江本孟紀~解説者はどうあるべきか

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)にプロ野球解説者の江本孟紀が出演。現役引退以来、プロ野球解説者という自身の仕事について語った。

江本孟紀

黒木)今週のゲストはプロ野球解説者の江本孟紀さんです。江本さんは1981年に現役を引退されて、それ以降はプロ野球解説者としてご活躍なさっていますけれども、解説の仕事は楽しいですか?

江本)野球をやめると、仕事は簡単にあるわけではないので、解説をやらせてもらえるというのは光栄なことなのです。34歳でやめて、最初にラジオの解説者として雇ってくれたのがニッポン放送なのですよ。それ以来、ずっとやっています。「もういい加減やめたら?」という顔をする人はいますけれど、持続するというのも大変なのです。スター選手が歳を取って、野球をやめて行くではないですか。そういう人が来ると、ファンもラジオを聴いている人も新鮮さがあるし、同じことを言っても、我々のような古い者より、若くて最近入った人の方が説得力があるのですよ。私たちは彼らに負けないよう、他に自分で吸収するものを見つけて来て、それを出すなど、相応に頑張って競争するわけです。解説者によっては選手から話を聞いて、「○○選手はこう言っていました」と取材して解説する場合もあります。私は基本的に、選手には聞かないのですよ。

黒木)そうなのですか。

江本)私は情の深い人間でして、話した人間をいい人だと思ってしまうのです。ですから、プレー上で失敗したときに悪く言えなくなる。解説者がそういう情で「仕方がない」と言うのは、解説ではないと思っているので、なるべく情が入らないようにしています。「いいものはいい、悪いものは悪い」としています。

黒木)公平にね。

江本)よく「褒めない」と言われるのですけれど、選手がいいときは褒めます。選手に関しては、外から徹底的に見て評価します。シーズンを通して見れば、調子がいいか悪いかがわかります。ただ、監督やコーチとは話をします。この人たちは非戦闘員みたいな人たちですから。その人たちの、コーチはコーチする能力、監督は采配の能力を見ます。ただ、監督が采配を揮(ふる)って勝てるゲームは、年間に10試合ほどしかないのではないかと思います。でも、その10試合が大事なのです。余計なことをすると失敗しますね。

黒木)そのくらいですか。

江本)監督の采配でゲームが変わって来るのは、終盤の7回目以降なのですよ。それでも年間10試合ほどしか、その影響はありません。監督に対して、「1点差なのに、なぜここでバントさせないのか」というような采配批判をやりますけれど、結果論を言わないようにしています。「この場面はバントですよ」と決めつけてしまって、しなかったら「ほら見ろ、間違えただろう」と言われるので。言って成功したら、アナウンサーに「私が言った通りだと、うまく言え」とけしかけるのですけれどね。野球解説は、やり始めると面白いですよ。自分の言ったことが当たったりするとね。

黒木)当たらなかったときは?

江本)当たらなかった場合は、話を変えます。人のせいにするのです。

黒木)プロ野球の解説者が果たすべき役割は、お客様に想像させるというところもありますしね。

江本)仮定はします。車に乗っている方とか、トラックやタクシーの運転手さんなどが、聞いていて興味を持つように。そういう人を対象として頭に浮かべながら話します。

徳間書店『監督・原辰徳研究 この「名将の器に気付かなかった面々へ」』(著:江本孟紀)

江本孟紀(えもと・たけのり)/プロ野球解説者

■1947年、高知県生まれ。
■1971年に東映フライヤーズ入団後、南海ホークスに移籍。1976年からは阪神タイガースに移籍し、1981年に現役引退。
■プロ通算成績は113勝126敗19セーブ。防御率3.52、開幕投手6回、オールスター出場5回、ボーク日本記録。
■1992年、参議院議員初当選。2001年に参議院初代内閣委員長就任。2期12年を務め、2004年に参議院議員を離職。
■現在はサンケイスポーツの他、フジ『enjoy! Baseball Live』、ニッポン放送『ショウアップナイター』などで解説者として活動。
■アメリカ独立リーグ初の日本人チーム・サムライベアーズに協力。クラブチーム・京都ファイアーバーズを立ち上げ、総監督に就任。タイ王国ナショナルベースボールチーム総監督として、北京五輪アジア予選に出場するなど、野球界の底辺拡大と発展に努める。
■著書に『プロ野球を10倍楽しく見る方法』『人生9回裏の戦い方』など多数。最新刊は『監督・原辰徳研究 この「名将の器に気付かなかった面々へ」』(徳間書店)。

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GENERATIONS・中務裕太が学長に就任!ダンスを学びながら“高校卒業資格”が取得できる「EXPG高等学院」を紹介

山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。4月22日(月)の放送は、GENERATIONSの中務裕太(なかつか・ゆうた)さんをゲストに迎え、お送りしました。


(左から)パーソナリティの山崎怜奈、中務裕太さん



◆「EXPG高等学院」学長に就任!

中務さんは、GENERATIONSのパフォーマーとして活躍する傍ら、2024年度から、本格的にダンスを学びながら高校卒業資格が取得できる「EXPG高等学院」の学長に就任しました。同校について、「ダンスレッスン中心の授業が週に3回あるんですけど、特別講義としてLDHの所属アーティストが直接授業をしてくれて、夢の叶え方などを学べる特殊な学校になっています」と紹介。

またEXPG高等学院は現在、東京校、名古屋校、大阪校、福岡校の4校がありますが、「僕は積極的に全校に足を運んで、生徒の皆さんの授業を見たりしています。やっぱり、地域によって生徒の色が全然違っていて面白いですね。なかでも大阪校は、いい意味でうるさい(笑)。みんなめっちゃ元気です」とも。

そんな中務さんは、ダンスミュージックが好きな母の影響で子どもの頃からダンスを始めたそうですが、当時はダンススクールも少なかったため、「今は学校の授業でダンスがあったり、今はストリートダンスが普通にできるようになってうらやましいですね」としみじみ語りつつも、「何よりダンスを楽しむのが一番。現代のダンスは、スキルやテクニックも増えてきましたが、スキルばかりにこだわってしまう子もいるので、もっと“人を楽しませるダンス”ができる子を育てていきたいですね」と声を大にします。

◆待望の新曲は金メダリストとのコラボ!

デビュー12年目を迎えたGENERATIONS。そこで、れなちが「10年のなかで(メンバー間の)関係性が変わったりしましたか?」と伺うと、中務さんは「今は逆にフラットになったというか。10周年で今までの自分たちを全部出し切ったので、そこで一度リセットされて、関係性も1からフラットな関係に戻った感じがします。なので、今もみんなでよくご飯に行って、いろいろ話したりしますね」と明かします。ちなみに、よくみんなをご飯に誘ってくれるのは、リーダーの白濱亜嵐(しらはま・あらん)さんだそうです。

そして、5月18日(土)には新曲「エンドレス・ジャーニー」が配信リリースされます。“体操ニッポン応援ソング”にもなっている同曲は、東京オリンピック体操男子個人総合などで金メダルを獲得した橋本大輝選手との交流がきっかけで生まれたそうで、「橋本選手が“試合前によくGENERATIONSの『to the STAGE』を聴いている”というのをメンバーが知って、そこからアプローチをさせていただいて、この『エンドレス・ジャーニー』ができました」と語ります。

また、橋本選手の練習や大会にも足を運んだそうで「やっぱり、金メダリストはスゴかったですね! 貫禄があって、年下とは思えなかったです」と中務さん。そして、今年7月から開催されるパリオリンピックに出場する橋本選手に向けて「ぜひ頑張ってほしいです!」とエールを送っていました。

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4月22日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年4月30日(火) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:山崎怜奈の誰かに話したかったこと。
放送日時:毎週月~木曜 13:00~14:55
パーソナリティ:山崎怜奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/darehana/

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