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文化放送メールマガジン（毎週金曜日配信）にて連載中の「佳子・純子のお天気気象転結」。気象予報士の伊藤佳子記者・鈴木純子アナウンサーが、毎日にちょっと役立つお天気情報をお届けしている。この記事では全文をご紹介。

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▼11月24日配信号　担当
伊藤佳子

「雨降って地固まるですよね…」
と、秋田県出身の買い物客はインタビューに答えてくれました。
秋田県の佐竹知事が、四国の「じゃこ天」を「貧乏くさい」と発言したことをきっかけに、秋田と四国5県合同の物産展が有楽町の東京交通会館で開かれました。
佐竹知事の他、愛媛県の中村知事、徳島県の後藤田知事、5つの県のマスコットキャラクタ－も登場！

▲3人の知事とマスコットキャラクター

後藤田知事が「報道の皆さんも若干過熱気味」と言ったように、私たち取材陣は各県メディアも加わってかなりの人数でした。
オープン前から交通会館前には大勢の人が列を作り、限定50セットの5県の特産品、愛媛の「じゃこ天」や秋田の「きりたんぽ」などが入った「なかよしセット」3,500円はオープン前に既に上限に達して完売。

▲なかよしセット

佐竹知事は「反響が大きくて、四国の寛大な気持ちに対し自分で恥じ入っている」と挨拶し、集まった買い物客にも神妙な面持ちで頭を下げていました。
一方ブラジルから帰国したばかりという中村知事は
「佐竹知事、あんまり気にされんでください！（と佐竹知事の肩を軽く叩く仕草で）みんな逆にお互いの宣伝ができて結果よしと受け止めている」と愛媛のミカンを配り、愛媛出身者に写真を頼まれると笑顔で応じていました。
物産展に集まった秋田県出身の皆さんは
「佐竹さんすぐに潔く謝られて、それに対する四国の対応が素晴らしかった。雨降って地固まるですね。これはもう絶対行かなきゃと……」「知事、熊の対応で色々お疲れなのか、すみませんでした」「秋田県出身なので来た。じゃこ天もおいしいし、いいこと。四国も応援していきたい」「じゃこ天、確かに食べたことないなと。愛媛県にふるさと納税して、じゃこ天頼みました！」などなど。
イベントに人を集める、ものを買ってもらう……簡単なことではありませんが、失言ニュースからのイベント、宣伝効果は予想以上だったようです。
「ピンチをチャンスに変える」なかなかできないことですが、あきらめないことは大切ですよね。

さて、先日発表されたこの冬の3ヶ月予報は、「暖冬」。
日本海側の雪も「少雪」予報ですが、気象庁の楳田貴郁（うめだ・たかふみ）異常気象情報センター所長は「一時的に強い寒気が入り、大雪となる可能性もあるので、油断せず最新の気象情報に注意してほしい」と呼びかけました。

▲気象庁会見

きょうから明日25日にかけて冬型の気圧配置が強まって、北日本や東日本の日本海側では大荒れとなる恐れがあります。関東も週末は師走の寒さとなりそう……。
体調を崩さないようにお過ごしください。

気象予報士　防災士　気象庁・都庁担当記者　伊藤佳子