誰でも簡単に貧困に陥る時代だから…聴いてほしい講談「ビッグイシュー物語」

番組を収録する玉田玉秀斎さんと和田麻実子アナウンサー

ホームレスの人たちが路上で売っている雑誌「ビッグイシュー」をご存知ですか? 路上生活者の社会復帰を支援する、この雑誌の取り組みを講談に仕立てた講談師、玉田玉秀斎(ぎょくしゅうさい)さんによる特別番組『あなたの人生、読ませてください!~講談師・玉田玉秀斎が挑む ホームレスの物語~』が29日(水)21時からOBCラジオ大阪で放送されます。現代は失業や病気、離婚といった様々な理由で誰でも簡単に貧困に陥る可能性があるといわれます。そんな時代だからこそ、多くの人に聴いてもらいたい番組です。

■15年間で約1800人のホームレスを支援

玉秀斎さんは大阪市立大学法学部を卒業し、司法試験の勉強をしていましたが、24歳のとき「講談塾生募集」という新聞広告を見て講談と出会い、3カ月後に旭堂小南陵(現・四代目南陵)さんに入門。2016年に「四代目玉田玉秀斎」を襲名しました。語学力をいかして海外で英語講談やポルトガル語講談を披露したり、ジャズ講談やアコーディオンとの講談など他ジャンルとのコラボ講談に挑戦するなど、講談の枠を超えて活動されています。

ホームレス問題に関心を持ったのは昨年、講談会の後の懇親会で「ビッグイシュー日本版」の編集者と知り合ったのがきっかけでした。その後、雑誌を発行する「ビッグイシュー日本」代表の佐野章二さんから約15年間の取り組みを聞き、ホームレスに陥った人たちとも対談して今年1月、「ビッグイシュー物語」という新作講談を仕立てました。

「ビッグイシュー日本版」は2003年に大阪で創刊。1冊350円で、半分以上の180円が販売した人の収入になります。これまで約1800人がかかわり、15年間で累計 811万冊 を販売。12億1915万円の収入をホームレスの人たちに提供しました(昨年9月現在)。

番組では、OBCの和田麻実子アナウンサーが進行役となり、玉秀斎さんから現在のホームレス事情や貧困問題の背景などについてお聞きします。また、玉秀斎さんによる講談「ビッグイシュー物語」を聞いていただき、佐野さんらのインタビューも紹介します。

番組の収録を終えた和田アナは「社会の出来事を講談にするのが使命と思っています」という玉秀斎さんの言葉に「講談は伝統芸能」というイメージが崩れたそうです。

「今回の作品は、玉秀斎さんが現地取材やインタビューを重ねて作り上げています。真面目すぎるほど、真摯に講談に向き合う玉秀斎さんの人柄がにじみ出ていました。講談に登場するのは、両親の介護で離職し、ホームレスになってしまった実在の人がモデル。ぜひ番組を聴いて、貧困問題を考えるきっかけにしてください」と呼びかけています。

あなたの人生、読ませてください!~講談師・玉田玉秀斎が挑む ホームレスの物語~
放送局:OBCラジオ大阪
放送日時:2019年5月29日 水曜日 21時00分~22時00分
出演者:玉田玉秀斎、和田麻実子

※該当回の聴取期間は終了しました。

鈴木おさむ“小説SMAP”メディアでの取り上げられ方に言及「テレビの本ですが、やはりテレビでは紹介しにくいわけです」

科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00~22:30)。 4月13日(土)、4月20日(土)の放送ゲストは、ベストセラー作家への道を歩んでいる、元放送作家の鈴木おさむさんです。20日(土)の放送では、著書である“小説SMAP”こと『もう明日が待っている』(文藝春秋)の内容や、出版前の裏話などについて伺いました。


鈴木おさむさん



1972年生まれ、千葉県出身の鈴木さん。19歳で放送作家としてデビューし、それから32年間、さまざまなコンテンツを生み出してきました。
2024年3月末をもって放送作家・脚本家を引退。現在は、「スタートアップファクトリー」を立ち上げ、スタートアップ企業の若者たちの応援を始め、コンサル、講演などもおこなっています。
3月27日(水)に刊行した著書『もう明日が待っている』は、発売2日で累計発行部数15万部を突破。同著の著者印税は、すべて能登半島地震の義援金として寄付されます。

またTOKYO FMでは現在、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのリーダー・陣さんとともに音楽チャートラジオ番組「JUMP UP MELODIES」(毎週金曜13:00~14:55)のパーソナリティもつとめています。



鈴木:(『もう明日が待っている』には)「黒林さん」というプロデューサーも出てきます。(本名は)黒木(彰一)さんと言って、54歳でお亡くなりになられた方です。ずっと一緒に番組を作っていて、この(小説の)なかでもマイケル・ジャクソンを(SMAP×SMAPに)引っ張ってきた、すごくファニーなキャラクターの人です。

茂木:あれもすごいことでしたね。

鈴木:そうです。マイケル・ジャクソンを呼んでね。「まぁ、小説だからいいか」ということで、呼んだ金額まで書いているんですけど(笑)。その黒木さんがご病気で、「もしかしたら危ないかも」と思って。だから今回、よりスタッフの話を残したんですよ。

ちょうど、この本のゲラ(※誤字・脱字などのチェックをおこなうために仮に印刷した印刷物)が全部出てきたときに、黒木さんのご病気が少し悪くなって、「会いたい」と言われて会ってきたんです。

それが金曜日だったのですが、(出版元の)文藝春秋に頼んで、ゲラをまとめて表紙を付けて仮の本にして渡すことができたんですよね。たぶん読んでくれて、その夜に「おもしろかったです。ありがとうございます」というメールが来ました。シンプルな文でしたが、メールを打つのもしんどかったと思います。なぜなら、金曜日に読んでいただいて、月曜日の夜にお亡くなりになられましたから。それぐらい体力的にも限界のなかで(本を読んで、メールをくださった)。

茂木:でも、間に合ってよかったですね。

鈴木:そうなんです。それでお葬式に行ったら、娘さんが「うちの父は本を読むのが本当に好きな人で、最後の本がこの本になりました」と言ってくれて。だからそこも含めて、僕らスタッフのなかでも本当に最後に「〇(丸)」を付けることができたというのもあります。

でも僕がおもしろいなと思うのは、テレビのためにずっとやってきて、言ってみれば(『もう明日が待っている』は)テレビの本なんですけど、やはりテレビでは紹介しにくいわけですよ。

茂木:いろいろな事情でね。

鈴木:はい。テレビのランキング番組の“(小説売上)ランキング”に入っているのですが、(紹介されるのはタイトル名と僕の名前)「『もう明日が待っている』鈴木おさむ」だけで、SMAPの「ス」の字も言わない。

それは仕方がないんです。だけど、放送作家が最後にテレビの本を書いて、それがテレビで紹介されないというのもおもしろいし、だからこそ絶対にミリオン(100万部)売れてほしいと思います。

番組では他にも、鈴木さんが今後の目標について語る場面もありました。


(左から)鈴木おさむさん、茂木健一郎



----------------------------------------------------
4月20日(土)放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年4月28日(日) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

----------------------------------------------------

<番組概要>
番組名:Dream HEART
放送エリア:TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネット
放送日時:毎週土曜22:00~22:30
パーソナリティ:茂木健一郎

Facebook

ページトップへ