日本三大UFO事件のひとつ「甲府事件」とは

渡辺麻耶が木曜日のDJを担当するFM FUJIの番組『Bumpy』(毎週月曜~木曜、13:00~18:50)内のコーナー「CLOSE UP TODAY」(毎週木曜、17:35~)。8月17日のオンエアにフリージャーナリストの松田宗弘さんが出演し、UFO と宇宙人で甲府の町起こしをしようという動きについて紹介しました。

松田:今日はいつもと少しテイストが違い、夢とロマンがあるお話です。UFO と宇宙人で甲府の町起こしをしようという記事を6月24日付の山梨新報で書きました。それをご紹介します。UFOは「未確認飛行物体」「空飛ぶ円盤」のことで48年前に甲府市上町(かみちょう)にUFOが不時着し、当時小学2年生だった山畠克博(やまはた・かつひろ)さんが友達2人で宇宙人に遭遇し肩を叩かれたという「甲府事件」が起きました。日本三大UFO事件のひとつで、再来年2月23日が事件発生から50周年の節目となります。そこで、FMFUJI土曜日深夜の「妖怪TALK」のMCでお馴染みの徳タケ喜一(とくたけ・きいち)さんが、UFOと甲府星人(甲府事件で遭遇した宇宙人のこと)で、50周年に向けて関連イベントを仕掛け、甲府を盛り上げていこうというお話です。

麻耶:私もUFOは興味があるのですが、ワクワクしますよね。そもそもUFO、未確認飛行物体とはどのようなものですか。

松田:1947年6月24日、アメリカで初めて目撃され、米軍が「UFO」と命名しました。この6月24日は世界で「UFOの日」となっていて、米国の最新の目撃情報は、2023年1月配信の外電によると、この2年間の累計で500件を超え、100件以上が正体不明です。

麻耶:甲府事件は日本三大UFO事件ということですが、どんな事件ですか。

松田:当時、小学2年生で友達とUFOに遭遇した山畠さんにお話を伺いました。1975年2月23日夕方のことです。ローラースケートで遊んでいた2人は、上空にオレンジ色の2つの未確認飛行物体を発見、円盤1機がブドウ畑に着陸し、2人が近づくと、身長130センチぐらいの地球外生命体が現れ、山畠さんの後ろから山畠さんの右肩を2回たたいたといいます。顔は茶色で目も鼻もなく、口に3本の牙。耳は長く、銀色の服を着ていた。2人はいったん自宅に戻り、両親らと現場に戻ったが、円盤は間もなくして飛び去った。ほかにも別の場所から目撃談があったこと、UFOの着陸痕、放射能の検出など信ぴょう性の高い「物的証拠」があり、日本三大UFO事件の一つとされています。

麻耶:臨場感のあるお話ですね。その当時の様子が目に浮かぶようです。企画・運営者である徳タケさんは、再来年2月の甲府事件50周年に向けてどんな町おこしの取り組みを始めているのでしょうか。

松田:今年の2月23日、甲府事件50周年まで2年という節目で、甲府市内でキックオフイベントを開催しました。このとき、YouTubeチャンネルからUFO情報を今も発信し続けている、甲府事件の当事者の山畠さんが遭遇時の話や、現在の山梨県内での目撃画像を紹介されました。今も週に1回程度、自宅近辺で目撃しているそうです。また、甲府星人のソフトビニールの人形制作したオカルト系ユーチューバーのザクレスホビーさんは、事件当時の様子とソフビの制作秘話を披露しました。徳タケさんは、今回の「山梨を不思議で盛り上げるプロジェクト」の趣旨やクラウドファンディングで進める「宇宙人型着ぐるみの制作」を発表、現在、制作中ということです。2月以降は甲府事件ブドウジュースを数量限定で制作、「UFOの日」の先月6月24日に合わせ、甲府UFOどら焼きを期間限定で発売しました。ブドウ畑に不時着したUFOにちなみ、ブドウ入りのどらやきで、甲府の老舗和菓子店、松林軒豊嶋家(しょうりんけんとよしまや)が制作しました。

麻耶:再来年の甲府事件50周年へ向け、今後、どんな企画が計画されているのでしょうか。

松田:徳タケさんには、「まだ、すべてを公表はできないのですが」と前置きされた上ですが、「アーティストにもUFOファンは結構いて、50周年に向け、ライブコンサートや、オカルト界隈の著名人を招いた盛大なイベントを開きたい。また、着ぐるみの様々なイベントでの活用や、事件現場付近への甲府星人の銅像設置を考えたい」と話しています。

麻耶:今後の企画やイベントが楽しみですね。これを「町起こし」につなげるために、松田さんはどんなことが必要だと思われますか。

松田:まず、UFOや宇宙人で町起こしの先例があるのかどうか、ですが、実はあるのです。海外ではアメリカで1947年に墜落したUFOを米軍が回収した「ロズウェル事件」、フランスでは1965年にラベンダー畑にUFOが不時着した「バレンソール事件」があり、いずれも観光客誘致などで地域振興につなげています。日本国内ではUFOの聖地といわれる福島市飯野町が30年前の1992年、町の肝入りで、「UFOふれあい館」を開設、来館者数は年間2万人を超えています。飯野町では2021年にはUFO研究所を開設、6月24日の「UFOの日」に、全国から寄せられた500件を超える目撃情報の中から信ぴょう性の高い情報を発表。飯野町に電話取材したところ、この30年間、紆余曲折があったというのですが、とにかく「続けることが大事」ということでした。継続は力なり。甲府事件50周年後も、続けていくことが重要だと思います。

松田:さて、後半はUFOと宇宙人による町起こしの先例が、実は山梨県北杜市にあったというお話で、北杜市須玉町の増富ラジウム温泉の「ラジウム星人」を紹介します。

麻耶:どんな宇宙人なのでしょうか。

松田:中央自動車道須玉ICから国道141号を経て車で約30分の山間部に、武田信玄の隠し湯とされる「増富ラジウム温泉」があります。その玄関口の「みずがき湖」湖畔に立つ、北杜市の指定管理の観光施設「みずがき湖ビジターセンター」があります。代表の小沢弘司さんが2009年4月の営業開始に合わせ、知名度アップと観光客の誘致を目的に、「ラジウム星人」という宇宙人キャラクターを創作して打ち出したのが始まりです。ここは、西の八ヶ岳南麓と同様、天文ファンが集まる天体観測のメッカでもあります。

麻耶:ということは、UFOともすごく親和性がありますよね。

松田:はい。増富はUFOの目撃情報も多く、地元出身の小沢さんは小学生のころ――甲府UFO事件発生と同じころ――の話ですが、増富の夕方の東の空に現れたオレンジ色の光が3つに分かれ飛び去った光景を見たそうです。その後も45年間、天体観測を続けておられるのですが、UFOらしきものが映った写真が何点かあるとのことでした。ですから、天体観測から入ってUFOに興味を持つ天文ファンも多く、その逆もあるそうです。さて、ラジウム星人ですが、小沢さんは当初から、「ラジウム星人来たる!」という誕生ストーリーを創作し、これが、まさに抱腹絶倒ものなのです。

麻耶:わーっ、これは、ぜひ、聞きたいですね。どんなお話ですか。

松田:「『かみのけ座銀河団』というところにある『ラジウム星』から飛来した円盤型宇宙船が、秩父多摩甲斐国立公園上空で強いパワースポットを発見し、瑞牆山(みずがきやま)付近へ着陸しようとしたが、目測を誤り失敗した。ラジウム星人は増富温泉付近を徒歩で調査するが、歩き回っているうちに疲れてしまい、温泉で一休みしてびっくり。パワースポットのエネルギー源が、地下から湧き出るラジウムだと分かったわけです。ラジウム星人は、ラジウムパワーを手に入れてラジウム星に帰れる日を願いつつ、ビジターセンターで得意の星空解説のアルバイトを始めた…」というお話で、ビジターセンター入口には、黄緑のラジウム星人の「着ぐるみ」があります。観光客は一緒に写真を撮ることができ、店内には関連グッズが並んでいます。2㍍ぐらいの大型望遠鏡を備えたセンターでは年30回以上、星空観察会を開催し、来客数は年間2万人。前半で紹介したUFOの聖地の福島市飯野町の「UFOふれあい館」の年2万人と同水準の動員力ですから健闘していると思います。

麻耶:再来年の甲府事件50周年、そして、北杜市増富のラジウム星人。UFOで町起こしする材料は、ほかにもあるのかもしれませんね。それらが横につながると、もっと広がっていくかもしれません。松田さんはどうお考えですか。

松田:実は山梨新報の今回のUFOの記事を自分のフェイスブックにアップしたら、コロナ禍で中断していたUFO愛好者のグループの方で、私のFB友達の方から連絡を受けました。11月5日に「88プロジェクト始動せよ! UFOコミュニケーション」というイベントを、北杜市小淵沢で開くそうです。そこで、甲府UFO事件の山畠さんをご紹介し、イベント参加が決まりました。前半でお話しした、FM富士MCの徳タケさんの「甲府星人で町おこし」でも甲府事件50周年に向けイベントを企画中で、UFOファン同士が横でつながり、さらには、そこに天文ファンも加わって大きな流れができればいいなと思います。町おこしというテーマを考えた場合、全国津々浦々で「材料出尽くし感」があると思われます。新しい材料を見つけ出すのが難しい中、確実なコアファンを持つUFOや天体観測は、町おこしの「手堅い起爆剤」になりうるのではないかと思います。なお、「88プロジェクト」についてのお問い合わせは、えほん村企画(電話0551-36-3139)までお願いします。

Bumpy
放送局:FM FUJI
放送日時:毎週月曜~木曜 13時00分~18時50分
出演者:鈴木ダイ(月)、上野智子(火)、石井てる美(水)、渡辺麻耶(木)
番組ホームページ
公式Twitter

Twitterハッシュタグは「#ダイピー」(月)、「#ばんぴーのとも」(火)、「#てるぴー」(水)、「#ばんまや」(木)

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補欠選挙の結果を分析。「保守王国」と呼ばれる島根に変化が?

4月29日「長野智子アップデート」(文化放送)、午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーでは政治ジャーナリストの角谷浩一さんに、4月28日に行われた補欠選挙の結果を解説してもらった。この記事では島根1区に関する部分をピックアップする。

長野智子「選挙区ごとに分析などいただければと思います。まずは唯一の与野党対決となった島根1区です」

角谷浩一「亀井(亜紀子)さんは一度現職もやられていたので返り咲きということになりますが、島根が『保守王国』といわれますよね。1区はずっと細田(博之)前衆議院議長が地盤を守っていて」

長野「小選挙区制度の導入以降、ずーっと。勝ち続けた」

角谷「2区は、もう亡くなりましたけど竹下亘さんがずっと議席を持っていた。つまり保守王国というより、細田さんと竹下さんがずっとやっていたと。ある意味で当たり前だった。それがお二人ともご存命でなくなって、時代が変わってきて、新しい人が。それも自民党の人が引き継ぐものだと思っていたら、こんなことに、と。細田さんがお亡くなりになったための選挙ということで、自民党も候補者を立てました」

長野「はい」

角谷「ただ細田さんは(旧)統一教会との関係が取り沙汰されたり、じつはセクハラ問題というのがあったり。それに安倍派を細田さんはずっと守っていた、ということも。いま問題になっていることを全部抱えていた、みたいな問題があった。お亡くなりになったので自民党は候補者を立てたけど、そんなに簡単ではなかった、ということ」

長野「きちんと説明されないまま、亡くなられてしまったわけですね」

角谷「今回負けたけど、次はもう有権者は自民党に帰ってくる、という声も地元にはあるんだと思います。今回も県会議員がほとんど動かなかった、という話もありました。一方で世論調査、事前のいろんな調査ではかなり引き離されていて、亀井さんが強かった。でも(岸田文雄)総理は2度入ったんですね。最後の土曜にも入られると。総理が最後に入るのは、逆転できそうなとき、というのが不文律でした。数字の差が既にあるのに、総理は入った」

長野「はい」

角谷「これは岸田さんの独特なやり方というかな。突然、政倫審に出ると言う、派閥を解散すると言う……。岸田さんは誰かと相談して揉んで決めるというよりは、直感的に決められるんですね。島根1区は自民党が唯一出していたところだから、小渕(優子)選対委員長はずっと張り付いていました。国会開会中でしたけど、ずっと」

長野「はい」

角谷「岸田さんは2度も入った。茂木(敏充)幹事長は入らなかったんですね」

長野「それはなぜですか?」

鈴木純子(文化放送アナウンサー)「岸田さんとの仲が微妙だという話も……」

角谷「ただ選挙に勝てば微妙どころか、戦うところで『茂木さん、よくやった』となりますよ。一生懸命、入らなかったというのは、幹事長自らが諦めていたんじゃないだろうか、とか。もっと言うと第一声。泉健太立憲民主党代表は、初日に島根で第一声、声を上げているんですね。ところが茂木さんは行かなかったと」

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