なぜ野球には体罰があるのか?


学生時代に運動部で体罰を受けたという人は多いと思う。49「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」「体罰と日本野球」という本の著者で高知大学総合科学系地域協働教育学部門の准教授、中村哲也さんに野球における体罰の話を伺った。

小島慶子「体罰は野球というスポーツで特に顕著だったわけですか?」 

中村「どこまで断言できるかは分からないですけど、野球界で体罰が比較的早く起こっている、ひどい事例がたくさん見られるということは言えると思います。それは日本の戦前から戦後の高度成長期まで野球が圧倒的な人気があって競技人口も多い、社会的注目度も高い、プロになってスターになれるといった道も見えているところから中学、高校から参加したい人も多い。だから競争も激しくなって、より厳しい体罰、しごきが行われるようになったと思っています」 

大竹「怒鳴ったりとか、坊主頭の強制などもありますよね。どこまでの範囲が体罰で、どこからが暴力なんですか?」 

中村「体罰と暴力の線引きは難しくて、どれくらいの力で小突かれたら体罰か、暴力かの違いは一概には言えません。ですが、基本的に上位の立場の人が下位の立場の人に自分の言うことをきかせたり、思ったように動かすっていうのは体罰とか暴力になります。線引きそのものにあまり意味はないというか、細かい線引きは私としては同じようなものだと思っています」 

小島「つまり、どこかで線を引くと、そこまではやっていいんだってことになってしまう」 

中村「そうですね」 

小島「力で言うことをきかせる、相手を脅かすとか、きついことをさせるというのはないんですよね」 

中村「きついことをさせるというのはスポーツのレベルが上がるとトレーニングの強度は上がるので、それ自体はダメだとは思っていません。トレーニングには必ず目的があるので、何とか筋を鍛えましょうとか、全身持久力をどれくらいまで高めましょうとか、どれくらいのスピードのボールを投げられるようになりましょうとか具体的な目標があって、そのためにここをこう鍛えるっていうのが明確にあるはずなんですよ。それをやるのはスポーツとして当然なので、それが身体的にどれだけハードであっても問題はないんですが、例えば『グランド100周走ってろ!』っていうのは全身持久力をどの程度鍛えるのかとか、タイムはどこだったらいいのかというのは一切なく、ただ言うことをきかせるとか、しんどい思いをさせる意味しかないので、そういうのはダメですよということなんです」

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ファーストリテイリング外国人管理職8割 グローバルな人材獲得

430日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、ついて意見を交わした。 

専門的に勉強るほど不利な社会世論を打破するべき!日本は完全に遅れている!

ファーストリテイリングは2030年度をめどに、全世界の管理職に占める外国人の割合を8割に引き上げる。執行役員の外国人比率も4割にする。 

アジアなどの大学との連携で管理職候補となる人材の新卒、中途の採用を増やす。 

富士フイルムホールディングスや日立製作所などが役員や管理職層に外国人を登用し始めたが、ファーストリテイリングが定めた管理職の外国人比率の目標は、日本企業のなかで先行する 

(寺島アナ)グローバルな視点を持つ幹部人材の獲得競争が広がるようですが、田中さん、これはどうでしょう?」 

(田中氏)この流れはやむを得ないんじゃないですかね。僕も教育の現場にいて色んなことを見聞しますけど、日本の世論、特に高齢層は、海外で若い人たちが働くことに対しての否定的観点、あるいは専門的な教育に対する否定的な見方が非常に強いですよね。有能な海外人材も報酬がアップすると思って、大学院に行くわけですが、文系が典型的ですが日本の場合“大学院に行ったら生涯所得が下がるだけ”みたいな専門家に対する低評価が当たり前にみなす風土があるんです 

田中氏は、日本のこういった風土を問題視する。 

(田中氏)はっきり言って、それは大学の専門的分野に対して無知すぎますよね。日本だって人文系も理系も大学院に行けば、それ相応のスキルなり専門的知見を研究することができるわけです。それに対する無知が、日本の世論、特に高齢層に強いので、なかなかグローバル人材が育たない環境になってます。短期留学で海外に行く若い人は多いですが、海外に行って学位取らないと。そういった人たちをファーストリテイリングやグローバル人材に特化した会社は管理職に登用する。海外はその流れなのに日本企業は遅れてドメスティック化して、硬直化した人材登用になってるんです。日本の若い人、海外に長期で行って学位を取るのが当たり前な文化になってほしいと思います

ファーストリテイリングでは店舗の運営に関わらず、幅広い分野で幹部人材が必要となっていて、去年8月末時点の管理職は2144人のうち外国人比率は56%、現在19%である執行役員の外国人比率も2030年度を目途に4割にするという。

ファーストリテイリングは将来の管理職を育成するため世界各地で連携する大学の数を増やす。インド、ベトナムでは6つの大学と連携済み。IT専門人材やMBA、経営学修士号を取得した人材を中心に、累計で70人を採用した。

待遇も改善し中東を含めた人材を引き寄せる。去年10月には中国で給与を最大4割引き上げた。日本でも新卒の初任給を上げた。

柳井会長は「優秀なら10億円の年俸を出してもいい」と話す。高額報酬で、ITやクリエイティブ職、サプライチェーン供給網の管理などの高度人材を獲得するという。 

(田中氏)ファーストリテイリングだけではなくて、国際競争力を追求する多くの企業が必要としています。しかしIT専門人材MBA経営学修士号を取ることに対して日本社会は低評価をしているので、給料が上がるわけではなくて、勉強している期間の分、所得が下がっちゃう。勉強して専門的になればなるほど不利な社会を生み出している高齢層の世論を打破しないとダメです。日本は完全に遅れてます

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