迷える若き天文学者と「計算の神様」と呼ばれた女性との出会い

昭和28年12月25日、コールネーム「ラジオ岩手」として開局。その後「IBCラジオ」として親しんでいただき今年で70年を迎えました。その記念すべき開局日に、特別番組として『ラジオドラマ 『計算の神様』』を放送します。

「岩手県奥州市」といえば今を時めくメジャーリーガー大谷翔平の故郷ですが、その奥州市に、近年ブラックホール撮影の国際プロジェクトの一翼を担い、成功して大きなニュースになった「国立天文台水沢VLBI観測所」があります。
その原点は今から124年前の1899年(明治32年)、同じく国際プロジェクトのためにつくられた文部省直轄の「臨時緯度観測所」でした。星の動きから地球の緯度変化を探るこのプロジェクトで、初代所長 兼 技師の木村栄(ひさし)が「Z項の発見」をして世界を驚かせます。観測所は今からちょうど100年前の1923年(大正12年)、女性の採用を始めます。多くは水沢の女学校や尋常高等小学校を卒業した10代の少女達で、働きながらスキルを身につけ、主に「計算係」として国際的な研究を支えました。
今回のラジオドラマは、これまで岩手県内でさえ存在があまり知られてこなかったこの「計算係」の少女にスポットをあて、時空を超えた出会いが生みだす新たな物語を紡ぎます。実在の人物をモデルにしながらも、あくまでフィクションとして描く物語です。

あらすじ

永井初音は大学院博士後期課程を修了後、任期付きのポスドク(ポストドクター)として天文学の研究を続けている。教授から再契約できるかどうかわからないと告げられショックを受けた初音は、「Z項の発見」で有名な水沢の天文台を訪ねる。
宮沢賢治の童話「風の又三郎」ゆかりの建物の窓から外を見ていると、突然風が鳴り、窓が開く。一瞬目を瞑る初音。目を開けるとまわりの様子が変わっている。そこは誰かの研究室のようだ。…と、机に向かって座っていた男性が振り向いた。
それは昭和初期の天文台で所長を務めた池田徹郎だった。
「又三郎に連れてこられたんだね?」と池田。
「だとしたら、あなたは今、迷っていることがあるんでしょう。時々ここにはそういうひとが迷い込んでくる」
池田は、初音にひとりの女性を紹介する。
「このひとはね、“計算の神様”なんだよ」
現代を生きる初音の前に現れた、昭和初期の天文台の計算係、飯坂タミ子。池田を交えて、学問と仕事、人生の選択をめぐる迷いや葛藤、そして希望が語られる。
又三郎が吹かせた一陣の風をきっかけに、3人の心に変化が生まれていく。

IBC開局70周年記念 ラジオドラマ『計算の神様』
放送局:IBCラジオ
放送日時:2023年12月25日 月曜日 20時00分~21時30分
出演者:貫地谷しほり、土村芳、田中誠人、相島一之
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※該当回の聴取期間は終了しました。

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邦丸・内藤も危機感。地球温暖化で魚の生息域や旬に影響が出ている!

5月2日(木)、「くにまる食堂」(文化放送)の最初のコーナー「ニュース一番出汁」では、俳優の内藤剛志さんが、地球温暖化の影響で海の生き物たちに異変が起きているというニュースについて語った。

野村邦丸アナ「今日取り上げる記事は朝日新聞からです。
地球温暖化の影響とみられる海の生き物たちの異変が次々と確認されています。生息域の変化や、漁獲量の増減。今年も酷暑が予想され、さらなる影響拡大が懸念されているということで、この記事によりますと、温暖化の影響とみられる漁獲量の異変ですが、鮭が北海道では減少、東北では激減しているそうです。また、伊勢海老といえば、南の海老というイメージですが、千葉、茨城、福島、岩手でも確認されているということで、今関東だと南房総が伊勢を抜いて日本一になっています。あとブリと言ったら富山県氷見市のブリが有名ですが、富山石川新潟ではブリの漁獲が減って、今ブリと言えば北海道なんだそうです」

内藤剛志「要するに、生息域の北限がどんどん上がっているということですよね?」

邦丸「他にも今東北沿岸までトラフグが上がって来て、ものすごく獲れるという。これ前、福島県の双葉町の方で聞いた話だと、獲れるのはいいけどフグって毒がありますから、捌くのに免許が要りますよね? その地域には資格を持っている料理人さんが少ないので困ったな~って言ってます。だから福島であがったフグを、山口の下関に持って行って、捌いて『国内産フグ』として出しているという。下関産じゃなくて『国内産』と。それは間違いじゃないですからね」

内藤「国内は国内ですもんね!」

邦丸「あと、昆布。昆布って、北海道ですよね。昆布も海水温が上がっちゃって、根っこが腐っちゃうんだそうです。だから北海道の羅臼昆布あたりも漁師さんからすると、『さあ、昆布漁だ!』と思っていても、漁獲量が減っているという……」

内藤「この前、静岡の清水港で初めて入った寿司屋の大将が『今年、カツオがごめんね! 食わせられないんだよ』って。今カツオって初鰹で美味しい時期じゃないですか。でも『ちょっといいのが無いんだよね』って、おっしゃってましたね」

邦丸「これはね、内藤さんもリスナーの皆さんも気付かれてると思いますが、初鰹って脂が乗ってないけど、粋で食べるっていうのが江戸の昔からそうですもんね。ところが、最近は初鰹の段階でもう脂が乗ってるカツオがいて」

内藤「そっちの意味だと思いますよ、『美味しくない』っておっしゃったのは。寿司屋の方は詳しくは言わないけど、多分そういうことだと。『旬を食べるのがお寿司』だとおっしゃるわけですよ。だから旬になってないってことなんじゃないですか?確か『初鰹は女房を質に入れても食べろ』って言葉がありましたよね?」

邦丸「はいはい!」

内藤「だから多分、そういう魚の変化はお寿司屋さんが一番わかる気がします」

邦丸「今朝NHKを観てたら、北極海がかつてより2倍とか3倍水温が上がっていて、ほら、シロクマが取り残されているって映像がよくありますよね、氷が解けたら氷で閉ざされたところが船が通れるという経済効果もあるんですが、逆に北極の場合は世界の海の水位が上がるからマズいんじゃないかと。だから今、OECDがパリで会議をして、岸田さんも『地球温暖化を何とかしないといけない』と言ってるんだけど、それぞれの国のメリット・デメリットを考えると、なかなか難しいということですよねえ……」

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