映画『真実』是枝監督が明かす仏二大女優撮影秘話

フランスの二大女優、カトリーヌ・ドヌーヴさんとジュリエット・ビノシュさんが初めて共演したことで話題の映画『真実』(監督:是枝裕和)。その製作秘話について雑誌『SWITCH』編集長・新井敏記さんが是枝監督にロングインタビューを敢行。作品誕生のきっかけや二大女優の撮影秘話を訊きました。(J-WAVE 『RADIO SWITCH』10月19日(土)放送分))

作品において、カトリーヌさんはフランスの国民的女優ファビエンヌを、ビノシュさんはその大女優の娘、リュミールを演じています。アメリカで脚本家として暮らしているリュミールは、国民的スターである母親が自伝を出版したことをきっかけに、夫と子どもを連れてパリの実家に里帰りします。実家に集まり、母親を囲む家族。『真実』と題された自伝には一体何が書かれているのか。そして、何が書かれていないのかーー。

書きかけの戯曲が作品に! カトリーヌ・ドヌーヴの出演が決まった訳

是枝監督が、フランスで映画を制作することになったきっかけは、2008年の映画『歩いても 歩いても』がフランスで公開され、評判を呼んだことでした。日本よりも観客の数が多かったため、フランスから映画を撮ることを誘われ、「認知度も上がったし、自分の作りたいものを作れば国境は越えられるかもしれない」と思ったそうです。

是枝:2011年に東京でジュリエット・ビノシュさんを招いた長時間のインタビューが行われることになり、そのインタビューを僕が引き受けることになったんです。それくらいから一緒に何かをしようとする動きが起こりはじめ、内容が具体的になったのは2015年くらいです。

新井:そうなんですね。

是枝:途中まで書いたけど完成できなかった舞台用の戯曲があったんです。老女優の楽屋を舞台にしたもので、ある日、飛行機に乗ってる間に「あれを膨らませるとフランスで撮れるかも」となんとなく思って、走り書きでメモを書いて、その時に『真実のカトリーヌ』と書きました。

新井:その時に『真実』という言葉が出てきたと。

是枝:カトリーヌ・ドヌーヴを主演にすることと、ジュリエット・ビノシュを娘にすることと、娘の旦那をイーサン・ホークに頼みたくて、その3人の名前を最初の段階で書いてました。

新井:カトリーヌ・ドヌーヴは意外でした。

是枝:どうせやるなら、自分も驚く名前を出してみようと思って、一番予想がつかないドヌーヴの名前を挙げたんです。

実はカトリーヌさんは是枝監督の作品『誰も知らない』、『歩いても 歩いても』を観ていたそうです。先方から「お会いしたい」と言われていたものの、その機会がなかったとか。お会いする約束をしても当日になって具合が悪いという理由でキャンセルされたこともあり、3度目にしてやっとホテルのロビーで少し立ち話ができたそうです。

しかし、しばらくの間はタイトルを伝えることもなく、保留状態が続きました。

新井:何をきっかけに、カトリーヌさんは出演することをOKしたのでしょう?

是枝:2015年に構想を練って、その翌年にビノシュに会ってプレゼンをしたんですけど、彼女がやると決めてからです。カトリーヌとビノシュが共演したことはなかったけど、チャリティーなどで同席していて、「こんな話がある」というのをビノシュからも話をしてもらいつつ、僕がロングプロットをまとめたのが2016年頃で、それを渡してカトリーヌにお会いしたのが最初です。

カトリーヌさんが作品に出てくれることを確信したのは、脚本の第一稿が完成して読んでからだそうです。

実は撮影を始める前に、監督は二人の女優にロングインタビューを行いしました。『真実』は自伝ではないものの、彼女たちの答えが作品の骨格となったそうです。インタビューをするにあたり、監督は二人が出演した作品も観直したんだとか。

脚本に忠実だった二大女優

是枝監督は撮影において、出演者に即興で遊ばせる方法をとることがありますが、今回の作品ではカトリーヌさんもビノシュさんも脚本に忠実だったそうです。

是枝:撮影が始まってから基本的には、彼女たちが即興で何かをするということはなかったですね。彼女たちからアイデアをもらって脚本に直接書き込んでいったり、事前のインタビューをベースにして僕が脚本に書き込んでいくことはありましたけど。彼女たちは、言われた事はきちんとやってくれましたね。

制作秘話はぜひタイムフリーで!

そのほか是枝監督は、エリック・ゴーティエさんに撮影を依頼した理由や、子役の撮影秘話なども含めてたっぷりと語りました。映画『真実』は、現在公開中です。映画を観た方もこれから観る方も、ぜひラジコタイムリーで聴いてみてください。

RADIO SWITCH
放送局:J-WAVE
放送日時:毎週土曜 23時00分~24時00分
出演者:新井敏記、是枝裕和
番組ホームページ

※放送情報は変更となる場合があります。

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Unknöwn Kun、初の全国流通盤『Whö Is Me?』は「やりきれない思いも吹き飛ばす1枚」

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)のワンコーナー「SONAR TRAX」。J-WAVE がプッシュしている楽曲の中から毎日1曲をピックアップして掘り下げ、今聴くべきアーティスト、ネクストブレイクアーティストを紹介。10月3日(木)のオンエアでは、Unknöwn Kunの『Human A』をピックアップ!


■気になる名前の由来とは?

「Unknown(アンノウン)」という名前だけあって、なかなかその正体が謎のベールに包まれているUnknöwn Kun。YouTubeなど、ネットを中心に楽曲を配信しているシンガーソングライターである。10/2(水)に、初のフィジカルCD『Whö Is Me?』を全国リリースした。そこに収録されている『Human A』がJ-WAVE SONAR TRAXに選出。もともとどんなキッカケで音楽の道へと進んでいったのだろうか。

Unknöwn Kun:中学生の頃からHIP-HOPが好きで、よくノートに自作の歌詞を書いていたりしました。本格的に音楽を始めたのは、高校のときに軽音楽部に入部してからです。最初はコピーをしていたのですが、それより自分で作ったものを発表したいという思いが強く、すぐに作曲を始めました。もともとはバンドをしていて、GREEN DAYやELLEGARDENが好きで、それに最近のEDMやHIO-HOPのような音楽を合わせたらどうなるのか、というチャンレンジ精神で今は作曲しています。

Unknöwn Kunという名前の由来は?

Unknöwn Kun:Unknöwn Kun(アンノウンクン)という名前の由来は、SNSでユーザー名を入力しないときにUnknownという表示が出て、そのまま名前にしてしまおうと思って、"クン"を付けてたらかわいい雰囲気になったのでUnknöwn Kunに決まりました。


■通勤や通学の時に聴いてほしい1枚

初の全国流通盤『Whö Is Me?』は、どんな一枚なのか。

Unknöwn Kun:通勤や通学の時に聴いてほしい1枚です。やりきれない思いも吹き飛ばすような、疾走感のある曲が多く入っています。ノリのいい曲も多く、歌詞も英語なので、最初はメロディーを聴いてほしいです。気に入った曲があれば、ぜひ歌詞も見てください。サウンドは、リスナーの方がイヤホンで聴くことを意識して、サウンドメイクしています。

さらに、今回SONAR TRAXとなっている『Human A』についても伺った。

Unknöwn Kun:『Human A』は、人間が当たり前につけている"名前"という概念が、「他の生き物にとっては意味のあるものなのか?」ということを書いた曲です。人間以外の生き物の死を、人間目線で書いています。

【Unknöwn Kun『Human A』を聴く】

曲を聴いたあっこゴリラは「ご本人が言っていたように、最初の入りのエモい感じとかELLEGARDENっぽい感じありますよね。でも最近のEDMな感じもあるし、このバランス感すごくないですか。ほんといい感じに混ざってますよね。センスめっちゃいいですね」と絶賛した。

今後の活動について、Unknöwn Kunは「ゼロからものを作るのが好きなので、また新しい曲を作ります。いつかは、自分の描いた絵本や、曲を題材にした映画を作ってみたいと思っています」とコメントした。SONAR TRAXに選ばれた『Human A』、そして初の全国流通盤CD『Whö Is Me?』をぜひチェックしてみてほしい。

【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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