田中里奈「ヤバイ人が来た(笑)!」廃墟系ポップユニット、cadodeの哲学歌詞

50年後の未来を想定して作ったミニアルバム「2070」
田中:2月19日にミニアルバム「2070」がリリースされました。2070ってどういう意味なんでしょうか。未来の話?
コシ:そうです。僕の最初のコンセプトが、人間てなんだろうっていうのを考えることが多くて。今の時点だと人間の主観がゴチャゴチャしてくるので、一回、自分たちがギリギリ想像できる未来を想像してみようと。そうなると50年後くらい。多分ここにいる人は健康的にみんな生きてるんですよ。そのみんなが見られる未来から逆の立場で見ていったら共通点みたいなもの、人ってなんだろうというものがあぶり出せるんじゃないかと。なので2070というのは今から繋がってる未来の2070という必要もなくて、「2070」という世界のお話です。
田中:なんか……未来から来た人みたいだね(笑)。やべえ人来た久々に、みたいな(笑)。タイトルと同じ「2070」という曲もありますが、これはどんな曲なんですか?
コシ:これはスポーツソングです。2070年のスポーツソングってどんなんだろうと思ったんです。50年後って、スキー場とかが無くなって冬季は無くなって、まとまったオリンピックが2年に1回あるんじゃないかなと。そういうことを積み重ねて考えていて、2070年のオリンピックも考えて作った曲です。
田中:なるほど。
コシ:今はパラリンピックとオリンピックという2つの括りですけど、その頃にはジャンルが、人間とサイボーグとアンドロイドになってると思うんですよ。通常がサイボーグになるんじゃないかと。そういう曲になってます(笑)。
田中:面白い。
コシ:僕は、未来は別にテクノロジーの世界じゃないと思ってて。人間はどんどん部族化していくと思うんですよ。
田中:というのは?
コシ:今でもみんな狭いコミュニティでカギを付けて会話していると思うんです。しかも、いくつもの顔を複数持ってますよね。「分人」っていうんですけど、人間には色んな面があるというのが既に当たり前になってる。で、それがどんどん強まるんじゃないかと。2070年という世界も、テクノロジーもありつつ人間のコミュニティとしては部族的なものがある世界になっていて。
田中:国は単なる境界線に過ぎなくなってくると。
コシ:そうなんです、そうなんです。アルバムの1曲目は「社会卒業式」という曲なんですけど、社会も卒業できると。生まれは選べないけどその後自分がどこに属するかはもっと選べてもいいなと。
田中:大人になるってそれを選べることなのかなって思ってます。
コシ:そんなことを考えたのがこのアルバムです(笑)。話すと3時間くらいになってしまうんですけど……すいません(笑)。
- Feel the moment
- 放送局:interfm
- 放送日時:毎週土曜 24時00分~24時30分
- 出演者:田中里奈
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