佐賀大学近くに社会人と学生が交わるコワーキングスペースが誕生!
北部九州・山口災害情報パートナーシップを結ぶコミュニティFM各局とRKBによるコラボ番組『ローカる!』。地域密着のコミュニティFM局のパーソナリティにとっておきの街ネタを紹介してもらう。3月は佐賀県佐賀市にある「えびすFM」とのコラボでお送りした。26日の放送ではえびすFMの縁の下の力持ちとしても活躍する佐賀大学生に話を聞いた。(報告:『ローカる!』ディレクター荒木風花)
佐賀大学近くにある「ノギ」という施設。これを運営する佐賀大学OBの江頭宗次郎さんと佐賀大学経済学部の児玉浩史さんにお話を聞いた。
荒木:「ノギ」とはどんな施設ですか?
江頭さん:コワーキングスペースと住居が一体になった建物です。2階は住居で6部屋あり、賃貸です。1階はコワーキングスペースで、時間貸しのレンタル作業スペースになっています。
児玉さん:大学内でお金を稼ぐ行為が禁止されているため、いろんな活動が制約されている現状がありました。学生が持続的に活動していくためには「お金」は切っても切り離せないもの。僕たちも大学内外でいろんな活動をしていて、そういう場所を学校の近くに作りたくて作りました。
2人にとってまさに「理想」の場所となったノギ。実際に利用しているのはどんな人なのだろうか?
児玉さん:賃貸で6部屋あるうち、半分は埋まっている状況です。佐賀大学生もいれば、社会人の方もいるという状況です。さらに賃貸契約していると、1階のコワーキングスペースは出入り自由にしていて、これが自分たちが作りたかった「学生と社会人が交わる場所」なんです。
江頭さん:「ノギ」はぱっと見アパートなんですけど、もともとは学生寮だったんです。そのため、1階部分はキッチンやお風呂などの共有部分になっています。
もうひとつの居場所で、社会と学校の間でありたいという「ノギ」。共同代表の江頭さん、児玉さんのある思いが込められていた。
児玉さん:大学内にあると、どうしても学生同士のコミュニケーションのみになってしまいます。ただ、学生が社会に飛び出していくとなると、社会という海が広すぎて「学生がなんか頑張っている」といった、学生ひとくくりにされてしまいがちです。なので、ちょうどその中間ポイントの空間で、学生、社会人が交わる場所を作りたかったんです。
江頭さん:ノギを利用する人たちは、お互いが出会いたい、関わりたいと思って来ていると思います。「ノギにいる」という共通点だけで、繋がれると思います。
ただ、社会人が「ノギ」に行くのはハードルが高いような気が…
児玉さん:自分たちの学部で佐賀県と一緒にしているプロジェクトや事業があって、その打ち合わせ会場を「ノギ」にしたりと、半強制的に社会人を集めています。
江頭さん:俗に言う「社会」って、学生時代を経て大人になった人しかいないので、どうしても先輩というイメージになってしまいます。そんな人たちと居酒屋に行っちゃうと、学生が「ルール分からない」という状況になるし、お洒落なカフェになると、社会人側がなんか違う…となっちゃうので、いい案配の空間「ノギ」でありたいと思っています。
2人が考え抜いた「ノギ」。名前にも熱い思いが込められている。
児玉さん:「ノギ」はのぎへんの「ノギ」に由来しています。ノギ編の隣にはいろんな漢字をあてはめられて、利用する人たちにその意味を作ってもらいたいんです。そんな「ノギ」を自分たちの手から離していきたいと思っています。
江頭さん:大人と学生の出会う場所として、ノギをただ使っていくだけで末永くノギがあり続けると思っています。利益は追い求めていません。誰かの私情に左右されず、ノギが継続的に、ノギ自身が一人で生きていくために仕組みを組んでいます。
お互いの手から離れても、ノギを利用することで、ノギが生き続けられる。
2人の力強い言葉に勇気をもらった放送回となった。
- ローカる!
- 放送局:RKBラジオ
- 放送日時:毎週日曜 11時00分~11時15分
- 出演者:荒木風花
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