小川洋子、加藤シゲアキ、カツセマサヒコ、燃え殻、東山彰良…作家・小説家のラジオ番組

ラジオには、作家・小説家がパーソナリティを務めている番組もあります。日常やプライベートな内容を語るのはもちろん、話題の小説や名作文学の紹介、オリジナル文章の投稿コーナーなど、他の番組にはない部分も魅力です。作家・小説家がパーソナリティを務める番組と、小説家を目指している人向けの番組をあわせてご紹介します。

作家・小説家がパーソナリティを務める番組

月曜日 東山彰良出演 RKBラジオ『東山彰良イッツ・オンリー・ロックンロール』

東山彰良さんは、2003年に第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞を受賞した『逃亡作法 TURD ON THE RUN』(宝島社)で小説家デビュー。2015年に発表した『流』(講談社)は第153回直木賞を受賞しました。

『東山彰良イッツ・オンリー・ロックンロール』は、"バブル世代"といわれるアラフィフ男性をターゲットに、彼らが影響を受けた音楽や文学などをテーマに語ります。「ディアブロ文学塾」のコーナーでは、リスナーから送られてきたオリジナル作品を紹介します。東山さんの感想やアドバイスは毎回学びが多く、目から鱗が落ちる気分になるかも。

東山彰良 イッツ・オンリー・ロックンロール
放送局:RKBラジオ
放送日時:毎週月曜 21時30分~22時00分
出演者:東山彰良、山本真理子
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火曜日 燃え殻出演 J-WAVE『BEFORE DAWN』

燃え殻さんは、2017年に『ボクたちはみんな大人になれなかった』で小説家デビュー。ベストセラーとなった同作はNetflixで映画化され、全世界に配信・劇場公開されて大きな話題を呼びました。独特の視点で切り取るリアルな描写や“エモさ”が幅広い世代から支持を得て、エッセイや朗読劇の原作など沢山の作品を生み出し続けています。

『BEFORE DAWN』は、夜明け前の時間に、燃え殻さんが心地よい言葉・音楽を届ける番組。ときおり迎える声優やアーティストとのゲストトークや、生放送での回もあります。

BEFORE DAWN
放送局:J-WAVE
放送日時:毎週火曜 26時00分~27時00分
出演者:燃え殻
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土曜日 カツセマサヒコ出演 TOKYO FM『NIGHT DIVER』

カツセマサヒコさんは、若者から絶大な支持を集めるライター・小説家の一人。長編小説としてのデビュー作『明け方の若者たち』(幻冬舎)は、北村匠海さん主演で映画化されました。

『NIGHT DIVER』では、カツセさんが注目の音楽や映画、小説などあらゆるコンテンツについて語ります。川谷絵音さんやクリープハイプ・尾崎世界観さんらアーティストがゲストで登場したことも。オンエア楽曲も「夜」をテーマにカツセさんが自らセレクトしています。

NIGHT DIVER
放送局:TOKYO FM
放送日時:毎週木曜 28時00分~28時30分
出演者:カツセマサヒコ
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日曜日 小川洋子出演 TOKYO FM『Panasonic Melodious Library』

小川洋子さんは、第104回芥川賞受賞作『妊娠カレンダー』(文春文庫)や、寺尾聰さん主演で映画化された『博士の愛した数式』(新潮文庫)などで知られ、現在は芥川賞、河合隼雄物語賞、野間文芸新人賞の選考委員も務めています。

『Panasonic Melodious Library』は、未来に残したい文学遺産を紹介する番組です。取り上げる作品は古典作品から海外文学まで幅広く、小川さんが独自の視点で解説していきます。

Panasonic Melodious Library
放送局:TOKYO FM
放送日時:毎週日曜 10時00分~10時30分
出演者:小川洋子 / 藤丸由華
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日曜日 加藤シゲアキ(NEWS)出演『SORASHIGE BOOK』

加藤シゲアキ(NEWS)さんは、現役アイドルとしての活動と並行し、2012年に『ピンクとグレー』(角川書店)で小説家デビュー。2020年に発表した『オルタネート』(新潮社)は第42回吉川英治文学新人賞を受賞したほか、第164回直木賞・本屋大賞2021の候補にも選ばれ話題になりました。

『SORASHIGE BOOK』(通称:シゲ部)は、毎週NEWSの楽曲が聴けるうえ、アイドル活動だけでなく、作家としての執筆状況も伝えてくれます。また、多趣味な加藤さんの好みを反映した「写真部」や「お笑い部」など、学校の部活に見立てたコーナーが多くあり、それにまつわるマニアックなトークも楽しめます。

SORASHIGE BOOK
放送局:FMヨコハマ
放送日時:毎週日曜 23時00分~23時30分
出演者:加藤シゲアキ(NEWS)
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小説家を目指す人におすすめの番組

下野紘、巽悠衣子出演 文化放送 『下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ』

株式会社ヒナプロジェクト提供による国内最大級の小説投稿サイト「小説家になろう」や、小説そのものの魅力をお届けする番組です。声優・下野紘さんと巽悠衣子さんがパーソナリティを務めています。

お題となる単語が入った、ちょっと読んでみたくなる小説のタイトルを募集する「タイトルは面白そう!」や、自分のお気に入り小説を紹介する「My Favorite Novels」など、小説にちなんだコーナーをお届けします。小説を読みたい人や書きたい人はもちろん、そうでない人も楽しめる番組です。

下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ
放送局:文化放送
放送日時:毎週金曜 23時00分~23時30分
出演者:下野紘、 巽悠衣子
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寺島惇太、徳井青空出演 MBSラジオ『寺島惇太と徳井青空の小説家になろうnavi -3rd book-』

小説投稿サイト「小説家になろう」に実際に投稿された作品のあらすじや読みどころを紹介していく番組です。声優・寺島惇太さんと徳井青空さんが、毎月1つの作品を4週に分けて朗読していきます。

声優ならではの視点の作品解説と2人の掛け合いが魅力的です。MBSラジオのYouTubeチャンネルでは、過去の放送も配信されているのでそちらもぜひご覧ください。

寺島惇太と徳井青空の小説家になろうnavi -3rd book-
放送局:MBSラジオ
放送日時:毎週日曜 17時10分~17時40分
出演者:寺島惇太、徳井青空
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radiko編集部

radiko編集部員が「ラジコを通じて、ラジオの良さをもっと知ってもらい、皆さんが面白い番組に出会うキッカケ」になるように、ラジオ各局の情報をまとめて発信中。radiko newsでは、新番組へのインタビュー、さまざまなテーマに沿ったまとめ記事など、独自の切り口でも番組をご紹介しています。ラジコ公式SNSの情報更新も行なっています。

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亡き親友との約束胸に「スタジアムを応援フラッグでいっぱいにしたい」

プロ野球をはじめ、先日のメジャーリーグ開幕戦、そしてサッカーのJリーグでもよく目立つのが、巨大なフラッグによる応援です。今回は、このスポーツ応援に欠かせないビッグフラッグを染め上げている男性のお話です。

影山洋さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

日本一小さな市・埼玉県蕨市に、一軒の工房があります。有限会社染太郎、スポーツの試合で現れる大きな旗を作る会社です。トップは、影山洋さん、昭和30年生まれの69歳です。

蕨出身の影山さんは、小さい頃は空き地で友達とサッカーボールを蹴ったり、お小遣いがたまると後楽園球場へ行って、王さん・長嶋さんの野球を見て育ちました。そして、百貨店で催事のお知らせをする巨大な垂れ幕を作る会社に勤めます。

仕事に脂がのってきた30代のある日、影山さんは小さい頃のサッカー仲間で、当時の読売クラブに在籍していた奥田卓良選手から、こんな話を聞きました。

「今度、日本でもサッカーのプロリーグが始まるんだ。絶対応援してくれよ!」

「だったら、ヨーロッパみたいに、おっきな応援フラッグを作って、応援するよ!」

影山さんがそう答えて迎えた1993年5月15日のJリーグ開幕の日。国立競技場の熱狂の渦のなかに、奥田さんの姿はありませんでした。奥田さんは不慮の交通事故で、Jリーグを見ることなくこの世を去っていたのです。

『奥田との約束を守るためにも、日本のスタジアムを応援フラッグでいっぱいにしたい!』

そう思った影山さんは、会社勤めを辞め、自ら応援フラッグを作る会社を興します。地元・埼玉の浦和レッズの熱いサポーターたちとつながると、話が盛り上がって、今までにない幅50メートルのビッグフラッグを作るプロジェクトが始まりました。

影山さんが手掛けたビッグフラッグの数々

参考になったのはもちろん、影山さんが長年培ってきたデパートの垂れ幕のノウハウ。パソコンもあまり普及していない時代、設計図を元に1枚1枚刷毛で塗る手作業でした。ただ、ビッグフラッグを作っても、出来栄えを確かめられる広いスペースもなければ、対応してもらえる競技場もありませんでした。

ようやく人前で披露できる環境が整ったのは、2001年のJリーグ・レッズ対マリノス戦。埼玉スタジアム2002のこけら落としの試合でした。影山さんたちがドキドキ見守る中、ピッチに大きく真っ赤なフラッグが広げられると、スタンドからは「オーッ!」と地鳴りのような歓声が沸き上がりました。

翌日から、影山さんの会社の電話は、様々なチームからの問い合わせで鳴りやまなくなりました。

「私たちもレッズみたいな、熱い応援をしたいんです!」

数ある問い合わせの中に、情熱のこもったメッセージを届けてくれた人がいました。それは、プロ野球・千葉ロッテマリーンズの応援団の方々でした。影山さんは、競技の違いを乗り越えて、新しい応援スタイルが広まっていくことに、喜びを感じながら、さらに大きい幅75メートルものビッグフラッグを作り上げました。

このフラッグが、千葉・幕張のスタジアムの応援席に広げられると、今度はプロ野球チームの関係者からの問い合わせが相次ぎました。こうしてサッカーではレッズ、野球はマリーンズから始まったビッグフラッグによる応援は、今や多くのスポーツに広まって、当たり前の存在になりました。

蕨市の盛り上げにも活躍する影山洋さん

そしてこの春、影山さんは、東京ドームで行われたメジャーリーグのカブス対ドジャースの開幕戦でも、大役を任されることになりました。それは、初めての国旗。試合開始前のセレモニーで使われる、幅30メートルの日の丸と星条旗の製作でした。

国のシンボル・国旗に汚れを付けたり、穴を開けたりすることは決して許されません。3月10日に納品した後も、影山さんは毎日毎日東京ドームに通って、抜かりのないように、細心の準備をしました。そして、メジャーリーグ機構の厳しいチェックもクリアして、開幕当日を迎えます。

ベーブ・ルースから大谷翔平まで、日米の野球・90年の歴史の映像が流れて、無事に大きな日の丸と星条旗が現れると、影山さんも胸が熱くなりました。

『あの王さん・長嶋さんが躍動した後楽園球場を継いだ東京ドームで行われる、かつてない野球の試合で、自分の本業で関わることが出来ているんだ!』

そして、このメジャーリーグ開幕戦の興奮も冷めやらぬなか、今度はサッカーの日本代表が、8大会連続のFIFAワールドカップ出場を決めました。実は影山さんには、まだまだ大きな夢があります。

「いつか、サッカー日本代表がワールドカップの決勝戦を迎えた日の朝、富士山の近くで、おっきな富士山をバックにおっきな日の丸を掲げて、選手にエールを送りたいんです!」

亡き親友への思いを胸に生まれた、日本におけるビッグフラッグによるスポーツ応援。その応援文化のパイオニア・影山さんの夢は、きっと叶う日が来ると信じて、さらに大きく膨らみ続けます。

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