ワイルドダンディなおじさまが一人で喋るワイド番組【前編】

以前、当コラムで「ダンディなおじさまが一人で語るラジオ番組」を紹介しましたが、今回は「ワイルドダンディなおじさまが一人で喋るワイド番組」を集めたので前編・後編に分けてお届け! いずれのおじさまも生放送でよく喋ります。経験も知識も豊富なおじさまだからこそできる話が盛りだくさんです。

HBCラジオ『Music Delivery BAN BAN RADIO!サタデー』

プロダンサーから経歴をスタートさせた異色のDJ、高島保さん。バイクとマリンジェットに乗りながら、70~80’sサウンドを口ずさむ50代。番組では懐かしの洋楽のヒットナンバーを次々に紹介します。リスナーから届いたメールに対する高島さんのリアクションも楽しくて、聴きどころの一つです。

高島さんはどこかお茶目なところがあり、この前は消費期限が1年半も過ぎたカップラーメンが車から出てきて、思い切って食べてみたそうです。「香りが違う」と思ったものの、何事もなかったそうで何よりですが「絶対に真似しないでくださいね」と呼びかけていました(笑)。

■放送日時:毎週土曜日 17時~19時

 

 IBS茨城放送 『ジェームス英樹のRadio Days』


ジェームス英樹さんが、時にスタイリッシュに、時に”イバラギッシュ”(田舎風エネルギッシュ)にお届けするワンマンDJワイド番組。ジェームスさんが何気ない日常を語るオープニングトークは、ついつい耳を傾けてしまいます。音楽愛に溢れており、例えば忌野清志郎の命日には、RCサクセションリクエスト特集を実施。清志郎の魅力を名曲と共にじっくりと語っていました。最近、特に盛り上がっているのは4月に始まったばかりの「作詞でGO!GO!」のコーナー。ある有名な曲の歌詞の一部をお題に、どんな歌詞で歌うと面白いか、募集しています。

ちなみに、ジェームスさんは水戸出身。誕生日は3月10日で(水戸の日)です。

■放送日時:月曜日〜水曜日 16時〜18時55分

J-WAVE『GROOVE LINE Z』

月曜〜木曜の夕方、J-WAVEからはピストン西沢さんのカン高い声が聞こえてきます。『GROOVELINE Z』の肝の一つは「職業上面倒くさい事100連発」「イタさ炸裂コンテスト」などのテーマで募集するメール。リスナーから続々と寄せられる秀逸なネタにピストンさんは大笑い。18時30分から行われる「MIX MACHINE」のコーナーはピストンさんの真骨頂。最新の洋楽ヒットに混ざって懐かしい歌謡曲が聴こえてくると、思わずシビれて「さすが!ピスちゃん!」と思ってしまいます。

ほかにも、聴きどころはたくさんありますが、その一つがピストンさんとゲストのやりとり。ベテランのピストンさんだからこそできる、心の距離の詰め方は名人芸。エレファントカシマシの宮本宏浩次さんや、大黒摩季さん、JUJUさんがゲストに来た時は、付き合って何十年もの旧友との会話を聴いているようでした。

■放送日時:月曜日〜木曜日 16時30分〜20時

NACK5『FUNKY FRIDAY』

ランキング紹介、毎回難問の「GINZA カン・カン・クイズ!」、秀逸な作品が並ぶ「交通川柳」、メッセージと共に曲をプレゼントする「あの人に贈りたい From Me To You」などなど、盛りだくさん。9時間の生放送ですが、常にリスナーに話しかけるような小林克也さんのお喋りに、時間の経過を感じさせません。ランキングを紹介する時も決して単調にはならず、上位にランクインした曲のヒントを、随所で織り交ぜつているため、ランキングの発表が楽しみになります。

特筆すべきは「9時間目」と呼ばれている17時台。リスナーから届いた、その日のテーマに関する投稿が紹介されます。テーマによっては、ホロリとさせるお便りも多く、「名前の由来」がテーマだった時は、心が動かされるような投稿が多く紹介され、聴いていて何度も目頭が熱くなってしまいました。

■放送日時:毎週金曜日 9時〜17時55分

FMヨコハマ『メラタデサンデー』


FMヨコハマ歴24年! 「背は高いが腰は低い」でおなじみのDJ・ケントフリックさんが日曜の朝から楽しく吠えます。メインはリスナーからのメッセージとリクエスト曲の紹介ですが、なぞなぞコーナーがあったり、音楽クイズ「ハッピーテレフォン」があったりと、参加するリスナーの年齢層が幅広いのも特徴の一つ。リスナーへの気遣いも忘れず、電話に出たリスナーが、体調が少し悪そうだと心配したりと、思いやりいっぱいの放送です。吠えたり、喋ったり、笑ったり、心配したりと大忙しの120分!

■放送日時:毎週日曜日 10時〜12時

 

——続きは後編で!

この記事を書いた人

YMgrdfKa
やきそばかおる
子どもの頃からのラジオっ子。
「ケトル」「BRUTUS」等ラジオ特集を担当。
ライター・構成作家・動物園愛好家。好きな食べ物は、焼きそば。
ツイッター @yakisoba_kaoru

周防正行「サイレント映画について大変な勘違いをしていました」

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、映画監督の周防正行が出演。最新映画『カツベン!』の題材となったサイレント映画について語った。

ニッポン放送「あさナビ」

黒木)今週のゲストは映画監督の周防正行さんです。周防監督の5年ぶりとなる最新作映画『カツベン!』が全国公開中です。『カツベン!』は、映画の始まりの時代を駆け抜けたスーパースターである、活動弁士の話なのです。

周防)日本に初めて映画が入って来たときに、「Motion Picture」という言葉をそのまま訳して「活動写真」と呼んだのですね。そのときは、まだ映画に音がなかったのですよ。スクリーンの横に人が立って、写っているものの説明を始めたのです。最初は物語映画ではなかったから、何が写っているかとか、どうして動くとか、まさに“写真が動く”ということは始めてのことだったので、世界中で流行るわけです。当時、日本ではそのように説明する人が、最初の日の上映からいたのです。

黒木)つまりは紙芝居みたいに「こういう物語ですよ」と、ト書きも言えばセリフも言うという…。

周防)最初は単なる出来事が写っていました。駅に列車が到着するとか、工場から人が出て来るとか。それがやがて物語を持つようになって、弁士は物語をきちんと説明することを始めました。こういう文化が根付いたのは日本だけなのです。アメリカやヨーロッパでも説明する人が立った記録はありますが、職業としては説明していません。アメリカ、ヨーロッパは生演奏の音楽だけで魅せていたのです。

黒木)『カツベン!』はオリジナルの作品ですが、どうしてこれを映画にしようと思われたのですか?

周防)僕が浅はかにも、ずっと無視をして来たから。

黒木)え?

周防)大学生のときに、サイレント映画をたくさん観ていました。そのときはサイレント映画だから音がない状態で、活動弁士の説明も音楽もない、まさに無音の動く画を観るというのが、サイレント映画の見方だと思っていました。活動弁士がいることも、音楽があることも知っていたのですが、それを無視していたのです。サイレント映画なのだから、サイレントで観ないと監督の意図は伝わらないのだと、ずっと思って生きて来た。でもつい最近、僕の助監督をして下さっていた片島章三さんが「こんな本を書きました」と、この映画の元になる台本を読ませてくれたのですね。

黒木)いつも周防監督は、ご自分でシナリオをお書きになりますよね。

周防)自分のシナリオではないのは、今回が初めてです。

黒木)そのシナリオを読まれてどうだったのですか?

周防)「僕はなんて勘違いをしていたのだろう」と思いました。当時、明治の終わりから大正昭和の始まりにかけて、無声映画をサイレントで観ていた人はいなかったのです。当然、映画監督は自分の作ったものが上映されるときに、生演奏があり、誰かの説明が入るとわかって撮っていたのですね。要するに、監督がサイレントで観てもらうことを前提に撮っていなかった。それを僕はサイレントで観ていたのですよ。「これはいけない」と。それも僕は映画監督なのに、なぜ日本映画史の重要なことを無視して来たのだと思って、大反省です。音がない状態で物語をつくり上げるというのは、映像を作る人間としての最高のテクニックだ、技術だと思っていたのです。それこそが映画の基本と言うか、映画の本質だろうと。

黒木)それが180度変わったわけですね。

周防)変わりました。

黒木)活動弁士という方々がいて、初めてサイレント映画は成り立つのだと。

撮影・下村一喜

周防正行(すお・まさゆき)/映画監督

■東京・目黒区出身。1956年生まれ。
■立教大学在学中に、高橋伴明監督の助監督を務めるようになり、以降、若松孝二監督や井筒和幸監督の作品に助監督として携わる。
■1984年に小津安二郎へのオマージュを含んだピンク映画で監督デビュー。
■1989年に『ファンシイダンス』で商業映画初メガホン。
■1992年の『シコふんじゃった。』で、日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ、最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞。
■1996年には大ヒット作『Shall We ダンス?』公開。日本アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞など13部門を総なめ。
■2006年には痴漢の冤罪裁判を描いた『それでもボクはやってない』、2011年にはバレエ作品を映画として収めた『ダンシング・チャップリン』、2012年には終末医療を題材にしたヒューマンドラマ『終の信託』、2014年には花街で成長する舞妓の姿を描いた『舞妓はレディ』を監督。
■最新作は、2019年12月13日公開の『カツベン!』。大正時代に全盛だった無声映画を個性豊かな語りで彩った「活動弁士」が主人公。活動弁士を志す青年・俊太郎を成田凌が演じ、ヒロインを黒島結菜が演じる。

ENEOSプレゼンツ あさナビ(12月9日放送分より)
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

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