「真っ当に人道的に生きる基本が欠けている 立場のある人が命がけで止めて」大竹まこと、ガザ停戦を訴え

11月7日(火)大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)で、パーソナリティの大竹まことが2009年、イスラエルにおける村上春樹氏のスピーチを朗読した上で現在のガザ人道危機について語り、停戦を訴えた。

番組では、2009年に小説家の村上春樹氏がイスラエルの文学賞エルサレム賞を受賞した際のスピーチを大竹、フリーライターの武田砂鉄氏、砂山圭太郎アナウンサーの3人で朗読。「ここに大きな壁があり、ぶつかって割れる卵があるとしたら、私は常に卵の側に立ちます。正しいか正しくないかは他の誰かが決定すること」。「我々は多かれ少なかれ卵である。それぞれにとっての大きな壁はシステムと呼ばれているもの。我々を守るべきものだったのが、あるとき独り立ちして人を殺すようになる」と読み上げた。この授賞式の直前には、イスラエル軍がガザ地区に大規模な侵攻をしていた。大竹は「本当に同じことが起きている。何より一番は、もう市民を殺すなってこと。ダメでしょ子どもを殺しちゃ。こんなことしていいわけないって誰もがわかっているのに、システムが立ちはだかっている」。と力を込めて語り、「日本政府はアメリカに色々気を使いながら外交しているようだが、一体何を守るのか。システムが大事なのか、人の命が大事なのか、立場を表明してほしい」と熱弁をふるった。

フリーライターの武田砂鉄氏は「連日『ハマスが関わっている』と頭に乗っけることでイスラエル軍が爆撃して、民間人が亡くなり続ける状況ですね」とイスラエルの爆撃を非難すると、大竹は「5歳、6歳の子どもがハマスに関係しているわけがないでしょ。たとえ、関係していたとしても、まっとうに人道的に生きる基本が欠けている感じがする。(ヨルダン訪問中の上川外務大臣がパレスチナの中学生に『この戦争を止められるのはあなたのような立場のある人だ』と言われたが)立場のある人が、命がけで止めなくちゃいけないよね」。と各国の外交による局面打開を訴えた。

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イスラエル軍とハマスの軍事衝突 日本政府はこのままアメリカ寄りで良いのか?

イスラエル軍とイスラム組織「ハマス」の大規模軍事衝突から1か月が過ぎた。11月7日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、現代イスラム研究センターの宮田律理事長が現状について解説してくれた。

宮田「特に2000年代に入ってから日本政府がだいぶアメリカ寄りの中東政策を追求するようになりました。小泉政権なんかはイラク戦争の時、真っ先にイラク戦争を支持すると明確に言ってしまいました。それから、どうもアメリカに気兼ねをしている感じがします。トランプ政権時代はアメリカ大使館をテルアビブからエルサレムに移したんですね」

大竹「そうですね」

宮田「エルサレムでは外交活動をやってはいけないという国連決議があるんです」

大竹「あっ、そうなんですか?」

宮田「1980年の国連安保理決議478号っていうのでエルサレムでは外交活動をやってはいけないということになっているんですけども、それにもかかわらずアメリカはエルサレムに大使館を置いてしまった。さらにイスラエルがシリアから占領しているゴラン高原にアメリカはイスラエルの主権を認めてしまった。全て国際法違反をアメリカは認めているわけです。アメリカはご存じの通り、ロシアのウクライナ侵攻を批判していますけど、かなりダブルスタンダードになっている」

大竹「そうですね」

宮田「そういったところをグローバルサウスの国々とか、あるいはアラブ諸国は見透かしていて『アメリカの言ってることはおかしいじゃないか』と言っているわけです。アメリカの影響力っていうのはパレスチナ問題によって大きく低下しているんじゃないかなという気がします」

この他にも宮田律さんはイスラエル軍とハマスの衝突で大きく動いている国際情勢について解説してくれました。

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