「いつか番組ゆかりのアーティストを集めたフェスを」TBSラジオ『TALK ABOUT』パーソナリティ 工藤大輝(Da-iCE)インタビュー

工藤大輝(Da-iCE)さんがパーソナリティを務めるTBSラジオの生放送番組『TALK ABOUT』。毎週多彩なゲストを迎え、若い世代と電話をつないでの熱いトークが評判です。今回radikoユーザーから募集した質問を交えてインタビューを構成。工藤さんに5周年を迎えた番組について思うことや、今後の展望などを聞きました。

BLUE ENCOUNT、Official髭男dism…ラジオを通じて生まれた縁

――番組が始まって5周年。これまでの放送を振り返って感じる変化などはありますか。

いろんな業種の方が番組ゲストでいらっしゃるようになった気がします。番組開始当初はいわゆる音楽系のアーティストさんが多かったんですけど、アイドルの方や芸人さんも呼ぶようになって。ここ数年ではTikTokerやYouTuberの方など音楽系ではない方が増えました。異業種の方々とコミュニケーションを取る場になったなと感じていますね。

でも、やっぱり僕もアーティストなので音楽系の方が来た時にはかなりいろんな話ができるなと。その中でもBLUE ENCOUNTの田邊(駿一)は同い年で誕生日が近いこともあって意気投合しました。ラジオのゲスト出演を機に仲良くなって、連絡先を交換して飲みに行ったりとか、2人で旅行に行ったりとか(笑)。Da-iCEとBLUE ENCOUNTで対バンもしましたし。

番組を通してつながったご縁でいうとOfficial髭男dismさん。このラジオの出演がきっかけで曲を作っていただいたんです。ラジオを通じてつながったご縁の数々は印象に残っていますね。

若いリスナーとの交流で失いかけているピュアな部分がよみがえる

――番組のターゲットは10代~20代。毎週若い世代のリスナーと直接電話をつないでいますね。

リスナーの子との電話は、自分が10代だった頃の記憶を思い起こすきっかけになっていて。部活の時にこんなことで悩んでいたなとか、学校で居残りをしていたとき、学園祭では何をしてたっけとか…。相談を受けた時に思い返すんですけど、その作業ってこの番組以外ではしないので。

10代の頃のことなんて、そんなに思い出そうとしないじゃないですか。おたよりを読んだり、電話で話すたびに自分が失いかけているピュアな部分が呼び起されている感じ(笑)。あったな、僕にもそういう時期みたいな(笑)そういう感覚でしゃべっています。

――そういったピュアな頃を思い出すことが楽曲制作に影響にしたりは?

恋愛の曲にしろ、頑張っていこうといういわゆるライフソングみたいな曲にしろ、30代の僕だけの視点で書いたら、どうしても大人向けになっちゃうんですよ。でも、若い子たちの声を週一で聴いているからか、無意識に若い世代にも刺さるように書こうというテーマを持って取り組んでいるかもしれません。歌詞を書くときにリスナーの子たちから届いたおたよりや、電話で話していた内容が頭に思い浮かぶこともありますね。

リスナーには“ダメなことはダメ”とハッキリ言う

――リスナーと話すときに意識していることはありますか?

なるべく優しく相談に乗ってあげたいなとは思っているんですけど、いい人ぶらないというか、ダメなことはダメと言っています。できるだけ自分を偽らないようにして自分の視点で僕の時はこうじゃなかったとか、結構ハッキリ言うようにしているんですね。時には下ネタみたいなことも含めて、普通の大人として接することが大事なのかなって。

普通にラジオを聴いていて、30代半ばのダンスボーカルの子が若い子の相談に乗っていて綺麗事ばっかり言っていたら、僕はすぐチャンネル変えますもん。番組としては10代に向けているんですが、時間帯的にも仕事帰りに車で聴いている大人の方から感想をいただくことも多いんです。大人のリスナーが僕のラジオを聴いて、そのやりとり寒いな…と思ったら嫌だなと。若い子たちだけでなく、大人も不特定多数が聴いていることも意識しています。

学生時代から今現在もラジオリスナー

――普段聴いているラジオ番組、印象に残っている番組はありますか?

ニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』は息抜きで聴いていますね。もともと星野さんの大ファンなのはあるんですけど、企画が面白いので。学生時代からラジオは聴いていました。思い出深いのはTOKYOFM『SCHOOL OF LOCK!』。僕の世代は初期ですね。

当時Perfumeさんがめっちゃ好きだったんですよ。『SOL』内の「Perfume LOCKS!」で新曲がラジオ初オンエアされることが多かったので欠かさず聴いていたんです。受験勉強の合間にニッポン放送『松浦亜弥 Let's do it!!」もよく聴いていましたね。今と違ってSNSなどがないのでアイドルのプライベートな情報はラジオでチェックしていました。

アイドルの普通のしゃべりやパーソナルな部分が聴けるというのはラジオだけでしたから、当時はすごくレアリティが高かったと思いますね。その頃は周りの友達よりラジオを聴いていましたけど、ハガキ職人ではなかったです(笑)

工藤大輝直伝 相手との距離を縮めるコミュニケーション術

――radikoユーザーさんからの質問で一番多かったのが、工藤さんの高いコミュニケーション能力に関するものでした。

コミュニケーション能力が高い!?まったくそんなことはない。僕、めっちゃ人見知りなんですよ(笑)そんなに友達がたくさんいるほうでもないですし…。コミュニケーション能力が高く見えているんだったら、僕がうまく回せているだけかもしれないです。

この番組に関しては、地上波バラエティのMCをやっているみたいな感覚があるんです。僕はMCで回し役ですね。あまり自分のことを深くしゃべるというよりは、相手が何を考えているのかを聴くのが楽しいみたいなところがあるので。それも結構気にしながらしゃべっていますね。

――相手との距離感を縮めたい…などコミュニケーションの取り方で悩んでいるリスナーの方にアドバイスがあれば。

工藤:僕がゲストの方など人と会う時に心がけているのは、前もって相手についてちょっと調べることなんですね。たくさんではなく、1個とか2個。その人に関する前情報をいくつか持っておくと気が楽になるんです。コミュニケーションを取りたい相手に、何も前情報なしで急に話しかけたりするのって相当ハードル高いじゃないですか。だから、前もって相手のインスタグラムなどSNSを見て調べておく。

ここで大切なのは、相手の趣味やハマっているものに対して自分が無理しないラインでということ。例えば自分が好きなK-POPについて相手が投稿していたら、意気投合するから話せるなとか。でも、相手のK-POP好きに自分が無理やり合わせるようなことはしない。そこに合わせないのが、たぶん一番長く続く友達を作りやすい方法かなって。まずは共通の趣味や話題を探すみたいなところから始めるのがいいと思いますよ。

番組に縁のあるアーティストを集めた『TALK ABOUTフェス』を

――改めて『TALK ABOUT』への思いや今後の展望を聞かせてください。

TBSラジオの中ではかなり異質なジャンルの番組だなとずっと思っています。ラジオを聴く方たちの層が年齢的に上というイメージがある中で、若い子たちに向けて番組を放送することは意味があると思うんですよね。若い世代はこれに興味があるらしいよと、僕みたいな年上の人間がにぎやかに伝えるのは人生経験としておもしろいなって。

今後やりたいのは、コロナ前に開催していた公開生放送ですね。あとは、番組に紐づいたアーティストを集めての『TALK ABOUTフェス』。そういうイベントがあったらいいなと思っています。

放送がある日のタイムスケジュール紹介

放送がある日のタイムスケジュールの一例をお聞きしました。

TALK ABOUT
放送局:TBSラジオ
放送日時:毎週土曜 22時00分~23時30分
出演者:工藤大輝(Da-iCE) / ねお
番組ホームページ
公式X

Twitterハッシュタグは「#トークアバウト」

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※放送情報は変更となる場合があります。

この記事を書いた人

高田りぶれ(たかだ・りぶれ)

山形県生まれ。ライターなど。放送作家のキャリアを生かし、テレビ・ラジオ番組のおもしろさを伝える解説文を年間150本以上執筆。趣味は観ること(プロレス、サッカー、相撲、ドラマ、お笑い、演劇)、遠征、料理。

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田原総一朗「トランプ大統領に会って、 ロシアや中国のトップと会談すべきと助言するつもり」と主張 4/22~25『長野智子アップデート』に出演


文化放送の『長野智子アップデート』(月~金曜日 午後3時30分〜放送)では、スペシャルウィーク期間中の4月22日(火)~25日(金)の4日間にわたり、ジャーナリストの田原総一朗にインタビューしたコーナー番組『田原総一朗が「今、話すべきニュース」』を午後5時20分頃から放送する。

『長野智子アップデート』は、キャスターの長野智子がその日に起きたニュースを丁寧に振り返るとともに、最新情報をいち早くアップデートする番組。4月22日(火)~25日(金)の4日間はスペシャルウィーク特別企画として、「死ぬ瞬間までジャーナリスト」であることを誓った田原総一朗にインタビュー。先日91歳を迎えた田原に、国際情勢や日本の政治など今話題のニュースについて聞く。

22日(火)は「トランプ大統領」がテーマ。第二次世界大戦後、世界平和を維持する役割を担ってきた「パクス・アメリカーナ」の考え方を手放したトランプ大統領について、田原はこの判断を「理解はできる」と一定の評価をしつつ、「日本はアメリカとロシア、中国が戦争しないように交渉する重大な役割がある」との考えを示した。
23日(水)は「石破政権・今後の政界」がテーマ。田原は石破茂首相の人柄を「安倍一強内閣の時代に、唯一彼を批判できた男」と高く評価する一方で、自民党内では少数派に属する中で、「総理大臣になってから言いたいことが言えなくなり、立場が難しくなった」と分析。加えて、日本の政治は「これまで高度成長や対米従属といったはっきりとした道筋が見えていたが、現在はどうすべきか、誰も説明できる人はいない」とコメント。そのうえで、「日本の主体性をどこまで打ち出すかが課題になる」と示唆。田原は「私もトランプ大統領と対面し、中国やロシアのトップと会うべきだと助言するつもりだ」と主張する。
また、田原も視察した「大阪・関西万博」についてトークした24日(木)放送回は、田原が最も印象的だったという人工的に虹を作り出す宮田裕章のパビリオン「Better Co-Being」が話題に。その後も持論を展開しつつ、徳川家康が幕府を京都から江戸へ移し、それによって成功を収めた歴史などに触れていく。
最終日となる25日(金)の放送では「時代の変化」をテーマに考察。AIによる技術革新、SNSによる選挙の変化といった話題がのぼる中、田原流のAI・SNSとの付き合い方を語る。

【番組概要】
■番組名:『長野智子アップデート』
■放送日時:[月]午後3時30分~5時00分 [火~金]午後3時30分~5時35分
■パーソナリティ:長野智子
■パートナー:[月]鈴木純子(文化放送アナウンサー)[火~木]鈴木敏夫(文化放送解説委員)
■スペシャルウィークゲスト:
田原総一朗 ※4月22日(火)~25日(金)午後5時20分~5時30分頃出演・収録

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