すごいぞ「都市鉱山」!北九州市・アステック入江の工場で金の発掘を体験

RKBラジオのキャスタードライバー・スナッピーが、福岡・佐賀にあるさまざまな工場を見学・リポートするシリーズ。6月16日の『Toi toi toi』では、梅雨空も吹き飛ばすようなワクワク体験がありました。ずばり‟金の発掘“です。(報告・スナッピー前田愛美)

まるで宝の山!都市鉱山リサイクルってなんだ?

訪れたのは、北九州市若松区にあるアステック入江響工場。こちらで10年前から力を入れているのは、都市鉱山リサイクルです。

都市鉱山リサイクルとは、使われなくなった電子機器の廃棄基板から、貴重なレアメタルを取り出すというもの。

工場に到着してまず驚いたのが、広大な敷地にずらりと並んだ茶色い袋の山。その広さ、なんとバスケットコート約5面分! この袋の中には、全国から集められた電子機器の廃棄基板がぎっしり詰まっているんですって。年間で360トン集められ、その中から30キロ分の金が取れるんだとか。まさに宝の山ですね。

「金のなる木」ならぬ「金のなる家電」

一体どんな製品の廃棄基板が集まってくるのか、気になりますよね? テレビやパソコン、冷蔵庫、エアコンといった家電製品がメインだそうです。少し前まではパソコンが多かったそうですが、最近はスマホやタブレットの普及によって、テレビを手放す人が増え、テレビの廃棄基板が増えているということです。

工場を案内してくださった古西正和さんに「どんな廃棄基板が来たら嬉しいですか?」と聞いてみたら、ズバリ「明らかに金が入っていると分かるもの」とのこと。なかでも、ゲームのカセットがいいんだとか。確かに、基板にキラリと金が見えています。

AIが選別!ハイテクリサイクルにびっくり

さて、いよいよ工場の中へ! そこには、電子機器の廃棄基板から部品を取り外し、素材別に分別できる大きな機械がありました。

「でも、どうやって分けるんだろう…?」と不思議に思っていたら、なんとAI(人工知能)を使った画像認識で、色と形で判断しているとのこと。バラバラにした部品に空気を噴射して、押し出される仕組みになっています。

分別されるのは27種類! AIはそれを85パーセントの精度で仕分けてくれます。かつては4~5人で手作業で分けていたそうなんですが、AI導入によって、ぐっと効率が上がったそうです。今では1時間で20~30キロもの部品が仕分けできるんだとか。

スナッピー、人生初の「金」発掘体験!

部品を分けたあとは、いよいよ金を取り出す工程です。真っ赤な大きな機械が、その主役。

上部にある黒いタンクには、金が含まれた部品と「塩化鉄液」という薬品が入っています。この塩化鉄液が、金以外の物質を溶かしてくれます。ほかの工場では、金もろとも溶かす強い酸を使うことが多いそうですが、アステック入江さんでは、もともと塩化鉄液のリサイクルを手がけてきたため、自社で調達できるのだそうです。

さらに、金を回収するために使った鉄液もまたリサイクル。これぞまさにSDGs! 地球に優しくて、とっても賢いやり方ですね。

バルブをひねると、金が出てくるとのことで、今回特別に体験させてもらいました。

真っ黒な液体がジャーッと出てきました。透明な容器にはコーヒーフィルターのようなろ紙が入っているので、金だけが残ります。

出てきました! キラキラ輝く、美しい金色の粉。これで約20グラムあります。取材時のレート、1グラム1万5000円で計算すると、約30万円! 廃棄基板にこれだけのお宝が眠っているなんて…。

リサイクルの金が輝く!新しい活用法

取り出された金は、インゴット(金の延べ棒)になって装飾品などに利用されるほか、この工場でメダルやしおり、バッジなどに加工されます。リサイクルで回収した金が、私たちの身近な製品として生まれ変わるって、なんだか素敵ですよね!

特別に、リサイクルされた金で作られたメダルをかけさせてもらいました。ズッシリと重みがあって、地球の未来を背負っているような気持ちになりました(笑)。

今回の工場見学で、普段は目にすることのないリサイクルの裏側、そして私たちの暮らしの中に眠る「都市鉱山」の可能性を肌で感じることができました。アステック入江さんの技術と、地球への優しい取り組みに、心から拍手です!

皆さんの身近な家電にも、もしかしたら「宝」が眠っているかもしれません。

Toi toi toi
放送局:RKBラジオ
放送日時:毎週月曜~木曜 9時00分~13時00分
出演者:山口たかし、植村友紀
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※放送情報は変更となる場合があります。

「ワールドシリーズ連覇」に貢献!ドジャース・大谷翔平&佐々木朗希のピッチングを五十嵐亮太が解説

藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00~10:50)。11月8日(土)の放送は、プロ野球解説者の五十嵐亮太(いがらし・りょうた)さんが登場! ここでは、アメリカ・大リーグ(MLB)でワールドシリーズ連覇に貢献したロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手、佐々木朗希投手について振り返りました。


五十嵐亮太さん



◆佐々木朗希の“魂の3イニング”

藤木:ワールドシリーズも盛り上がりましたが、メジャーリーグ30球団あるなかでワールドシリーズを連覇することが、どれだけ難しいことなのかを実感しましたね。

五十嵐:MLBでの連覇は、(ニューヨーク)ヤンキースが1998~2000年に3連覇して以来ですから。

ブルペンでは、佐々木朗希投手が見事にハマりました。もともと先発ピッチャーなのですが、シーズンの後半にケガから戻ってきた後、中継ぎで2試合だけ投げました。そのピッチャーが、ポストシーズンに入ってから抑えに抜擢されたんですよね。1年目のルーキーが、シーズン終わりから中継ぎをやって、いきなり大事な場面でクローザーを任されるってすごくないですか!?

藤木:そうですよね。しかも、強敵といわれていた(フィラデルフィア)フィリーズ相手に3イニングを完璧に抑えた。あの魂の3イニングがなかったら、もうフィリーズに負けていたんじゃないかと。

五十嵐:おっしゃる通りです。ディビジョンシリーズ(地区シリーズ)でフィリーズと対戦して勝ったこともすごいけれど、勝ち切るためには、抑えがしっかりしていないといけないなかで、そこに佐々木投手が見事にハマりましたよね。ワールドシリーズを連覇した凄さもあるけれども、その前もしっかり勝たないといけないわけで。だから、佐々木投手がいなかったら行けなかったのかなと僕は思います。

◆大谷翔平、最終戦のピッチングを分析

藤木:ワールドシリーズの最終戦、大谷翔平選手が中3日で先発しました。しかも、ヒットやフォアボールで塁に出て、走塁もして、(バッティングでも)頑張っていたじゃないですか。その影響もあってか、制球が定まらずなかなか苦しい展開でしたよね。

五十嵐:中3日ですから、もちろん疲れがあるなかでの登板だったということと、あのときの大谷選手が、今までの登板と何が違うかというと、あの試合は先発ピッチャーをブルペンに入れていたので、長いイニングを投げる必要がなかったんです。つまり、序盤から飛ばしていくピッチングスタイルで良かった。でも、疲れもあって“飛ばしていこう”という気持ちと、うまくかみ合っていなかった。そこで、ちょっと“力み”が生まれてしまい、ストライクとボールがはっきりしてしまったんです。

“ストライクが取れない”となると、スライダーやスイーパーもそうでしたが、変化球が甘めに入ってしまうんですよ。それを捉えられてホームランにされるというところがあったので、試合の流れやチーム状況によってピッチングスタイルは変わりますが、そういったところで“うまくいかなかったのかな”と見ていて感じました。

――ほかにも、ワールドシリーズMVPを獲得した山本由伸投手の活躍を振り返る場面もありました。

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<番組概要>
番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時:毎週土曜 10:00~10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/
番組公式X:@SPORTSBEAT_TFM

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