G20大阪サミット~日本は議長国としてどう仕切るべきか

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月21日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。6月28、29日に開かれるG20大阪サミットについて解説した。

大阪国際見本市会場(インテックス大阪)(第14回20か国・地域首脳会合 – Wikipediaより)

28日からG20大阪サミット開催~各国の思惑は

北朝鮮と中国の接近、ロシアの日本領空侵犯、アメリカとイランの緊迫した状況と世界が動いているなか、6月28日からG20が大阪市で開催される。

飯田)この状況のなかで、日本がG20を議長国として仕切るのは大変ではないですか?

宮家)本来であれば、「これからも自由貿易をちゃんとやりましょうね」と言わなければいけないのだけれど、その最有力国であるアメリカが自由貿易から離れてしまっているのです。トランプさんはアメリカファーストと言っているのだから、困ってしまいます。一方で、中国は保護貿易しかやっていないのに、自由貿易が大事だなどと言う変な時代になってしまった。その意味では、今回のG20、宣言をまとめなければいけないと思うのだけれど、かなり難しいでしょうね。

飯田)文言1つとっても。

20カ国・地域(G20)財務省・中央銀行総裁会議 全景=2019年6月8日午後4時1分、福岡市中央区 写真提供:産経新聞社

この期間での最大の首脳会談は米中会談

宮家)うるさい人たちが20人もいますから。それ以外にG20で大事なのは、サイドラインと言いますけれど、同時に開かれるいろいろな首脳会談があります。日本の場合だったら、中国とアメリカとロシアとの首脳会談。なぜか韓国がないのですが、理由は言わなくても皆さんお分かりだと思います。それ以外に何かあるかと言うと、日本との関では、米中がいちばん大きな会談になるのではないでしょうか。トランプさんは既に大統領選挙再出馬を宣言して、完全に選挙モードです。中国の総書記と会って、自身の支持層に対してどのようなメッセージを出せるかということです。でもいまの中国の状況で、習近平さんははたしてアメリカに譲歩できるのか。日本まで出向いてそんなことをしたら、国内が持たない。私が習近平さんだったら、ギリギリなことは言うかもしれないけれど、それ以上の譲歩はできないと言うでしょう。
トランプさんも一応期待はしているだろうけれど、アメリカが中国に対する関税を簡単に取り下げる状況でもないと思います。
もう1つ気になるのは、アメリカとイランの関係です。いま両国間で緊張が高まっていますが、中国もロシアもいるなかで、どれくらいこの問題が話されるのか。

飯田)G7はもともとは石油ショックを発端にして、フランスのランブイエで始まった。経済から始まったものですよね。

宮家)G7はいわゆる先進国の選りすぐりだから、政治問題でも、ロシアを入れるまでは、コンセンサスを作ることができたわけです。しかしG20は参加者だけで20人もいて、途上国の我の強い人たちもいるだろうから、政治問題をまとめるのは極めて難しいと思います。

飯田)いろいろ議題になるだろうということが報道されていますが、ポンペオ国務長官が香港でのデモについても議題にすると言っています。これは中国への牽制ということなのでしょうね。

宮家)牽制だけれども、中国は「とんでもない」と言うでしょう。

飯田)内政干渉だと。

宮家)いちばん嫌味だよね。ジャブですよ。

飯田)お互いカードを持ちながら、本格的な交渉は2国間でやって行くことになる。

宮家)もっともG20は、これだけの人たちが一同に集まって共通の議論をした上で、サイドラインでいろいろな首脳会談がある。自由貿易について何らかの方向性が出せればいいし、それが全体として安定方向に向かうのであれば、それなりに大成功だと思います。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

radikoのタイムフリーを聴く

江口のりこ×中条あやみ×笑福亭鶴瓶 大いに泣いて笑って元気になれる人生賛歌!『あまろっく』

ニッポン放送「ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町」(日曜朝5時~)で、おススメの最新映画をご紹介しているコーナー『サンデー早起キネマ』。4月14日は、家族の絆と愛を描いた3本をご紹介しました。

その1本は、「人生に起こることは何でも楽しまな!」 関西出身の豪華キャストで贈る、笑って泣いてロックに生きるご実家ムービー『あまろっく』。

『あまろっく』  (c)2024 映画「あまろっく」 製作委員会

舞台は兵庫県尼崎市。ここには、船舶が通行できる日本一大きな尼崎閘門があって、“0メートル地帯”に海水が流れ込むのを防ぎ、水害から街を守っているのです。閘門は、英語でロックゲート、だから愛称は“尼ロック”!

この街で町工場を営む能天気な近松竜太郎の娘・優子は、「父のようにはなりたくない」と幼い頃から何でも頑張り、堅物だけれどエリート街道をまっしぐら! しかし、理不尽なリストラで失業し、39歳・独身にして尼崎に戻ってきます。昼間はゴロゴロ、夜は幼馴染がやっている駅前のおでん屋台でほろ酔いの日々。

そんなある日、65歳の父が突然「お父ちゃんは再婚します」と言いだし、なんと20歳の早希を連れてきます。役所で働く早希は、孤独な幼少期を過ごし、誰よりも“家族だんらん”を夢見ていたのです。ずっと年下の“継母”の登場に戸惑う優子は、共同生活を受け入れることができず、三人の日々は衝突と騒動の連続でした。

そしてある日、思いがけない悲劇が近松家を襲います。優子はこれまでの人生を振り返り、家族の“本当の姿”に気づいていくのです。

『あまろっく』  (c)2024 映画「あまろっく」 製作委員会

メガホンを取ったのは、小学生の時まで尼崎で育ったという中村和宏監督。数年前まで“尼ロック”の存在を知らなかったそうです。「日本一と言いながら知名度はほぼゼロで尼崎市民でも知らない人がほとんど。なんのアピールもせず、ただそこにいるだけで家族を守っている不器用な父親のようだと思った」といいます。そんな“尼ロック”の下で暮らすハチャメチャな面白い家族の物語を書きたかったとこの作品を作りました。

『あまろっく』  (c)2024 映画「あまろっく」 製作委員会

とても優秀なのに居場所がなくなる優子役は、江口のりこさん。愛想がなくて忖度もできないから、煙たがられて孤立してしまう……でも実は優しくて可愛い!という役が本当にピッタリでした。

若すぎる継母・早希には、中条あやみさん。家族になろうと一生懸命で「優子ちゃん、〇〇やで~」とグイグイと優子に切り込んでいく姿がキュート!中条さんのベタベタの関西弁も、魅力的。

そして、街の“尼ロック”のごとく、家族を見守る父・竜太郎役は、ニターっと笑う顔が憎めない笑福亭鶴瓶さん。最高です!「人生におこることは何でも楽しまな!」が口癖。

『あまろっく』  (c)2024 映画「あまろっく」 製作委員会

この作品を観ると、本当に、人生を楽しまなきゃっていう気持ちが沸々と湧いてきて、自然と胸を張り大きな歩幅でグングン歩いて行けそうな気になります。何があっても、そこから立ち上ってまた歩き出せるのが人間、支えてくれる家族や仲間がいれば尚更です。

大いに泣いて笑って元気になれる人生賛歌!この春あなたも元気をもらいに映画館に出かけませんか?

『あまろっく』  (c)2024 映画「あまろっく」 製作委員会

『あまろっく』
4月19日(金)新宿ピカデリー他 全国公開

江口のりこ 中条あやみ
松尾諭 中村ゆり 中林大樹 駿河太郎 紅壱子 久保田磨希 浜村淳
後野夏陽 朝田淳弥 高畑淳子 (特別出演) 佐川満男
笑福亭鶴瓶
監督・原案・企画:中村和宏
2024年 日本 /119 分 カラー シネスコ /5.1ch
配給:ハピネットファントム・スタジオ

(c)2024 映画「あまろっく」 製作委員会

Facebook

ページトップへ