『波よ聞いてくれ』鼓田ミナレに比肩!?服部さやかの“破壊力”

服部さやか ©RKBラジオ

ラジオ局を舞台に、さまざまな人間模様を描き出すテレビドラマ『波よ聞いてくれ』(テレビ朝日系)が話題だ。同名タイトルのコミックを原作としたこのドラマの主人公は、ひょんなことがきっかけで、深夜に自身の名前を冠した番組を持つことになったフリーター・鼓田ミナレ(小芝風花)。元交際相手のダメ男の話や、自らが引き起こした“事件”で公開謝罪するといった、身の回りで起きたことを、ときに絶叫を交えながらしゃべりたおしていく、痛快劇だ。

実はこのドラマが放送されている金曜深夜、ミナレと同じように一人マイクに向かって生放送をしているラジオパーソナリティがいる。福岡・RKBラジオ『#キューパレ 服部さやかのシュンすぎ』の服部さやかその人である。

スタジオでグラビア雑誌をチェック ©RKBラジオ

番組内で服部は、福岡の女性タレントや全国各地の地方局アナウンサーのSNSをチェックするコーナー「SNSパトロール」を毎週放送。「この写真の表情はあざとい!」「におわせ投稿がひどい」などと歯に衣着せぬトークを展開している。5月19日の放送では、IBC岩手放送・今井日奈子アナウンサーのインスタグラムが“捜査対象”となった。

ほかにも「リスナーに代わって怒ります」と、腹が立ったエピソードを募集しておきながら「そりゃ、メールを送ってきたあんたの方が悪い」とお説教することも。挙句、ディレクターMoby氏が用意した「そのへんにしとこうか」という“天の声”や、スタジオに入ってきたAD「やまびこ」になだめられるというやりとりが続いている。

ディレクターMoby氏、ADやまびこと放送後「反省会」 ©RKBラジオ

しかし、この番組の真骨頂は、テレビ番組のロケに遅刻したことや、生中継での失敗、過去の恋愛経験など、多分に自虐的なネタを含めた服部自身の体験談だ。それが多くのリスナーの爆笑を誘い、あるいは共感を呼んでいる。まさに『波よ聞いてくれ』のミナレそっくりである。5月19日の放送では、自身が挑んだCMオーディションで「期間限定のデカいフラペチーノを持ったモデルの女の子」に敗れた話を面白おかしく紹介した。

この服部のトークについて、全国各地のラジオ局やパーソナリティの取材を続けるラジオコラムニスト・やきそばかおる氏は「いそうでいないタイプ。自分の話だけでこれだけ面白くできる人は稀有」と評価。また、福岡に移住してきた元放送作家の木村公洋氏もウェブで公開しているコラムで「服部さんがもっと自由奔放に活躍できるスタイルの番組が生まれたら(中略)東京にさせるぶっとい槍が生まれるかもしれません」と絶賛している。

「お仕置き」ポーズを決める服部さやか ©RKBラジオ

服部は、2011年に福岡で結成されたご当地アイドルグループ「LinQ(リンク)」の創立メンバー。卒業後、福岡よしもと(吉本興業九州支社)に所属し、主にテレビ番組のリポーターとして活躍している。その彼女が2022年のプロ野球シーズンが終わり、ナイター中継の「穴埋め番組」として担当することになったのが『シュンすぎ』である。

この『シュンすぎ』というタイトル自体「私、旬が過ぎてますが何か?」という自虐的な意味が込められている。アイドル時代の人気投票でメンバー30人中29位だった、コンプレックスだった歯並びをなおすために歯医者で歯を8本抜いた…。自虐エピソードは枚挙にいとまがない。

こうした破天荒ぶりが評価され、2023年のプロ野球中継が始まれば終了するはずだった『シュンすぎ』は、放送時間を金曜日の深夜に移動して続いている。ドラマ『波よ…』で他のスタッフたちを巻き込みながら成長していくミナレのように、福岡のラジオ業界の風雲児となって「東京にさせるぶっとい槍」になるのかどうか。服部のこれからの活躍に目が離せない。

服部さやかのシュンすぎ
放送局:RKBラジオ
放送日時:毎週金曜 21時00分~23時59分
出演者:服部さやか
番組ホームページ
公式Twitter

出演番組をラジコで聴く

※放送情報は変更となる場合があります。

鈴木おさむ“小説SMAP”メディアでの取り上げられ方に言及「テレビの本ですが、やはりテレビでは紹介しにくいわけです」

科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00~22:30)。 4月13日(土)、4月20日(土)の放送ゲストは、ベストセラー作家への道を歩んでいる、元放送作家の鈴木おさむさんです。20日(土)の放送では、著書である“小説SMAP”こと『もう明日が待っている』(文藝春秋)の内容や、出版前の裏話などについて伺いました。


鈴木おさむさん



1972年生まれ、千葉県出身の鈴木さん。19歳で放送作家としてデビューし、それから32年間、さまざまなコンテンツを生み出してきました。
2024年3月末をもって放送作家・脚本家を引退。現在は、「スタートアップファクトリー」を立ち上げ、スタートアップ企業の若者たちの応援を始め、コンサル、講演などもおこなっています。
3月27日(水)に刊行した著書『もう明日が待っている』は、発売2日で累計発行部数15万部を突破。同著の著者印税は、すべて能登半島地震の義援金として寄付されます。

またTOKYO FMでは現在、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのリーダー・陣さんとともに音楽チャートラジオ番組「JUMP UP MELODIES」(毎週金曜13:00~14:55)のパーソナリティもつとめています。



鈴木:(『もう明日が待っている』には)「黒林さん」というプロデューサーも出てきます。(本名は)黒木(彰一)さんと言って、54歳でお亡くなりになられた方です。ずっと一緒に番組を作っていて、この(小説の)なかでもマイケル・ジャクソンを(SMAP×SMAPに)引っ張ってきた、すごくファニーなキャラクターの人です。

茂木:あれもすごいことでしたね。

鈴木:そうです。マイケル・ジャクソンを呼んでね。「まぁ、小説だからいいか」ということで、呼んだ金額まで書いているんですけど(笑)。その黒木さんがご病気で、「もしかしたら危ないかも」と思って。だから今回、よりスタッフの話を残したんですよ。

ちょうど、この本のゲラ(※誤字・脱字などのチェックをおこなうために仮に印刷した印刷物)が全部出てきたときに、黒木さんのご病気が少し悪くなって、「会いたい」と言われて会ってきたんです。

それが金曜日だったのですが、(出版元の)文藝春秋に頼んで、ゲラをまとめて表紙を付けて仮の本にして渡すことができたんですよね。たぶん読んでくれて、その夜に「おもしろかったです。ありがとうございます」というメールが来ました。シンプルな文でしたが、メールを打つのもしんどかったと思います。なぜなら、金曜日に読んでいただいて、月曜日の夜にお亡くなりになられましたから。それぐらい体力的にも限界のなかで(本を読んで、メールをくださった)。

茂木:でも、間に合ってよかったですね。

鈴木:そうなんです。それでお葬式に行ったら、娘さんが「うちの父は本を読むのが本当に好きな人で、最後の本がこの本になりました」と言ってくれて。だからそこも含めて、僕らスタッフのなかでも本当に最後に「〇(丸)」を付けることができたというのもあります。

でも僕がおもしろいなと思うのは、テレビのためにずっとやってきて、言ってみれば(『もう明日が待っている』は)テレビの本なんですけど、やはりテレビでは紹介しにくいわけですよ。

茂木:いろいろな事情でね。

鈴木:はい。テレビのランキング番組の“(小説売上)ランキング”に入っているのですが、(紹介されるのはタイトル名と僕の名前)「『もう明日が待っている』鈴木おさむ」だけで、SMAPの「ス」の字も言わない。

それは仕方がないんです。だけど、放送作家が最後にテレビの本を書いて、それがテレビで紹介されないというのもおもしろいし、だからこそ絶対にミリオン(100万部)売れてほしいと思います。

番組では他にも、鈴木さんが今後の目標について語る場面もありました。


(左から)鈴木おさむさん、茂木健一郎



----------------------------------------------------
4月20日(土)放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年4月28日(日) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

----------------------------------------------------

<番組概要>
番組名:Dream HEART
放送エリア:TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネット
放送日時:毎週土曜22:00~22:30
パーソナリティ:茂木健一郎

Facebook

ページトップへ