サイバー空間では「第三次世界大戦」が始まっている~青山繁晴

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月21日放送)に自由民主党・参議院議員の青山繁晴が出演。イギリス政府が東京オリンピック・パラリンピックの関係団体などに、ロシアの情報機関がサイバー攻撃を行っていたことを発表したニュースについて解説した。

米司法省の記者会見で提示されたロシア軍参謀本部情報総局(GRU)のハッカー6人の写真=2020年10月19日、ワシントン(ゲッティ=共同) ©共同通信社

ロシアの情報機関が東京オリンピック・パラリンピックの関係団体にサイバー攻撃

イギリス政府は10月19日、2021年に延期された東京オリンピック・パラリンピックの関係団体などに対し、ロシアの情報機関がサイバー攻撃を行っていたと発表した。攻撃の具体的な内容、被害については公表されていない。

飯田)ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)がやっていたのではないかということですが、日本政府は反応していません。

青山)あえて反応しないということですね。ロシアの大統領補佐官は「ロシアやロシアの情報機関がサイバー攻撃をしたことはない」と発言しています。何をおっしゃっているのでしょうか。第三次世界大戦は起きていないと思われていますが、サイバー空間では、第三次世界大戦が始まってから何年も経ちます。そのなかで日本はこのままだと、また敗戦国になります。強国なのはロシア、アメリカ、中国、北朝鮮です。

ウラジミール・プーチン大統領=2020年9月19日 ©時事通信

ロシアは日本と喧嘩しようとは思っていない~あえて反応しない日本

青山)東京オリンピック・パラリンピックを潰して、日本を潰すということは、ロシアは考えていません。ロシアが心配なのは中国ですから。

飯田)中国にやられるのではないかと。

青山)中国軍の方が、ロシア軍よりも数倍の戦力を持っています。地政学的に挟み撃ちが有効なのですが、強大な中国を挟み撃ちできるのは、ロシアにとっては日本しかありません。ですので北方領土を返す気がなくても、菅総理に代わったら、「2島返還論の議論をしますか?」と言っているのです。そうやって日本の気を引くのはロシアの基本戦略です。日本は、中国の武漢熱のために今年(2020年)オリンピック・パラリンピックができなかったという深刻な問題を抱えて、来年どんな苦労をしてでもやろうとしています。そこにロシアがサイバー攻撃して来たとなると、普通であれば、日本政府は怒り心頭なのですが、ロシアは「(オリンピックに)ドーピングして来たからダメなどと言わないで、ロシア選手団も呼んでよね」というメッセージを送っているのです。

飯田)平昌のときの韓国みたいなことをするなよと。

陸上自衛隊と米陸軍が実施したサイバー競技会で、問題に取り組む陸自隊員ら=2019年8月22日、防衛省 ©時事通信社

第三次世界大戦サイバー版~日本は自衛隊のサイバー部隊を増強するべき

青山)ロシアは日本とまともに喧嘩しようとは思っていません。だから日本は「相手にしない」という姿勢でいるのです。イギリスはそういう事情をわかった上で、スポーツの祭典にサイバー攻撃が持ち込まれるということは、第三次世界大戦サイバー版を過熱させ、社会生活、国民生活に被害が出る恐れがあるので、止めようとしているのです。

飯田)日経が「サイバー防衛で産学官連携」という記事を掲載しています。

青山)要は自衛隊の人数が足りないのです。第三次世界大戦が始まっていると言っているのは、誇張はなく、軍レベルのことなのです。私も情報を扱っていますが、私のパソコンとスマホは軍レベルのセキュリティをしています。個人でやっているので、すごくお金がかかります。そういう段階なので、日本は自衛隊のサイバー部隊の強化が必要なのです。ITやサイバーは人数が少なくて済むというイメージがありますが、それでも人員と費用がかかります。日本は防衛費が抑え込まれているので、お金も人も足りません。こういうことを教訓にして、自衛隊のサイバー部隊を増強することを、国民に訴えるべきだと思います。

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鈴木おさむ“小説SMAP”メディアでの取り上げられ方に言及「テレビの本ですが、やはりテレビでは紹介しにくいわけです」

科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00~22:30)。 4月13日(土)、4月20日(土)の放送ゲストは、ベストセラー作家への道を歩んでいる、元放送作家の鈴木おさむさんです。20日(土)の放送では、著書である“小説SMAP”こと『もう明日が待っている』(文藝春秋)の内容や、出版前の裏話などについて伺いました。


鈴木おさむさん



1972年生まれ、千葉県出身の鈴木さん。19歳で放送作家としてデビューし、それから32年間、さまざまなコンテンツを生み出してきました。
2024年3月末をもって放送作家・脚本家を引退。現在は、「スタートアップファクトリー」を立ち上げ、スタートアップ企業の若者たちの応援を始め、コンサル、講演などもおこなっています。
3月27日(水)に刊行した著書『もう明日が待っている』は、発売2日で累計発行部数15万部を突破。同著の著者印税は、すべて能登半島地震の義援金として寄付されます。

またTOKYO FMでは現在、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのリーダー・陣さんとともに音楽チャートラジオ番組「JUMP UP MELODIES」(毎週金曜13:00~14:55)のパーソナリティもつとめています。



鈴木:(『もう明日が待っている』には)「黒林さん」というプロデューサーも出てきます。(本名は)黒木(彰一)さんと言って、54歳でお亡くなりになられた方です。ずっと一緒に番組を作っていて、この(小説の)なかでもマイケル・ジャクソンを(SMAP×SMAPに)引っ張ってきた、すごくファニーなキャラクターの人です。

茂木:あれもすごいことでしたね。

鈴木:そうです。マイケル・ジャクソンを呼んでね。「まぁ、小説だからいいか」ということで、呼んだ金額まで書いているんですけど(笑)。その黒木さんがご病気で、「もしかしたら危ないかも」と思って。だから今回、よりスタッフの話を残したんですよ。

ちょうど、この本のゲラ(※誤字・脱字などのチェックをおこなうために仮に印刷した印刷物)が全部出てきたときに、黒木さんのご病気が少し悪くなって、「会いたい」と言われて会ってきたんです。

それが金曜日だったのですが、(出版元の)文藝春秋に頼んで、ゲラをまとめて表紙を付けて仮の本にして渡すことができたんですよね。たぶん読んでくれて、その夜に「おもしろかったです。ありがとうございます」というメールが来ました。シンプルな文でしたが、メールを打つのもしんどかったと思います。なぜなら、金曜日に読んでいただいて、月曜日の夜にお亡くなりになられましたから。それぐらい体力的にも限界のなかで(本を読んで、メールをくださった)。

茂木:でも、間に合ってよかったですね。

鈴木:そうなんです。それでお葬式に行ったら、娘さんが「うちの父は本を読むのが本当に好きな人で、最後の本がこの本になりました」と言ってくれて。だからそこも含めて、僕らスタッフのなかでも本当に最後に「〇(丸)」を付けることができたというのもあります。

でも僕がおもしろいなと思うのは、テレビのためにずっとやってきて、言ってみれば(『もう明日が待っている』は)テレビの本なんですけど、やはりテレビでは紹介しにくいわけですよ。

茂木:いろいろな事情でね。

鈴木:はい。テレビのランキング番組の“(小説売上)ランキング”に入っているのですが、(紹介されるのはタイトル名と僕の名前)「『もう明日が待っている』鈴木おさむ」だけで、SMAPの「ス」の字も言わない。

それは仕方がないんです。だけど、放送作家が最後にテレビの本を書いて、それがテレビで紹介されないというのもおもしろいし、だからこそ絶対にミリオン(100万部)売れてほしいと思います。

番組では他にも、鈴木さんが今後の目標について語る場面もありました。


(左から)鈴木おさむさん、茂木健一郎



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4月20日(土)放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年4月28日(日) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:Dream HEART
放送エリア:TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネット
放送日時:毎週土曜22:00~22:30
パーソナリティ:茂木健一郎

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