存者の3名だけではなくて、船団を組んで漁をしていたので、異変を知って駆けつけた僚船の乗組員も、大量の油が漏れて遺体も真っ黒になって滑って引き上げられないという状況を見てるんです。国の報告書は、事故が起きた数時間後に空から航空写真を撮って、拡がった油の範囲と色から計算式で割り出しています。証言を重視するか軽視するか、そこでかなり大きな違いが出ます。その量では証言にあるような状況には、絶対にならない。」

室井「証言にある状況って、油の中を泳いだっていう。」

大竹「ドロドロで、波頭もこげ茶色だったり、黒っぽかったり、ヌルヌル滑って引き上げられない。遺体も顔が真っ黒で、かわいそうなので拭いてあげていいですかと関係者の人が言うほどだった。そこが非常に不可解なところです。」

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今の日本の政権は、はっきり言えばアメリカのATMみたいなもの

10月6日の大竹まことゴールデンラジオは、「トマホーク取得、1年前倒し 日米防衛相、2025年度からで一致」について取り上げ、青木がコメントした。

朝日新聞によると、訪米中の木原稔防衛相は4日午後、オースティン米国防長官と国防総省で会談し、米国の巡航ミサイル「トマホーク」の取得を当初計画から1年前倒しし、2025年度からとすることで一致した。一部を最新型から1世代旧型へと変更することになるが、敵基地攻撃能力の早期導入を図る姿勢を示す必要があると判断した。

政府は昨年12月改定の安全保障関連3文書に敵基地攻撃能力の保有を新たに盛り込み、トマホークを国産の長射程ミサイルの実戦配備までの「つなぎ」の防衛装備品として位置づけている。政府はトマホークの最新型「ブロック5」を26~27年度に最大400発調達する計画を立て、23年度当初予算に購入経費2113億円を計上。しかし、1世代前の旧型である「ブロック4」に変更すれば取得時期を早められると判断し、およそ半分の最大200発をブロック4に置き換え、25年度から調達する方針を決めた。今後、米政府が売却の議会承認をとり、正式に取得が決まる。

これを受けて、青木は次のようにコメントした。

青木「トマホークの調達の前倒しは予算でというと、2000億円をかけるわけです。で、トマホークを入れて、日本は敵地攻撃能力を持つんだけど、今の日本の衛星だったりとかの能力だと敵基地がどこにあるのかわからないわけですよ。そうするとほぼアメリカが運用する。これまではアメリカが矛の役割で日本は盾の役割だったのが、日本も一部矛を持つって話なんだけど、事実上アメリカの判断の下に運用されるということは、アメリカのパシリとしてこのトマホークを持つってことになるわけです。

大竹「それが1年型落ちってことですか?」

青木「1年型落ち。古いのを買ってくれる。それからもう一個。イージス・アショアってあったでしょ。陸上に置くイージスシステムっていう。あれ結局トランプ大統領のご機嫌取りのために安倍さんが買いに行って買っちゃったんだけど、自衛隊はあまり欲しくなかったんですよ。一基1200億って言われててこんなの高すぎるじゃないかとか、あと設置場所の問題なんかで河野太郎防衛大臣が撤回しちゃった。それを今度買っちゃったからって言って、今イージスを乗せる船を作ってる。この船が2隻で8000億円。みんなとは言えないけど、基本的にはアメリカのため、あるいはアメリカの軍事負担を日本があるいは自衛隊が二軍として負担しますみたいな構図になっていることを考えると、全体状況として見ればもちろん日米の同盟ってのは安全保障上大切なんだけど、はっきり言えばアメリカのATMあるいはアメリカの二軍みたいなものに兆単位のお金をバンバン注いされているのが今の日本の政権ということです」

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