【ラジオな人】ミス・ユニバースにも挑戦!「とにかく人を楽しませたい」茨城放送・菊地真衣アナの流儀

茨城と茨城放送

――菊地さんからみて、茨城放送はどんなラジオ局ですか?

菊地:働き甲斐があって、やりたいことは何でもやらせてくれるんです。他のラジオ局だったら絶対にやらせてもらえないようなことでも、わりとやらせてもらえるので、いろいろな企画をしたくなります。中でも、今やってみたいのは他のラジオ番組とのコラボ企画。ラジオが好きな人がradikoのエリアフリーを使って、お互いの番組を聴いてくれたら楽しみが増えると思います。

――『こんなんで、いいのかYO!?』のファンの皆さんは、菊地さんの他の番組だけでなく、茨城放送のファンが多い気がします。

菊地:本当に温かい方ばかりで、例えば私が少しでも鼻声だったりすると、すぐに「風邪ですか?」って気付いて、なかには栄養がつくものを送ってくださる方もいらっしゃいます。ほとんど親のような感じですね(笑)。放送で何気なく「誕生日には甘いものじゃなくてビーフジャーキーが欲しいかもしれない」って言ったところ、実際に誕生日にビーフジャーキーをプレゼントしてくれた方が何人もいたり、洋服を作ってくれた方もいました。あと、一番驚いたのは失恋をした時に「声のトーンがいつもと違う」と気付いたリスナーがいたことでした(笑)。

ファンが作ってくれたという服

――いろいろな番組で茨城の人と接してきて、茨城の人はどんな人が多いと思いますか?

菊地:世話好きな方が多いです。お会いした方が、ひとりでは食べ切れないほどの農産物をくださったりとか。茨城は東京に近いけど、海も山もあるし、なんでも茨城で完結できちゃうところがあるから、遠くまで行かなくてもいいかなっていう気持ちになります。

――いいですね! では、茨城の方言はいかがですか?

菊地:今はかなり分かるようになりましたけど、最初は全然分からなかったですね(笑)。ただ、私も茨城のイントネーションっぽくなってきたみたいで、埼玉に帰ると友達に「訛ってる」って言われます。茨城弁は知っておきたいので『MUSIC STATE』(月曜〜水曜 13時〜15時55分、木曜・金曜 13時〜14時55分)の水曜日にある、マシコタツロウさんが茨城弁でおたよりを紹介する「マシコの青なじみ」のコーナーを聞いて勉強します(笑)。

レコードの種類が豊富な茨城放送。スタジオの中にもレコードが並んでいます。 ©radiko news
茨城放送 本社1階では毎週土曜 13時〜15時に「レコードカフェ」を開いています。500円でコーヒーと名曲が楽しめます。 ©radiko news

――そもそも、菊地さんは、昔からアナウンサーを目指していたんですか?

菊地:小学校5年生の頃から、ずっと志望していました。その頃は声が小さくて、できればあまり目立ちたくなかったんですけど。放送委員会に入って、お昼の校内放送で話したら「真衣ちゃんの声って意外と綺麗だね」って言われてすごく嬉しくて。それがきっかけで目指し始めました。卒業文集にも「将来はアナウンサーになりたい」って書いたほどです。

――早い段階で決めていたんですね。人からは「どんな性格」って言われますか?

菊地:「喋らなかったらお嬢様っぽい」って言われます(笑)。『こんなんでいいのかYO!』を聞いて私のことを知った人が、ホームページで私の顔を見ると「え?  この人なの?」って、一瞬、戸惑うみたいです。

――入社してみていかがでしたか?

菊地:最初は「アシスタントだから、あまり前に出すぎないように」って言われていたこともあって、“自分”を出すのを抑えていました。結果、相槌ばかりになってしまって、ラジコのエリアフリーで聞いていた母に「真衣ちゃんは相槌ばかりしていて、いたのか、いないのか分わからなかった」って言われたほどです(笑)。その後、入社2年目の春に『こんなんで、いいのかYO!』が始まった時は、当時のディレクターに「この番組は振り切らないと、やってる意味がないから、恥ずかしいとか言わずに思いっきりやって!」と言われたから、こっちも本気でこたえようとしました。番組開始当初は「妄想結婚式」というコーナーもあって(笑)。結婚に興味津々な私が、リスナーからもらった実際のエピソードをもとに妄想し、ドラマ仕立てで理想の結婚式を再現するコーナーです。このコーナーがきっかけで、実際に式場でドレスを着てファッションショーに出演したこともありました。

――リスナーのエピソードをもとに“結婚式”の脚本を書いて、ひとりで演じるのは相当な労力ですよね。

菊地:そうなんです。さすがに途中で疲れてしまって、月2回にしてました(笑)。芝居っぽくする週もあれば、ウェディングプランナーにインタビューした音源を流して、負担を軽減させながらやってました。

学生時代からのラジオっ子

©radiko news

――菊地さんが、学生時代にハマったラジオ番組はありますか?

菊地:宮川賢さんのことがすごく好きで、小さな頃から『宮川賢のパカパカ90分』(TBSラジオ)を聴いて、高校生の時は投稿したり、電話もかけてました。電話口のオペレーターさんと話したんですけど、こっちは面白おかしく喋ってるつもりなのに採用してもらえなくて(笑)。

――高校生の頃から『パカパカ』にハマってたんですか⁉

菊地:父がラジオが大好きで、土曜日にピアノレッスンに連れて行ってもらってた時に、いつも聞いてました。『パカパカ』が終了する時メッセージを送りましたし、今も『宮川賢のデートの時間でそ!』(TBSラジオ)を聞いてます。宮川さんの番組みたいに弾けた番組をやりたいという思いが根本にあります。

――そのほか、学生の頃から影響を受けたパーソナリティはいますか?

菊地:TBSの安住伸一郎さんです。毒のある事を言っても、聞いている人が不快にならないように、いろいろな選択肢を考えながらもズバッと言うところも尊敬しています。いつかは“女性版の安住紳一郎さん”のようになれたらと思ってるんです。ただ、『こんなんでいいのかYO!?』でちょっと毒を入れながら話したことがあって、聞いている方から「悲しいです」とか「ショックでした」って言われちゃって。だから、私が毒を吐くというイメージがあまりないんだと思います。

――毒を吐くというよりは、“明るく楽しく”っていうほうを求められているのかもしれないですね。

毒も吐きたいけど、失敗が多いから結果的に自虐ネタが多くなってます。あと、現在気になるパーソナリティでは、FM BIRD所属の高木マーガレットさん。

――高木さんとは、私も時々、仕事でお会いするんですけど、ナヨナヨしているかと思えばきちんとしていて、変わってますよね。

菊地:学生時代に通っていたアナウンススクールが一緒でした。可愛い上にテキサス育ちで英語もできて、頭もいいのにちょっと変わってるっていう。なんでもできる感じがして、私はすごくうらやましいです。どんな生活すれば、高木さんみたいなれるのか、知りたいです(笑)。

――では、今後の展望を教えてください。

菊地:誰でもなく『菊地真衣にしかできない』という番組作りをしていきたい。そのためだったらどんな挑戦もしたいんです。全国からラジコプレミアムに登録してでも聴きたい、茨城放送じゃないとこの空気感は味わえない!と思ってもらえる話題の番組をこれからも目指します。全国のラジオファンは絶対知ってる!というパーソナリティになりたいです!まだ聴いたことがない方も、『こんなんでいいのかYO!』と思いながら番組を楽しんでいただけたら嬉しいです(笑)。

番組概要

菊地真衣のこんなんで、いいのかYO!?
放送局:LuckyFM茨城放送
放送日時:毎週火曜 20時00分~21時00分
出演者:菊地真衣

※放送情報は変更となる場合があります。

この記事を書いた人

やきそばかおる

小学5年生以来のラジオっ子。ライター・構成作家・コラムニスト。

「BRUTUS」「ケトル」などのラジオ特集の構成・インタビュー・執筆を担当するほか、radiko.jp、シナプス「I LOVE RADIO」(ビデオリサーチ社)/ J-WAVEコラム「やきそばかおるのEar!Ear!Ear!」/otoCoto「ラジオのかくし味」/水道橋博士のメルマ旬報など連載や、番組出演を通じて、ラジオ番組の楽しさを発信。

ラジコプレミアムを駆使しながら、全国のユニークな番組を紹介するツイキャス番組「ラジオ情報センター」(水曜21時〜22時)も放送。全てを合わせると、年間でのべ800本のラジオ番組を紹介している。

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鈴木おさむ“小説SMAP”メディアでの取り上げられ方に言及「テレビの本ですが、やはりテレビでは紹介しにくいわけです」

科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00~22:30)。 4月13日(土)、4月20日(土)の放送ゲストは、ベストセラー作家への道を歩んでいる、元放送作家の鈴木おさむさんです。20日(土)の放送では、著書である“小説SMAP”こと『もう明日が待っている』(文藝春秋)の内容や、出版前の裏話などについて伺いました。


鈴木おさむさん



1972年生まれ、千葉県出身の鈴木さん。19歳で放送作家としてデビューし、それから32年間、さまざまなコンテンツを生み出してきました。
2024年3月末をもって放送作家・脚本家を引退。現在は、「スタートアップファクトリー」を立ち上げ、スタートアップ企業の若者たちの応援を始め、コンサル、講演などもおこなっています。
3月27日(水)に刊行した著書『もう明日が待っている』は、発売2日で累計発行部数15万部を突破。同著の著者印税は、すべて能登半島地震の義援金として寄付されます。

またTOKYO FMでは現在、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのリーダー・陣さんとともに音楽チャートラジオ番組「JUMP UP MELODIES」(毎週金曜13:00~14:55)のパーソナリティもつとめています。



鈴木:(『もう明日が待っている』には)「黒林さん」というプロデューサーも出てきます。(本名は)黒木(彰一)さんと言って、54歳でお亡くなりになられた方です。ずっと一緒に番組を作っていて、この(小説の)なかでもマイケル・ジャクソンを(SMAP×SMAPに)引っ張ってきた、すごくファニーなキャラクターの人です。

茂木:あれもすごいことでしたね。

鈴木:そうです。マイケル・ジャクソンを呼んでね。「まぁ、小説だからいいか」ということで、呼んだ金額まで書いているんですけど(笑)。その黒木さんがご病気で、「もしかしたら危ないかも」と思って。だから今回、よりスタッフの話を残したんですよ。

ちょうど、この本のゲラ(※誤字・脱字などのチェックをおこなうために仮に印刷した印刷物)が全部出てきたときに、黒木さんのご病気が少し悪くなって、「会いたい」と言われて会ってきたんです。

それが金曜日だったのですが、(出版元の)文藝春秋に頼んで、ゲラをまとめて表紙を付けて仮の本にして渡すことができたんですよね。たぶん読んでくれて、その夜に「おもしろかったです。ありがとうございます」というメールが来ました。シンプルな文でしたが、メールを打つのもしんどかったと思います。なぜなら、金曜日に読んでいただいて、月曜日の夜にお亡くなりになられましたから。それぐらい体力的にも限界のなかで(本を読んで、メールをくださった)。

茂木:でも、間に合ってよかったですね。

鈴木:そうなんです。それでお葬式に行ったら、娘さんが「うちの父は本を読むのが本当に好きな人で、最後の本がこの本になりました」と言ってくれて。だからそこも含めて、僕らスタッフのなかでも本当に最後に「〇(丸)」を付けることができたというのもあります。

でも僕がおもしろいなと思うのは、テレビのためにずっとやってきて、言ってみれば(『もう明日が待っている』は)テレビの本なんですけど、やはりテレビでは紹介しにくいわけですよ。

茂木:いろいろな事情でね。

鈴木:はい。テレビのランキング番組の“(小説売上)ランキング”に入っているのですが、(紹介されるのはタイトル名と僕の名前)「『もう明日が待っている』鈴木おさむ」だけで、SMAPの「ス」の字も言わない。

それは仕方がないんです。だけど、放送作家が最後にテレビの本を書いて、それがテレビで紹介されないというのもおもしろいし、だからこそ絶対にミリオン(100万部)売れてほしいと思います。

番組では他にも、鈴木さんが今後の目標について語る場面もありました。


(左から)鈴木おさむさん、茂木健一郎



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4月20日(土)放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年4月28日(日) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:Dream HEART
放送エリア:TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネット
放送日時:毎週土曜22:00~22:30
パーソナリティ:茂木健一郎

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