杏「あわよくば一緒に…」リスペクトする往年の名女優は?

映画ファンのみなさん、大変お待たせ! 今年も『フランス映画祭2021 横浜』が開幕。オープニング当日となる11月11日には横浜赤レンガ倉庫のイベント広場で『フランス映画祭2021 横浜:EVで星空上映』、パシフィコ横浜でオープニングセレモニーが実施。フェスティバル・ミューズの杏などが参加した。

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1993年にスタートした同映画祭。日本での開催は今年で 29 回目。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により12月開催となったが、今年は11月11日から14日までの計4日間に渡って横浜で開催される。

横浜の赤レンガ倉庫では『フランス映画祭2021 横浜:EVで星空上映』と題して、環境に優しい電気自動車限定のドライブインシアターを実施。上映作品は2020年のカンヌ国際映画祭にも正式出品されてフランスで大ヒットしたコメディ映画『セヴェンヌ山脈のアントワネット』。

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横浜の美しい夜景をバックに杏が、エレガントなブラックドレス姿でレッドカーペットを闊歩。「ボンソワ!杏です」とフランス語を交えてミューズスマイルで挨拶し「フェスティバル・ミューズに任命していただき大変光栄です。フランスは私にとって大切な場所で青春を過ごした場所。今でもとても思いが詰まった場所です」とフランスに思い入れたっぷり。

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トレンドに敏感なだけあり、桜木町駅前と横浜ワールドポーターズ前を結ぶ日本初の都市型循環式ロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN」にも言及。「横浜に新しい観光名所もできましたよね。私も早速乗りました。ロープウェイは街の上を通るので、車が通る真上や川など、人の表情までもが見えるのではないかと。街を身近に見られる鳥のようになった気分でとても楽しかった」と笑顔で報告した。

また杏は、フランス映画の名作『甘い生活』『男と女』などに出演した往年の名女優アヌーク・エーメをリスペクトしており「今も変わらずずっとお美しい方。いつかお目にかかりたいし、あわよくば一緒にお仕事ができたら嬉しいです」と日仏夢の共演に期待していた。

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『フランス映画祭2021 横浜』の詳細は公式サイトまで。

(文・写真=石井隼人)
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地球の裏側でも起こっている中台対立、引き金は「新型コロナ」!?

元RKB解説委員長・飯田和郎 ©RKB毎日放送

毎日新聞中国特派員をはじめ、豊富な海外取材経験を持つ元RKB解説委員長・飯田和郎によるラジオコラム「飯田和郎のいいだい放題」が、RKBラジオ『櫻井浩二インサイト』でこの秋スタートした。主なテーマは中国情勢。11月11日(木)は、日に日に緊張状態が高まってきている中国と台湾との対立に、中米のある国が関係しているという話題をお送りした。

飯田和郎元RKB解説委員長(以下、飯田):中国と台湾の対立は、台湾海峡での緊張だけじゃありません。いわば場外戦が展開されています。ホンジュラスという国を聞いたことはありますか?メキシコの南側で北はカリブ海、南は太平洋に面しており、国土面積は日本の3分の1ぐらい、人口は1000万人弱です。

田中みずきアナウンサー(以下、田中):ホンジュラスは治安が悪いっていうイメージですね。

飯田:はい、クーデターも起きていて政情不安。それに貧困で犯罪が多い国です。日本の外務省が出している海外安全情報でも、ホンジュラスに関しては「不要不急の渡航はやめてください」と言っています。紛争地や戦争が起きてるところに出しているものと同じレベルです。そのホンジュラスで今月26日、大統領選挙が行われます。その選挙の行方が、台湾に関係して国際社会で大きなニュースになっています。

櫻井浩二アナウンサー(以下、櫻井):え?どうしてですか?

飯田:地球の裏側同士ですよね?実は台湾を国家と認めて正式な外交関係を持っている国は、世界中でたった15か国しかないんですよ。ホンジュラスは、その15の国のうちの一つなんです。

櫻井:台湾を国として認めているということですね?

飯田:はい。中国の圧力の前に、台湾が外交関係を維持する国は、どんどん減っているんです。台湾と外交関係を持つ国は「踏み絵」を迫られています。「中国を取るのか、このまま台湾を取るのか」と迫られていて、台湾と断交して、圧倒的な経済力を持つ中国になびいて、外交関係をスイッチするケースが増えています。台湾はそうやってだんだん追い詰められている中、国際社会で認められる上でも、ホンジュラスは重要なパートナーです。そのホンジュラスの大統領選挙、事前の世論調査によると、野党候補の方が大きくリードしています。この野党候補は「自分が大統領に就任したら、すぐに中国と外交関係、通商関係を結ぶ」と言っています。これがもし実現すると、台湾が外交関係を持つ国がまた一つ減ってしまうことになります。

櫻井:中国と繋がっていた方が、メリットがあるということなんですか?

飯田:その通りです。そのことが顕著化したのが、新型コロナなんですよ。ホンジュラスもこれまでに約1万人が(新型コロナで)亡くなっています。今年の春ごろの話ですが、国内の主要都市の市長たちは、ワクチンを求めたんですよ。ところが求めた先は、自分の国の大統領ではなく、隣国エルサルバドルの大統領だった。

櫻井:え!?

飯田:おかしな話でしょう?実はエルサルバドルは、3年前の2018年に台湾から中国に外交関係をスイッチした国で、中国からワクチンの支援もありました。そのため、ワクチンがなくなっていたホンジュラスに対して、エルサルバドルが中国製のワクチンを一部分けてあげたわけです。ワクチンに限らず、エルサルバドルは、中国と国交を結んだ後、さまざまな支援を受けていて、例えば公共施設を(中国が)建築する約束などももらっています。隣のホンジュラスもそれを目の当たりにしていますから「エルサルバドルいいな」って感じなんですよね。

田中:うらやましいですよね。

櫻井:中国のアフリカへの経済外交の話はよく聞きますけど、中米にも及んでいるんですね。

飯田:共通してるのはやはり発展途上国、まだまだ経済力がついてない国に対してだと思います。国連では大きな国だろうが小さな国だろうが、みんな一票持っているわけですよ。

櫻井:自分たちの味方にしちゃうと。

飯田:はい。話を戻しますが、ホンジュラスの大統領選挙でも、野党候補はその流れに乗っかっているところですね。中国によるワクチン外交がホンジュラスに影響を及ぼしてるわけですけど、台湾にとっても大きな課題になってるわけです。

櫻井:ホンジュラス以外の国も、こういう感じで中国がだんだん進出しているところがあるんですよね?

飯田:台湾の蔡英文政権は中国と対立しているので、中国が締め付けをどんどん強くしています。蔡英文政権は2016年に誕生したんですが、この5年間で7つの国が外交関係を台湾から中国へスイッチしています。もともと22か国だったのが15か国まで減ってしまったということです。

櫻井:台湾はどう対抗していけばいいんですか?

飯田:もう札束だけでは勝負にならないので、中国にないもの、自由とか民主主義とかそういった価値観を、アメリカや日本、ヨーロッパと一緒に売り物にしながら、交流を盛んにしています。

櫻井:もしその野党候補が勝ったら、ホンジュラスは「中国と国交樹立、台湾と断交」ということになる?

飯田:その可能性が高いと思います。

田中:でもアメリカの近くに中国が忍び寄ってきているっていうことになりますね。

飯田:よくホンジュラスを含むカリブ海諸国は「アメリカの裏庭」という言い方されますね。アメリカもやはり無関心ではいられないと思います。アメリカにとっても安全保障上極めて重要なわけですから。現在、中国とアメリカの対立が深まっています。つまり舞台はアジアや太平洋だけではなく、このアメリカの裏庭でも繰り広げられているということです。アメリカも黙ってないわけですから、ワクチンを供給できない台湾の代理を務めるような形で、ホンジュラスを含めた中南米の国々にワクチンの追加支援などを行っています。

櫻井:それと同時に、欧米各国は南シナ海、東シナ海もかなり警戒していますよね。

飯田:最近の顕著なニュースで言うと、ドイツ海軍のフリゲート艦が、今月5日、東京に寄港しています。ドイツの艦艇が日本に来るのは実に19年ぶりらしいです。

櫻井:あとイギリスの航空母艦「クイーンエリザベス」、フランスも来ましたね。

飯田:この海域で多国間の演習をしたり、南シナ海に寄ったり、中国を意識したような行動をしていますね。ヨーロッパ諸国では、中国に対する警戒感が強まっているので、その表れですね。

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