アプリで視聴⇒ラジオで疑問解消!地方から全国~メディアミックス時代の象徴

もぐら好きの宮本 啓丞アナウンサー

昨今、ラジオ、radiko、テレビ、アプリでの生配信と放送の形態は多岐に渡り、地方から全国に発信されるようになった。コンテンツは多様化したが、独立しているわけではない。メディアミックスの強みを感じ取れた一幕が、けさ(22日)の『アサデス。ラジオ』で垣間見えた。『アサデス。ラジオ』は福岡から放送しているが、群馬に住んでいるリスナーから質問メールが来た。内容は『アサデス。KBC(テレビ)』の同時配信を見た際のもの。アプリで視聴中、CMに流れてくる宮本 啓丞アナウンサーが「もぐらが好きだからもぐらのグッズを買う」と調子よく話していたが、本当に買ったの分からないので確かめてほしいというものだった。ラジオ感謝祭を実施中のKBCラジオには、先週から宮本アナが『アサデス。ラジオ』に出演しているが、この機会をとらえてスタジオ入りの際に質問をぶつけてみた。いつものごとく自前の猫耳イヤホンをつけて、いかにも調子の良さそうな宮本アナ。「もぐらグッズを買うのか」というリスナーからの質問に意気揚々。本人の話により福岡県内の自治体のもぐらグッズが気に入っていることが判明(実際には小竹町のグッズ)。話は脱線し、野生のもぐらを見た際の扱い方など蘊蓄を披露しているが、実際に買ったかどうかの真相はradikoで確認してほしい。

テレビ番組のアプリ同時生配信により地方から全国に届き、それを見た視聴者がradikoでラジオ番組へ質問する。地方で完結していた放送が様々な媒体を経由する。多岐にわたるメディアの形態は、楽しみ方の広がりでもある。

豪華賞品のチャンス!KBCラジオ感謝祭を開催中!

アサデス。ラジオ
放送局:KBCラジオ
放送日時:毎週月曜~金曜 6時30分~12時00分
出演者:近藤鉄太郎、加藤恭子、宮本 啓丞、臼井 賢一郎(KBC解説委員長)

※該当回の聴取期間は終了しました。

絶対権力の歪さと、それに翻弄される市井の人々……『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』

ニッポン放送「ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町」(日曜朝5時~)で、おススメの最新映画をご紹介しているコーナー『サンデー早起キネマ』。4月28日は、素晴らしい監督に感情を揺さぶられる3本をご紹介しました。

その1本には、実話にひたすら驚き、理不尽さにやりきれない気持ちになりました。イタリア史上最大級の波紋を呼んだ衝撃の史実を巨匠マルコ・ベロッキオ監督が映画化 『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』。

『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』  (C)IBC MOVIE / KAVAC FILM / AD VITAM PRODUCTION / MATCH FACTORY PRODUCTIONS (2023)

時は、イタリア統一に向けて世の中が揺れていた1858年。当時はローマ教皇を君主とする教皇国家に属していたボローニャのユダヤ人街で平穏に暮らしていた男の子が、教皇領の警察に突如連れ去られた「エドガルド・モルターラ誘拐事件」。悲嘆に暮れながらも息子を取り戻そうと奔走する両親と、権力強化のため決して返還に応じようとしない教会側の争いは、イタリアをはじめ時の皇帝ナポレオンやロスチャイルド家ら、全世界を巻き込んだ論争を紛糾させました。

この実話にスティーヴン・スピルバーグが魅了され映像化しようとしましたが、実現したのはイタリアの巨匠マルコ・ベロッキオでした。

『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』  (C)IBC MOVIE / KAVAC FILM / AD VITAM PRODUCTION / MATCH FACTORY PRODUCTIONS (2023)

ある日、モルターラ家に押し入る教皇直属の兵士達。6歳の息子エドガルドを連れ去るのが目的でした。実は、彼は生後間もない頃、父母が知らぬ間にベビーシッターから勝手に洗礼を授けられていたのです。教皇の命令は絶対であり、洗礼者はカトリック教育を受けなければなりません。「この少年を誘拐するのは神の思し召しである。ましてや親元に返すなどあり得ない。洗礼を受けたこの子は、永遠にカトリック教徒なのだ」……時の教皇ピウス9世の断固たる意志表示でした。取り乱したエドガルドの両親は、息子を取り戻すためにあらゆる手を尽くします。

世論と国際的なユダヤ人社会に支えられ、モルターラ夫妻の闘いは政治的な局面を迎えることに。しかし、教会とローマ教皇は、ますます揺らぎつつある権力を強化するために、エドガルドの返還に応じようとはしませんでした……。

『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』  (C)IBC MOVIE / KAVAC FILM / AD VITAM PRODUCTION / MATCH FACTORY PRODUCTIONS (2023)

教皇権力の尊重から自由の尊重へと変化しつつあった時代に、権威の崩壊を食い止めようとした誘拐事件により、エドガルドが、理解どころか想像さえできない人生を歩んだ、歩まされたという現実が、166年後の私たちに重くのしかかります。

『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』  (C)IBC MOVIE / KAVAC FILM / AD VITAM PRODUCTION / MATCH FACTORY PRODUCTIONS (2023)

信仰まで覆されたエドガルドの人生への責任は、一体誰がとれたというのでしょうか。いや、誰もとりはしないのです。絶対権力の歪さとそれに翻弄される市井の人々……度合いは違っても今も繰り返される現実は、人間の業なのでしょうか? そして、被害を被った人間はどうなってしまうのか? 人間の心の不思議さを感じずにはいられません。

『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』  (C)IBC MOVIE / KAVAC FILM / AD VITAM PRODUCTION / MATCH FACTORY PRODUCTIONS (2023)

『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』
4月26日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町他にてロードショー

監督:マルコ・ベロッキオ
脚本:マルコ・ベロッキオ、スザンナ・ニッキャレッリ
出演:パオロ・ピエロボン、ファウスト・ルッソ・アレジ『シチリアーノ 裏切りの美学』、バルバラ・ロンキ『甘き人生』、エネア・サラ、レオナルド・マルテーゼ『蟻の王』
2023/イタリア、フランス、ドイツ/カラー/イタリア語/134分/原題:Rapito/映倫:G
配給:ファインフィルムズ

(C)IBC MOVIE / KAVAC FILM / AD VITAM PRODUCTION / MATCH FACTORY PRODUCTIONS (2023)

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