税収過去最高の報道に「取りすぎです」エコノミスト断言 消費税減税は「重荷ではない」

7月3日(金) 寺島尚正アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が放送。金曜コメンテーターでクレディ・アグリコル証券チーフエコノミスト、日本成長戦略会議メンバーの会田卓司氏と、2025年度の税収について意見を交わした。
寺島「2025年度の国の一般会計の税収が初めて80兆円を超え、84.2兆円程度となったことが昨日分かりました。見込みからの上振れはおよそ3.5兆円です。6年連続で過去最高を更新。企業の業績拡大で法人税収が伸びて、物価上昇や賃上げによって消費税収や所得税収も増えたと言います。税収を牽引したのが法人税で、前の年度と比べ21.2%増の21.7兆円程度。バブル期の1989年度を上回り、36年ぶりの過去最高です。所得税は19.3%増の25.3兆円程度でした。消費税は4.0%増の26兆円程度。9年連続過去最高を更新です。物価上昇に加えて、国内消費や輸入額の増加が寄与したと言われています。会田さん、これはどう見ますか?」
会田「取りすぎです」
寺島「取りすぎ…」
会田「家計の貯蓄率が史上最低水準に落ちている、ということは、もう家計はかつかつの状況なわけです。こういう状況で、昨年75.2兆円だった税収が、今年84.2兆円ですから。定額減税の影響がなくなったとはいえ、9兆円程度の増税になっているということですね。これは取り過ぎだと思います。ただ、ここで考えなきゃいけないのは、これまでは名目GDPという経済のパイが膨らまない世界だったわけです。すると、今年9兆円税収が増えても、来年減ってしまう可能性がある。ということは、この成長によって生まれた税収の増加というのは財源にできないっていうのが、これまでの緊縮思考の呪縛な訳です。ただ、9兆円増えた、しかも名目GDPは持続的に拡大して行くっていう局面に入っている、しかも政府は名目GDPの拡大にコミットしているわけですから、こういう形で成長で生まれた税収というのは恒久財源にできるわけです。ということは、9兆円増えたっていうことを恒久財源にすれば、5兆円の消費税減税。あるいは食料品を中心とする5兆円程度の減税というのはそれほどの重荷になるものではないと思います」
寺島「そうか。やはりそこでも経済成長っていうのが大事なんですね」
取材期間はたった2日!? 小山薫堂も驚いたガイド本「キセキの島」 編集者・藤本智士が天草の離島・御所浦で出会った“奇跡”
放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。今回の放送は、編集者・作家で有限会社「りす」代表の藤本智士(ふじもと・さとし)さんをゲストにお迎えし、熊本県天草市にある離島・御所浦(ごしょうら)の魅力や、島の人々とともに制作したガイドエッセイ「キセキの島」について伺いました。
(左から)パーソナリティの小山薫堂、藤本智士さん、宇賀なつみ
◆編集者・藤本智士が見つめる日常の尊さ
藤本智士さんは、1974年、兵庫県生まれ。編集者、作家で「有限会社りす」代表。日本各地を旅しながら地域に暮らす人たちの声や、その土地にある普通の魅力をすくい上げています。今年、熊本県天草市の御所浦を旅し、島の人たちとともにガイドエッセイ「キセキの島」を制作しました。
藤本さんが代表を務める「有限会社りす」。愛らしい動物のリスを思い浮かべがちですが、社名には編集者としての確固たる信念が込められています。「読みは同じなんですけど、実は自分のなかに『Re:スタンダード』という旗印があります。スタンダード、普通とされているものをもう一度見つめ直そう、というテーマの頭文字をとって『りす』と名付けました」と語ります。
2006年の雑誌「Re:S」創刊以来、約20年にわたって日本各地を旅し続けてきた藤本さん。今回引き寄せられるように訪れたのは、熊本県天草市の離島・御所浦(ごしょうら)でした。熊本県本土には足を運んでいたものの、天草への旅は「思ったより近い」という偶然の発見から始まったといいます。「関西からだと伊丹空港から天草エアラインが飛んでいて、熊本経由で一瞬降りるのですが、ほぼ直行便で行けることを知ったんです」と振り返ります。
天草出身の小山にとっても、御所浦は特別な場所です。120もの島々からなる天草諸島のなかにあって、橋が架かっておらず船でしか渡れない離島。「子どもの頃、港から『じいちゃーん!』と叫んで船を呼んでいた」と小山が懐かしむほど、そこには素朴な日常と不便さが今も息づいています。「ある種、その“不便さ”が守ってくれているものが、御所浦にはあるなと思っています」と藤本さんも頷きます。
◆たった2日間の滞在で編み上げられた「キセキの島」
そうして生まれたのが、ガイドエッセイ「キセキの島」です。本を開いた宇賀は「本当に写真が素晴らしい、絵が綺麗!」と感嘆の声を上げます。ページをめくれば、豊かな海の幸や息をのむような美しい風景が広がる一方、「下校時間、海を泳いで家に帰った子供がいる」といった思わずクスッと笑ってしまう“島あるある”や、地元の人しか知らない宿・居酒屋の情報もぎっしりと散りばめられています。
驚くべきは、この本のために御所浦へ取材に入った期間の短さです。「正直に言うと、この本を作るための取材は、たった2日間だったんですよ」と藤本さんが明かすと、「2日でこれを作ったんですか!? 2ヶ月くらい暮らしていたのかと思いました」と、小山も目を丸くして驚きを隠せません。
なぜ、わずか2泊3日の滞在でこれほどまでに深く、濃密な一冊が生まれたのでしょうか。その秘密について「僕のエッセイを中心に写真をふんだんに入れながら、実は島のメンバーがたくさんの情報を書き加えてくれたんです。僕ひとりの本というよりは、御所浦の島のみなさんと一緒に作り上げた本なんです」と種明かしをしてくれました。
藤本智士さん著「キセキの島」(御所浦出版)
◆数珠つなぎの出会いがくれたもの
話はさらに、旅人の姿勢へと広がっていきます。雄大なカルデラが広がる阿蘇と、多島美の海に抱かれた天草。同じ熊本県でありながら、まったく異なる表情を持つ多様性こそが、この地の魅力だと2人は語り合います。また、旅先での情報源について尋ねられると、藤本さんは迷わずこう答えました。
「やっぱりそこで出会う人ですね。美味しい店を1軒見つけたら、だいたいそこの店主は他の美味しい店を知っている。だから、店主に聞くのが一番いい。そうやって数珠つなぎに広がっていくのが旅の醍醐味ですね」と藤本さん。
そして番組の後半、スタジオを温かく包んだのは、藤本さんが朗読した1通の手紙でした。宛先は、御所浦のまちおこしチーム「せんばいなか」代表で海上タクシー船長の山下幹男さん。初めて出会った港でサングラスの奥に見えた優しさや、よそ者である藤本さんの言葉に誰よりも前のめりで、キラキラとした瞳で耳を傾けてくれたこと。
島の恵比寿像にそっくりな幹男さんは、藤本さんにとってまさに「島の福の神」そのものでした。手紙を通し、「せんばいなか(自分たちで何とかせねば)」という気概を胸に島を前へと動かす仲間たちへ、心からの敬意と感謝を伝えました。
最後に、藤本さんは御所浦を訪れたことがない方へ「長期滞在しなくても濃密な時間がきっと過ごせると思うので、まずは港に降り立ったら道の駅みたいなところで、誰か1人に声をかけるだけで、きっといろいろつながっていくと思います。ちょっと思い切って声をかけてほしいですね」と呼びかけました。
<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY'S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/post/
番組公式X:@sundayspost1