松尾潔「Border Song」は今聴くべき曲!同じ誕生日アレサ・フランクリンとエルトン・ジョンが邂逅

「ソウルの女王」アレサ・フランクリンと「ロケットマン」エルトン・ジョンはともに3月25日生まれ。2人の誕生日にRKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』に出演した音楽プロデューサー・松尾潔さんが、2人が邂逅した名曲「Border Song」を紹介した。

「ソウルの女王」アレサ・フランクリン

演歌歌手の島津亜矢さんが「AYA SHIMAZU」名義でアレサ・フランクリンの歌をカバーして、世界配信デビューしました。今日3月25日はそのアレサ・フランクリンさんの誕生日です。残念ながら、アレサ・フランクリンさんは6年前の夏に76歳で亡くなっていますから、これから話すことは、ほとんどが過去形です。ひとつ、現在形で話せるのは、今なお後進に影響を与え続けているということですね。「ソウルの女王」「クイーン・オブ・ソウル」「Lady Soul」とか、いろんな称号を与えられた人です。

彼女は1942年3月25日、アメリカ南部・テネシー州メンフィスで生まれました。父親は、自動車工業が盛んでモータウンという別名で知られるミシガン州デトロイトの有名な牧師で、子供の頃からいろんなセレブリティが出入りするような家で育ちました。

子供の頃から「天才少女アレサあり」と言われ、そのまま一生を過ごしたという、常人からするとびっくりするようなキャリアを歩んだ人ですが、実は影の部分、言いたくなかったようなことがたくさんありました。それは彼女が亡くなった後に、評伝作家が書いたもので明らかにされました。

たとえば彼女は、父親が大変高名で、かつ裏表のある人物で、子供の頃からそれに悩まされてきました。今だと何か社会学的に名前が付けられるような仕打ちを受けていたということです。さらに、彼女のマネージャーも兼務していた夫のテッド・ホワイトは、精神的にアレサを支配していたとか、いろんな物語があります。

その評伝に根ざして作られたのが『リスペクト』という映画です。ジェニファー・ハドソンが、素晴らしい演技でアレサを演じて、日本でも話題にもなりました。映画が公開されたのが3年前。それを、島津亜矢さんも観ていたそうです。

ビヨンセよりも多いグラミー賞獲得数

アレサ・フランクリンがいかにすごい人かという話をしていますが、グラミー賞は一つのわかりやすい指標になるかと思います。今のところかのビヨンセもアレサの回数を抜いていません。『Rolling Stone』というアメリカのカルチャーマガジンでよく「歴史上最も偉大なアルバム」とか「最も偉大な楽曲」という恒例の企画がありますが、アレサ・フランクリンは1位の常連です。

あと「ロックの殿堂」と呼ばれるRock and Roll Hall of Fameに女性アーティストとして初めて入りました。つまり彼女の場合は実力、人気、販売力、そして影響力、全てが満点といっていいでしょう。ただ、彼女の素晴らしい歌声の裏側には美しいストーリーばかりではなかったということをお話しておきます。

エルトン・ジョンとコラボレーション

そんなアレサ・フランクリンで、今日もう一つ紹介したいのは、アレサと同じ誕生日、3月25日生まれの偉大なミュージシャン、エルトン・ジョンとのコラボレーションです。彼もその半生が『ロケットマン』という映画で描かれました。

エルトン・ジョンの初期のヒット曲「Border Song」は、彼が北米に進出するきっかけになった曲として、よく紹介されます。この曲を早い段階でアレサ・フランクリンはカバーしています。アレサのファンにとっては「Border Song」というタイトルよりも、サブタイトルで、歌詞に出てくる一節"HOLY MOSES"の方で知られています。

エルトン・ジョンはクラッシックの神童と呼ばれましたが、同時にアメリカ黒人音楽との出会いもあって、ポップミュージックの歌い手、作り手としての才能を開花させていった人です。「Border Song」はイギリス人である彼がアメリカ黒人音楽=ゴスペルに接近した、わかりやすい証となる1曲ですが、それを本物のゴスペル天才少女アレサが歌うという、素晴らしいコラボレーションなっています。

この曲の歌詞は、社会や人の生きる世、宗教、こういったものの矛盾に気づいて、自分の行いを反省し、改心して生きていくことによって、ストレスが少なく、罪の少ない人生を歩めるんじゃないかという内容なんです。

人種差別についてストレートに言及した曲でもあり、この当時まだ若かった2人が邂逅を遂げたこの「Border Song」という曲が、今こそ広く聴かれるべきタイミングじゃないかなと思っています。アレサ・フランクリンとエルトン・ジョン、2人の誕生日に合わせて「Border Song」を紹介しました。

田畑竜介 Grooooow Up
放送局:RKBラジオ
放送日時:毎週月曜~木曜 6時30分~9時00分
出演者:田畑竜介、橋本由紀、松尾潔
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※放送情報は変更となる場合があります。

吉田麻也「人間性が悪い人はほとんど見たことがない」“第2ゴールキーパー”の役割について言及

吉田麻也がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「吉田麻也の切り替えて行こう!」(毎週土曜9:30~9:55)。吉田麻也が“何があっても切り替えて行こう!”というDFならではのスローガンを掲げ、最新のニュースやリスナーからのメールに鋭く反応していく番組です! 4月20日(土)の放送では、第2ゴールキーパーの役割について語りました。


パーソナリティの吉田麻也


<リスナーからのメッセージ>
「先日、名古屋グランパスのゴールキーパー・武田洋平選手が久しぶりにリーグ戦出場を果たし、0対0のスコアレスドローに貢献していました。プロ19年目で第2ゴールキーパーとしての期間が長い武田選手ですが、しっかり準備している姿は尊敬しています。そこで、麻也さんが思う“第2ゴールキーパー”に求められるものはなんだと思いますか?」

吉田:チームにとって第2ゴールキーパーの役割ってすごく大事で、第2ゴールキーパーに何より求められるのは“人間性”だと思います。試合には出ないけどチームのプラスになることをしている。もしくは、他の選手の模範になるようなプロフェッショナリズムを持っている。そして、常に(試合に向けて)準備をする……何が言いたいかというと“第2ゴールキーパーに悪い人はほぼいない”と僕は思っています。実際に、第2ゴールキーパーで人間性が悪い人はほとんど見たことがないです。

武田選手は僕の1つ上の先輩なんですけど、物腰が柔らかく、優しくてイケメンで人間性が二重丸の選手です。プロになって試合に出場する機会は少ないかもしれませんが、こうして36歳までプロとして長く活躍しているのは、日頃のおこないやトレーニングに取り組む姿勢、人間性がすごく大きいのかなと思います。なので、僕もこのニュースを見てとてもうれしい気持ちになりましたし、お互いもっと頑張っていかないといけないなと思っております。

<番組概要>
番組名:吉田麻也の切り替えて行こう!
放送日時:毎週土曜9:30~9:55
パーソナリティ:吉田麻也
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/kirikae/

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