「恋したアイドルにファンが一生懸命 会いに行く落語もあります」ブーム再燃の落語の魅力をガイド本の監修者が解き明かす

落語「死神」の呪文に変な一言を付け足したのは6代目圓生だった!?今年発売された「ゼロから分かる!マンガ落語入門」で監修を務めた大衆芸能脚本家の稲田和浩さんが2月28日の「くにまるジャパン極」(文化放送)に登場。静かなブームが続く落語の世界を案内していただきました。

 

西川文野アナ「私は落語に出会って2~3年なんですが、本にも書かれている「人・噺ループ」にすごく共感しました。例えば、寄席に行って好きな噺を見つけると、同じ噺を演じる他の噺家さんが聞きたくなり、いろんな方の噺を聞くとまた好きな噺家さんが見つかり、その人の色んなネタを聞くと、また好きな話が見つかるというループがずっと続くんです。私は最初に上方の桂春蝶師匠の「たちぎれ線香」を見て感動してループに陥りました。」

 

野村邦丸アナ「私は立川志の輔さんと、もし出会えなかったら人生が大分変わっただろうと思うぐらい大きな存在でした。好きな噺家さんと出会えるのは結構「めっけもん」だと思いますね。」

 

稲田「私は高校生ぐらいのときに6代目三遊亭圓生師匠の落語を初めて聞いて感動しました。師匠は79年に亡くなっているので2年ぐらいしか聞いてないんですが、やっぱり心に残っているのは「死神」です。落語の「死神」には「アジャラカモクレン」とか呪文が出てくるんですが、圓生師匠はそのあとになにか変な一言をつけるんです。今、志の輔さんや志らくさんが変な一言をつけるのは圓生師匠からだと思います。私が聞いたのは圓生師匠のラジオで「アジャラカモクレン、ジェイ・オー・エー・ケー」って言ったんです。」

 

邦丸(笑)「JOAKってNHKのコールサインだ。ちょっとヨイショしたのかね。」

 

稲田「こういうのを聞くと「アジャラカモクレン」の後に何が付くのかも「死神」の面白さになるんです。」

 

邦丸「私はあまり詳しくないんですが「紺屋高尾」と言う噺と「幾代餅」ってそっくりなんですね。紺屋高尾は染物屋の使用人が吉原で最高ランクの花魁に惚れてハッピーエンドを迎えるという流れ。幾代餅は「搗き米屋(精米業)」の使用人が花魁に惚れる物語で、結局は同じですよね?」

 

稲田「同じです。当時は花魁の錦絵というものが売られていたりして、現代で言うとグラビアアイドルなんです。今の若い男の子がアイドルに惚れて一生懸命会いに行くような噺なんです。」

 

邦丸「アイドルのライブとかに行って、自分のことを覚えてもらおうとしているんですね。足繁く通ってCDもいっぱい買って、すると落語だと夢が叶っちゃうんだよね。」

 

西川「しかも花魁がいい人なんです。人情味があって。」

 

稲田「純粋な気持ちに応えてくれるんですね。」

 

邦丸「あと江戸時代の物価も知らなかったね。京都の方からくる「下り酒」というのは上等で高いとは聞いていましたけど、1升7~8000円したそうですね」

 

稲田「長屋の花見という噺で、お酒を3本用意するから花見に来いと言うと、みんな血眼になって着いてくるのは、それだけお酒が高かったからなんです。」

 

邦丸「あと西川くん、春風亭とか三遊亭とかってなんだか知ってる?春風亭や三遊亭というグループがあるんですよね。

 

稲田「お蕎麦屋さんでいうと「長寿庵」というのと同じです。春風亭ことを説明しようとすると2時間ぐらいかかります。」

 

邦丸「そんなに!?2分ぐらいで言えませんか?」

 

春風亭の由来が気になる方は、radikoのタイムフリー機能でご確認下さい。

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