藤森祥平「制服」について考えてみた/ゲストはライターでインタビュアーの尹雄大。

TBSラジオからバービーがお送りする「週末ノオト」(毎週土曜13:00-14:55)

4月17日(土)
毎月3週目のパートナーは、藤森祥平アナウンサー。

藤森祥平「制服について考えてみた」

1時台のコーナー、アナウンサーコラム「〇〇について考えてみた」。
今回は藤森祥平アナウンサーが「制服」について考えてみた。

この春から、お子さんが中学生になった藤森アナウンサー。
我が子の制服姿に、親として感慨深く。そんなタイミングで、テレビの仕事で取材した「ジェンダー制服」。全国的に注目されている性の差を感じさせない制服をきっかけに、現代の「制服」事情について考えてみました。


「トンボ学生服」で知られる株式会社トンボさんによると、性差のない制服普及を目指し販売した女子生徒用のスラックスが、現在、全国の中学・高校で1,000校が採用。文科省のデータでは、中学・高校は約1万5,000校あるため、率にすると、まだ7%・・・。

藤森:新たに作っても、実際はトランスジェンダーの方が手を伸ばしにくい、そういう現実があると。では、より広げていくために大事なことは、トンボさんを取材して教えてくれたことは、例えば、「寒いからこれ着よう」とか、「雨だから、こっち選ぼう」とか、「自転車通学だから、スカートじゃなくてこっちにしよう」みたいな、制の差で判断するんじゃなくて、天候とか状況とか用途によって、選べるという風土というか土壌が出来ていれば、無理に「女性だからズボンを取ったから、カミングアウトを強要された」とか、そういう事にならないじゃないですか?その環境づくりも合わせて、つまりそれが実現するには、いろんな選択肢が無いとダメですよねっていう。それが大事だって仰ってましたよ。

バービー:校則そのものが、コートを羽織ったらダメとかいう校則あったりしますもんね~。

藤森:はい。そうじゃないんだと。そういう動きが少しでも広がっていくと、ますますね、「あ、自由に選んでいいんだ、この中で」。でも、デザインがある程度統一されていれば、学校の伝統、校風、いわゆる制服として守ってきたものをないがしろにしなくて済むんじゃないかなっていうところありますよね?

バービー:うんうんうん、確かに。制服だけで伝統を表現する、じゃなく、他でも伝統を表現できるようになったら一番いいですよね。


藤森:実際に取材した福岡の高校三年生の生徒さん、この春からね、初めて「学ラン」を着て登校したという方なんですよ!これまでは、セーラー服や女子用のブレザーのみに縛られていて、「やだなぁ、仕方ないなぁ」と思っていたんですけど、その方に聞いたら、「今までに生きてきた中で、一番ワクワクした新学期を迎えた」って、本当にうれしそうで!

バービー:えぇー!そうなんだ!よかったぁ!

藤森:その方は前向きにSNSで発信できる方なんで、相談がくるそうなんですよ。その相談ってどういうものかというと、制服に悩んで、不登校になる、不登校だけじゃなく命を絶つことを考える子もいるんですって。制服が嫌で嫌で。でも、それしか選べなくて。そこまでの状況っていうことを、私も全然想像できなくて。

バービー:本当ですね。大人が選択肢を奪ってはなかなかね・・・。


藤森:ある意味、服に制されっちゃってるじゃないですけど、そんな時代じゃもう無いだろうっていうことですから、なんとかカミングアウトを強要しなくてもいい環境を作りつつも、自由に選べる時代をどんどん声を上げていかないと。当事者以外にも。

バービー:そうですね。各々が合理的にとか、自分の選択肢でね、選べると一番いいんですけどね~。

2時台は、尹雄大さんをお迎えして

2時からのゲストコーナー、今回は、ライターでインタビュアーの尹雄大さん。

昨年12月に出された尹さんの著書「さよなら、男社会」。
「いかにして男はマッチョになるのか」「どうすれば男性性を脱ぎ捨てることができるのか」などについて書かれているんですが、この本を読んだ藤森アナウンサーは雷に打たれたような衝撃を受けたそうで・・・。


藤森:女性に対する男性の会話の仕方というか、例えば、女性から軽く悩み事とか困ったことを相談された時に、「いやそれって、結論から言うとさ」みたいに、男性が要約して言いたくなっちゃう、これは私の中では、相手のことを思って、分かりやすく短時間で済ませるためにそうしようと思ってるだけなんですけど、結果これって、女性になんかそれを求めて言っちゃってるのかな、みたいなことを、この著書を読んで気付かされて。女性って、色んな事を説明してくれるじゃないですか、その時の気持ちの細かい部分ですとか。凄く分かるんですけど、「どこに行くのかなぁ」っていうのが、正直・・・。

バービー:藤森さん、それって会社での話ですか?家での話ですか?

藤森:あ、両方です。

尹:ハッハッハッ!(笑)

バービー:えっ!家でも言うんですか!?「結論から言うと」とか!


藤森:この本で「いけないなぁ」と思ったんですけど、昨日、たまたま親族と電話した時に、若干込み入った話になりかけたところで、「それはですね、結論から言うと」って言っちゃって。終わった後に、だめだこりゃ~って。

尹&バービー:ハッハッハッ!(笑)

藤森:いま真っ只中で勉強してるのに、ぜんぜん。嫌な思いさせてるのかなぁって思って。

バービー:でも、いいですよね。親族とか家族に対してもそれを言うのは(笑)ちょっと面白いというか(笑)


藤森:尹さん、これどうですか?

尹:逆に、そういう風に聞くのは、どういう意図があって聞くんですか?

藤森:あ、つまり・・・ええと・・・。

尹:「結論から言うと」と聞くのは、どういう意図があるんですか?

藤森:あ、なにか、早く、なにかこう、求めているものを出してあげたいなっていう気持ちがあるんですけど。これ、相手にもそういう言い方を求めちゃってるんじゃないかな、っていう気付きだったんですよね。

尹:あぁ~。そもそも、相手の方が早く分かってほしいかどうか、分からないですよね。

藤森:・・・そうですよね・・・。

バービー:はぁ~~(感嘆)これはそうだ、確かに。

藤森:そうなんですよ。ゆっくりしゃべればいいんですよ、ゆっくりじっくりね。

尹:その、ある抑揚のなかに、自分の感情とか伝えたいことをショートカットされたら、多分、何か違うって思うんじゃないですかね。

藤森:そうですよね~・・・。


バービー:あぁ~。元気がなくってきちゃいました(笑)確かに、女性側も、その合間を会話の主として、コミュニケーションの主としている場合がありますもんね。要約してほしいんじゃないという気持ちもね、あるかもしれないですね。でもそれは、人によると思いますよ。

尹:そうですね。

バービー:私も「要するに」とか「つまりに」とか言っちゃうタイプですし。まぁでも、家の中でも言ってたら、ちょっと笑う。

3人:(笑)

途中から尹さんのことを「先生」と呼び始めた藤森アナウンサー、とにかく打ちのめされまくり。

そして藤森アナウンサーの教科書「さよなら、男社会」もぜひ!

4月から1時台にワンちゃんがテーマのコーナー「週末ドッグノオト」がスタート。
毎回愛犬家のゲストをお迎えして、ワンちゃんの魅力はもちろん、ワンちゃんとの素敵な時間を過ごすための情報をシェア!
今回のゲストは柴田理恵さんでした。

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補欠選挙の結果を分析。「保守王国」と呼ばれる島根に変化が?

4月29日「長野智子アップデート」(文化放送)、午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーでは政治ジャーナリストの角谷浩一さんに、4月28日に行われた補欠選挙の結果を解説してもらった。この記事では島根1区に関する部分をピックアップする。

長野智子「選挙区ごとに分析などいただければと思います。まずは唯一の与野党対決となった島根1区です」

角谷浩一「亀井(亜紀子)さんは一度現職もやられていたので返り咲きということになりますが、島根が『保守王国』といわれますよね。1区はずっと細田(博之)前衆議院議長が地盤を守っていて」

長野「小選挙区制度の導入以降、ずーっと。勝ち続けた」

角谷「2区は、もう亡くなりましたけど竹下亘さんがずっと議席を持っていた。つまり保守王国というより、細田さんと竹下さんがずっとやっていたと。ある意味で当たり前だった。それがお二人ともご存命でなくなって、時代が変わってきて、新しい人が。それも自民党の人が引き継ぐものだと思っていたら、こんなことに、と。細田さんがお亡くなりになったための選挙ということで、自民党も候補者を立てました」

長野「はい」

角谷「ただ細田さんは(旧)統一教会との関係が取り沙汰されたり、じつはセクハラ問題というのがあったり。それに安倍派を細田さんはずっと守っていた、ということも。いま問題になっていることを全部抱えていた、みたいな問題があった。お亡くなりになったので自民党は候補者を立てたけど、そんなに簡単ではなかった、ということ」

長野「きちんと説明されないまま、亡くなられてしまったわけですね」

角谷「今回負けたけど、次はもう有権者は自民党に帰ってくる、という声も地元にはあるんだと思います。今回も県会議員がほとんど動かなかった、という話もありました。一方で世論調査、事前のいろんな調査ではかなり引き離されていて、亀井さんが強かった。でも(岸田文雄)総理は2度入ったんですね。最後の土曜にも入られると。総理が最後に入るのは、逆転できそうなとき、というのが不文律でした。数字の差が既にあるのに、総理は入った」

長野「はい」

角谷「これは岸田さんの独特なやり方というかな。突然、政倫審に出ると言う、派閥を解散すると言う……。岸田さんは誰かと相談して揉んで決めるというよりは、直感的に決められるんですね。島根1区は自民党が唯一出していたところだから、小渕(優子)選対委員長はずっと張り付いていました。国会開会中でしたけど、ずっと」

長野「はい」

角谷「岸田さんは2度も入った。茂木(敏充)幹事長は入らなかったんですね」

長野「それはなぜですか?」

鈴木純子(文化放送アナウンサー)「岸田さんとの仲が微妙だという話も……」

角谷「ただ選挙に勝てば微妙どころか、戦うところで『茂木さん、よくやった』となりますよ。一生懸命、入らなかったというのは、幹事長自らが諦めていたんじゃないだろうか、とか。もっと言うと第一声。泉健太立憲民主党代表は、初日に島根で第一声、声を上げているんですね。ところが茂木さんは行かなかったと」

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