特集3回目 プロデューサー瀬尾一三が語る「中島みゆき」プレイリストを公開!『J-POP LEGEND FORUM』

音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組にスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間『J-POP LEGEND FORUM』。
「中島みゆき」をフィーチャーした第3回目の放送。1988年以来「中島みゆき」とタッグを組みつづけているプロデューサー/アレンジャー/音楽監督の瀬尾一三さんが、12月にリリースされた2枚組セレクション・アルバム「ここにいるよ」の全曲を解説。3回目の今回はDISC-2「寄り添い盤」の前編。「中島みゆき」の優しさや温かさについてのお話です。

「中島さんは色々な面を持っているので、優しく側にいてくれるような歌も書くと思えば、どん底に突き落とすような曲も書く両極端な人なんです(笑)。でも突き落とすような曲でも、芯の部分はとても温かい人なんです。最終的に彼女は救いの手を伸ばしている人で、この曲(アザミ嬢のララバイ)は本当に菩薩のような中島みゆきさんですね。」

「アニバーサリーが嫌いみたいです。何周年と銘を打って出すのがあまり好きじゃないみたいで。」
「自分たちでそれをやってしまうと、曲や作品が書き止まっちゃう感じがあって。僕が彼女と仕事をするようになって常に考えているのが、彼女の曲をスタンダードにしたいということで。何周年記念として企画を立てて、そこに曲をあてはめるというのは僕の考えにはなくて、中島みゆきを時空も時代も超えていつでも聴いてほしいという想いで作っています。」

続きはラジコ・タイムフリーでどうぞ!!

■第3回(1/18放送)プレイリストを公開‼
M1. アザミ嬢のララバイ
M2. 泣きたい夜に
M3. 愛だけを残せ (remix) 
M4. 悪女
M5. あした
M6. タクシードライバー
M7. with 

■中島みゆき『ここにいるよ』特設ページ

■第2回(1/11放送)お聞き逃しの方は 【”読む”J-POP LEGEND FORUM】Rolling Stone Japan

※第4回 「中島みゆき」特集 最終回(1/25  21:00~22:00放送)もお楽しみに‼

J-POP LEGEND FORUM
放送局:FM COCOLO
放送日時:毎週月曜 21時00分~22時00分
出演者:DJ 田家秀樹・ゲスト 瀬尾一三
番組ホームページ

※該当回の聴取期間は終了しました。

ヤマサキセイヤが就職難に苦しんだ際、FFⅩ-Ⅱ「キューソネコカミ」を思い出してバンドの「キュウソネコカミ」が誕生

TBSラジオ「ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ」毎週木曜よる9時から放送中!

■何年たってもキューソネコカミという装備が頭に残っていて……

「マイゲーム・マイライフ」のゲストにキュウソネコカミのヤマサキセイヤさんがやってきました。
バンド名の「キュウソネコカミ」はFFⅩ-Ⅱのアクセサリー「キューソネコカミ」からとったもの。ゲーム内で装備に出会い、衝撃を受け、名前を付け、その後どうなったのか(スクウェア・エニックスさんの許諾は取ったのか……など)などバンド名にまつわる話が非常に面白かったです。

宇多丸「(キューソネコカミとは)これは、なんですか、装備なんですか?」

ヤマサキ「そうですね。装備で、キューソネコカミっていう装備がありまして。その装備が……高校二年くらい、16~17年前とかですね。そのときにその装備を使って、びっくりしたんですよ。これ装備したらもうゲームのバランスがぶっ壊れる(笑)」

宇多丸「あはははは。キューソネコカミって言うくらいだから、HP減っちゃうとかヤバイ状態になって超強くなるみたいな?」

ヤマサキ「そうなんですよ。瀕死の状態になると、すべての攻撃が9999ダメージになるんです」

宇多丸「ははは。インフレ」

ヤマサキ「インフレ。で、FFⅩ-Ⅱにクイックトリガーっていう技があるんですよ。ハンドガンを連射するみたいな。その技って初期から覚えていて、一番弱い技なんですけど、そのキューソネコカミつけてクイックトリガーやると全部ダメージ9999になるので、とんでもない」

宇多丸「一発一発が最大級のダメージで」

ヤマサキ「しかも、結構序盤で手に入るんですよ」

宇多丸「そうなの!?」

ヤマサキ「序盤で気づいた人だけが手に入れられる」

宇多丸「へえ~! ちょっと裏技にも近いような」

ヤマサキ「絶対気づかないところに隠されているような。あるイベントでこいつは絶対このエレベーターに押し込めないだろうってやつを押し込むともらえるんです」

宇多丸「あ~、そうなんだ。じゃあやっぱり裏技っていうか、公式チートに近いというか」

ヤマサキ「そうです。だから、後で出たFFⅩ-Ⅱインターナショナルバージョンっていうちょっと改良を加えたバージョンみたいなのでは、最終ダンジョンの40階で手に入るみたいな」

宇多丸「やっぱりそれ級だよね。そんな無敵状態になっちゃうなんて、なんで序盤で出てくるんだよっていう(笑)。(中略)それをバンド名にしようと思ったのは?」

ヤマサキ「高校生から大学生になって、僕らのとき就職難で。頭の中にキューソネコカミっていう装備が何年たっても残ってて」

宇多丸「なるほど」

ヤマサキ「で、その、『窮鼠猫を嚙む』っていうことわざが、追い詰められたネズミが反撃する、みたいな言葉で。当時の自分たち、就職が決まらなくて、その状況が窮鼠猫を嚙む状態だなって」

宇多丸「崖っぷち状態を。となるとこれは逆に無敵状態にもなり得るはずだ、と」

ヤマサキ「その気持ちを込めてバンド名にしました」

宇多丸「なるほど。へえ~! これはスクウェア・エニックスさんに許可とか取ったんですか?」

ヤマサキ「取ってないんですよ!」

宇多丸「あはははは! え! 今に至るまで!?」

ヤマサキ「……いや! それがですね。一応僕ら、ファイナルファンタジー14のWebCMに出させてもらって」

宇多丸「ああ、そうか、はいはい」

ヤマサキ「だから一応、公認というか(笑)」

宇多丸「公認ですね! それはもう完全に公認ですね、それはね」

ヤマサキ「ありがたいことに。バンド結構やって、メジャーデビューもした後に、キューソネコカミという装備からバンド名を取ったことをたぶんスクウェア・エニックスさんも知ってくれてて。依頼が来て。チョイ役ですけど、演奏シーンで僕ら出ました」

宇多丸「素晴らしいですね。本当にだから、窮鼠猫嚙み効果(キューソネコカミ効果)出たわけですよね、これね」

ヤマサキ「出ました!!!」

宇多丸「出たよね、名前的にね」

ヤマサキ「めちゃくちゃ出ました!」

宇多丸「単純にキャッチーな名前っていうか、聞いたら絶対忘れないし、すごい名前つけるなと思ってたけど、そうだったんですね、なるほど」

ヤマサキ「しかもキュウソって略せるし、キュウソってネズミなので、バンドグッズもめちゃくちゃ作りやすくて」

宇多丸「なるほど!(笑)」

ヤマサキ「かわいいネズミの。バンドではオラアアアアってやってるんですけど、僕らのバンドグッズは、ネズミくんっていうのがいて、めちゃくちゃかわいいんですよ」

宇多丸「そっか。そういう展開もしやすいし。素晴らしい名前を。16歳のあの日のインスピレーションから」

なんて夢のある話でしょう! 私もライターを始める際のペンネームを「タコけしマシン」とかにしておけばよかったです!(MOTHER2が好きです)

■今回のピックアップ・フレーズ

(FFⅩの話でひとしきり盛り上がった後に)

宇多丸「FFⅩがあって、FFⅩ-Ⅱがあっての(バンドの)『キュウソネコカミ』だから大事ですよね」

ヤマサキ「そうですね。FFⅩがあって、FFⅩ-Ⅱがあって。FFⅩのヒットがなかったら、FFⅩ-Ⅱがなかったかもしれないですからね」

宇多丸「そうなると、『キュウソネコカミ』って(バンド名が)ついてないわけですからね」

ヤマサキ「そうなんですよ!」

宇多丸「これすごいね」

ヤマサキ「本当にそうなんですよ!」

宇多丸「ありがとう、FFⅩっていう」

文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)

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