【ラジオな人】J-WAVE 編成部長 渡邉岳史さんが語る番組制作のこだわり、J-WAVE のこれから【後編】

前編では、J-WAVEの魅力やどういったラジオ局なのかをお伺いしました。後編では、渡邉岳史さんがラジオを聴くようになったきっかけや、学生時代をどう過ごし現職に就かれたのかについてお届けします。

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―― 渡邉さんがラジオを聴くようになったきっかけを教えて下さい。

10歳くらいの時にラジカセブームがあって、親に買ってもらったダブルラジカセでラジオを聴くようになりました。放送局は問わず、とにかくいろいろ聴きました。マスコミに興味を持ったのは、ラジオから流れてきた大沢誉志幸の「そして僕は途方に暮れる」を聴いたのがきっかけです。当時「カップヌードル」のCMに使われていて、オシャレな雰囲気で外国人しか出てこない上、そのシリーズは大沢誉志幸のほかに、中村あゆみの「翼の折れたエンジェル」、HOUND DOGの「ff (フォルティシモ)」の曲も使われていて衝撃を受けたんです。それで広告やマーケティングに興味を持つようになり、大学は商学部を受験しました。

―― サークルには入ってましたか?

人力車のサークルに入りました。

―― 人力車を引いてたんですか!?

ある日、キャンパスに人力車が置いてあったから「なんで、こんな所に人力車が置いてあるんだろう?」と興味を持ったのがきっかけです。それが「學生俥屋」っていうサークルで、今でもあるんですよ。人力車を引くのはとにかく大変で、「面白そう」と思って入ったのに、体育会系でした(笑)。ただ、そのサークルに入る人って変わった人が多くて、その後テレビ局や制作会社に入った人も多いです。

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―― 確かに、人力車があるのを見てサークルに入ろうと思うところからして、渡邉さんも変わっている気がします。

人に影響されないタイプですね。昔は髪が長いまま営業に行ってたけど、影響されるタイプだったら、髪を切るか整えていたと思います(笑)。

―― 就職活動はいかがでしたか?

実はいろいろな会社に行くのが好きで、100社ぐらい受けて、最後に受けたのがJ-WAVEだったんです。

―― そうなんですか!渡邉さんが入社した頃のJ-WAVEはどんな雰囲気でしたか?

ナビゲーターでいえば、現在もナビゲーターを務めているクリス・ペプラーさんのほか、ロバート・ハリスさんルーシー・ケントさんキャロル久末さんなどたくさんの方がいらしゃっていて、僕が入社した頃に南美布さんがナビゲーターに加わりました。

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―― J-WAVEのナビゲーターは、非常に個性的な方が多いですが、ナビゲーターの採用基準を教えてください。

例えば、秀島史香さんは彼女が大学生だった時にオーディションで選んだんですけど、基本的なスキルがあってバイリンガルという条件を満たしてました。人間味もあって、その部分が化けるんじゃないかと思いました。

あとは、喋りたいことがあるかどうかも大事。喋りたいことがない人は、言い換えるとテレビのように台本が比較的しっかりしていて、役回りがある程度決まっている仕事を好む人でなく、スキルは無くてもいいので、リスナーに喋りたいことがあることが大事です。知名度がある人でも、伝えたいことがないとラジオで喋るのは辛いと思います。仕事をこなそうとすると、ラジオでは見抜かれてしまいます。

―― 現在、ナビゲーターを募集していますよね。(※募集は2017年12月11日まで)

開局30周年に向けて「ナビゲーター オーディション」を行うことにしまして、選定しているところです。才能を見つけて採用していくのは、放送局の成長にとって大事だと思うんです。ただ、最近は真面目な人が多いから、僕としては、もっと変わった人が出てきてほしいという思いもありますね。

―― 期待大です。

それと、今度「METRO SONGS」という企画を行います。いつもの通勤通学など目的に向かって移動中の東京メトロの電車内で、前向きな気持ちになれる楽曲に出会って欲しい!という企画でして、中づりに言葉が書いてあります。目にした人は「良い言葉が書いてあるな」と思うんですけど、実はそれは宇多田ヒカルさん、Suchmos、sumika、西野カナさん、星野源さん、真心ブラザーズの歌詞の一部なんです。そこで、ラジオに興味を持ってもらって、ラジコで聴いてもらうように誘導します。

実は堂々と音楽を聴ける場所って意外と少なくて、通勤電車の車内はその中の一つなんですよね。ヘッドホンやイヤホンで聴いて、良い曲に出会えたら嫌な通勤も楽しくなると思うんです。「METRO SONGS」は、東京メトロ全線の車輛の中づり広告(1車輛あたり1枚)にタイアップします。これからも、みんなが「いいね」って言ってくれるような仕掛けを作っていきます。

―― 楽しみです!本日はありがとうございました。

ENRICH YOUR LIFE WITH METRO SONGS

いつもの通勤通学を音楽のチカラで「別の世界」へ―
往復約2時間、1年間で約480時間を豊かな時間に―

■開催日時:2017年12月11日(月)~2017年12月17日(日)
■開催場所:東京メトロ全線の車輛の中づり広告

▼キャンペーンサイトはこちら
http://www.j-wave.co.jp/special/metrosongs/

出演者プロフィール

渡邉岳史

J-WAVE編成局編成部長

1996年:J-WAVE入社
1997年:制作部へ異動
2006年:営業促進部へ異動 Sales Promotion(営業由来のイベント)担当
2010年:営業部へ異動
2016年:制作部へ異動 (部長職)
2017年:編成部へ異動 (部長職)

インタビュー

YMgrdfKa
やきそばかおる

子どもの頃からのラジオっ子。
「ケトル」「BRUTUS」等ラジオ特集を担当。
ライター・構成作家・動物園愛好家。好きな食べ物は、焼きそば。
ツイッター @yakisoba_kaoru

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バイトで担当したブログ記事が“大バズり”!? 三宅香帆が“書評”の世界に入ったきっかけを語る

山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。1月20日(月)の放送は、文芸評論家の三宅香帆(みやけ・かほ)さんが登場! 書評の世界に入ったきっかけや“推し”について伺いました。


(左から)パーソナリティの山崎怜奈、三宅香帆さん



◆書評家と名乗り始めたきっかけは?

れなち:三宅さんは大学院在学中の2017年にデビューされ、2024年4月に出版された「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」(集英社新書)が「書店員が選ぶ ノンフィクション大賞 2024」の大賞作品に選出されたり、ほかにも「娘が母を殺すには?」(PLANETS)、「『好き』を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに『やばい!』しかでてこない」(ディスカヴァー携書)など、いろんな題材で本を書かれていますが、(題材は)どうやって選んでいるんですか?

三宅:例えば、飲み会だったり、X(旧:Twitter)とかに話題になりそうなものをとりあえず投げるんですよ。そこで盛り上がった話題を取り上げる、という方法を採用していまして。

れなち:ある意味、市場調査というか。

三宅:そうかもしれないです。例えば「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」は、ネットでちょっと話題に出したらすごい反響があって、“この話題ってみんな興味があるんだ”と思ってタイトルに採用しました。

れなち:なるほど。どうして、文芸評論や書評の世界に入ろうと思ったのですか?

三宅:私の場合、結構なりゆきなところが大きくて。大学院生のときに書店員のバイトをしていたんですよ。そこでブログの更新を担当していて、書店のブログだから本を紹介するじゃないですか。そうしたら、1つの記事がめちゃくちゃバズって、その記事を見た出版社の方が「本にしませんか?」って言ってくれて。

れなち:それは何の記事だったんですか?

三宅:「京大院生の書店スタッフが『正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね』と思う本ベスト20を選んでみた。」という記事でした。それがもとになって(デビュー作の)「人生を狂わす名著50」(ライツ社)が出て、それが書評の本だったので、流れるように“書評家”って名乗り始めました。

◆“推し”のために京都に移住!

れなち:三宅さんはX(旧:Twitter)のプロフィールに「どう転んでも“根がオタク”」と書いてあったり、度々“オタク”という発言をしていますけど、主に何オタクなんですか?

三宅:女子アイドルと宝塚(歌劇団)オタクです! 本や漫画は、私にとって食べ物・睡眠とかと一緒だと思っているので“それはオタクと言うのかな?”って(笑)。

れなち:(笑)。そんな三宅さんが最初にハマったものは何ですか?

三宅:それはやっぱり、アニメ・漫画ですかね。私は出身が高知県なんですけど、コンテンツへの渇望があって。当時は(地元のテレビ局では)アニメとかを全然やっていなかったので、インターネットでどうにか探せないかと思いながら徘徊していましたね。

れなち:では、一番最近ハマっているものは何ですか?

三宅:最近は宝塚です。宝塚って東京都と兵庫県で観られるんですけど、兵庫の会場のほうが、ちょっとチケットが取りやすいんですよ。そのために京都府に移住したくらいなので。

れなち:え(笑)!?

三宅:だから、今は本当に兵庫で宝塚を観るのが日々の楽しみです。

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1月20日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年1月28日(火) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:山崎怜奈の誰かに話したかったこと。
放送日時:毎週月~木曜 13:00~14:55
パーソナリティ:山崎怜奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/darehana/

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