俳優・松田優作の“音楽人”としての顔とは?『GREAT STORY −不滅のスタア− 』

俳優・松田優作の“音楽人”としての顔を探る旅。『GREAT STORY −不滅のスタア− 《松田優作ブルース》』

昭和、そして平成の時代を駆け抜けた「スタア」 たちの、今なお色褪せることのない魅力を、週替わりで特集するスペシャル番組を6月のFM COCOLOでは、お届けしています。

第1週は、加美幸伸の案内でつづる「松田優作ブルース」。1973年、『太陽にほえろ!』の「ジーパン刑事」役で鮮烈なデビューを果たしてから、『最も危険な遊戯』『蘇える金狼』『野獣死すべし』などのアクション路線やドラマ『探偵物語』のトボけたハードボイルド作品で、ある世代の男性ファンをごっそり魅了。

'80年代半ば以降は、『家族ゲーム』で個性的な人物を造形し、『それから』では抑えた演技で内面描写を深めるなど表現の幅をいっそう拡げていきました。

そして'89年、ハリウッド大作『ブラック・レイン』で演じた、ジャパニーズヤクザ「佐藤」の圧巻の存在感で世界から注目を集めるのですが……その矢先、40歳の若さで松田優作は、突然この世を去りました。


俳優として駆け抜ける一方、“音楽人”でもあった松田優作を知るための手がかりとなるのは、当時を知るふたりの人物へのインタビュー。

「シンガー・松田優作」の担当ディレクターを9年間務めた高垣健氏は、「当初やっていたフォークっぽいものではなく、もっとロック寄りのものをやりたい」という優作本人の意向で、自分が呼ばれたようだと証言。

その後、ブルース、ロック、ジャズといったものへ興味を拡げつつ、バンド「EX(エックス)」との共演があって、ニューウェイヴと出会い、さらに'84年、CM撮影の仕事でベルリンに行った優作は、テクノの新潮流にも接近。

そういった変遷を経て、最後に優作が向かおうとしていた「次」なる音楽について語ります。

そのベルリン行きに同行した映画監督・崔洋一氏は、優作と「EX」の梅林茂氏との3人で、夜な夜なベルリンを徘徊し、「そこでジャーマンテクノなどの先端的な音楽に遭遇した記憶」をたどり、また、「助監督時代に優作と出会ったときの、一触即発的な緊張感」についても想いを馳せます。
 

新たに発見された未発表音源を加えて、再構築されたベストアルバム『YUSAKU MATSUDA 1978-1987MEMORIAL EDITION』からの音源とともに、松田優作が「音楽」というフィールドで目指した表現に触れるプログラムです。

【Song List】
■M1 灰色の街/松田優作
■M2 夢・誘惑/松田優作
■M3 マリーズ・ララバイ/松田優作
■M4 アメリカ/松田優作
■M5 天国は遠くの町 (1990/2/21におこなわれた追悼ライブイベントから全員参加しての音源)

GREAT STORY −不滅のスタア− 《松田優作ブルース》
放送局:FM COCOLO
放送日時:2021年6月4日 金曜日 19時00分~20時00分
出演者:DJ:加美幸伸  ゲスト:崔洋一、高垣健
番組ホームページ

※該当回の聴取期間は終了しました。