メダリストの報奨金は課税対象?オリンピックにまつわるお金の小ネタ集

RKBラジオ朝の情報番組『櫻井浩二インサイト』で、お金にまつわるさまざまなトピックスを分かりやすく紹介している、ファイナンシャルプランナー・中村賢司さん。8月12日の放送では「金メダルの価値はいくらくらいなのか?」「メダリストの報奨金は課税対象か?」「オリンピック関連銘柄の株価はどうなったか」など、東京オリンピックをお金で振り返りました。

■金メダルの重さと価格は?

中村賢司さん(以下、中村):メダル獲得数、今回の東京オリンピックで日本は史上最多を更新しました。でも、ほかに“メダルとして更新した記録”があるんです。何かというと、金メダルの重さ。556gぐらいで、バスケットボールとほぼ同じ重さです。ちなみに、2004年アテネ、2008年北京のときの金メダルの重さは150g。2016年のリオがそれまでで一番重い500gでしたが、それを更新しました。

中村:では、金メダルの価値はいくらぐらいあると思いますか。556gの金メダルですよ。

櫻井浩二アナウンサー(以下、櫻井):金メダルってメッキでしょう?

中村:そうですね。もし純金だったら350万円ぐらいするんですよ。金の価格は1g7000円ぐらいですから、500グラムで350万円。ちなみに、金メダルの材料は「純銀に5g以上の金メッキ」とオリンピックの公式ホームページに載っていました。

櫻井:5万円くらい?

中村:正解は10万円ぐらいです。メッキで6gの金を使ったとしたら、7000円×6gで4万2000円ぐらい。そして、銀の価格がいま、1g100円くらい。これが550グラム使われているので5万5000円ぐらい。合わせると9万7000円で、約10万円すると。

■メダリストの報奨金は課税対象?

中村:メダルを獲得した選手には、JOCから金500万円、銀200万円、銅100万円の報奨金がもらえます。この報奨金に税金はかかると思いますか?ちなみに、マラソンの大迫傑選手が、日本新記録を出して1億円もらったときの報奨金は、税金がかかっています。

櫻井:かかると思いますよ。雑所得でしょう?

中村:正解は「かかりません」。報奨金の非課税枠っていうのがありまして、これは今まで300万円だったんですが、昨年の税制改正で500万円にアップしました。だから金メダルの500万円はギリギリセーフでかからない。ただ、各競技団体から、プラスで報奨金がありますね。陸上とかゴルフだったら2000万円。またアーチェリーの選手は1億円もらうことになって、これは非課税枠を超えていますから、課税されます。1億円だと累進課税で45%。住民税もかかるので55%。5000万円ぐらいしか手元に残らない。

■オリンピック関連銘柄の株価はどうなった?

中村:オリンピック関連銘柄の株価っていうのも話題になりましたね。オリンピック開催期間中、株価が上がったのか下がったのか。実は1968年のメキシコ大会以降、日本が金メダルを二桁以上獲得したオリンピックの大会期間中は、日経平均株価は上昇しています。今回ももちろん二桁でしたよね。で、今回はどうだったかというと、オリンピック開催前の日経平均株価は2万7548円で、オリンピックが終わった後は2万7888円。わずか1.2%ですけれども上昇したということで、このジンクスは崩れなかった。

中村:これに関連して、オリンピックのユニフォームでよく見たアシックスとか、あとアサヒ飲料、選手村の餃子が美味しいと話題になった味の素、このあたりの株価は5%~6%ぐらい上がっているんです。一方、オフィシャルドリンクのコカ・コーラは若干下がって0.8%ダウン。あと、ちょっと面白い視点で、阿部一二三選手が所属しているパーク24の株価は、優勝したときにものすごく上がったんですよ。その後は落ち着いて、開会前よりも3.8%アップ。逆に大坂なおみ選手と契約しているヨネックスは、大坂選手が負けたので4.5%ダウン。だから、株価って心理で動いてますよね。今後の銘柄選びはそういう視点で見てもいいのではないでしょうか。

中村賢司さん
櫻井浩二インサイト
放送局:RKBラジオ
放送日時:毎週月曜~木曜 6時30分~9時00分
出演者:櫻井浩二、田中みずき、中村賢司
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※放送情報は変更となる場合があります。

鈴木おさむ“小説SMAP”メディアでの取り上げられ方に言及「テレビの本ですが、やはりテレビでは紹介しにくいわけです」

科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00~22:30)。 4月13日(土)、4月20日(土)の放送ゲストは、ベストセラー作家への道を歩んでいる、元放送作家の鈴木おさむさんです。20日(土)の放送では、著書である“小説SMAP”こと『もう明日が待っている』(文藝春秋)の内容や、出版前の裏話などについて伺いました。


鈴木おさむさん



1972年生まれ、千葉県出身の鈴木さん。19歳で放送作家としてデビューし、それから32年間、さまざまなコンテンツを生み出してきました。
2024年3月末をもって放送作家・脚本家を引退。現在は、「スタートアップファクトリー」を立ち上げ、スタートアップ企業の若者たちの応援を始め、コンサル、講演などもおこなっています。
3月27日(水)に刊行した著書『もう明日が待っている』は、発売2日で累計発行部数15万部を突破。同著の著者印税は、すべて能登半島地震の義援金として寄付されます。

またTOKYO FMでは現在、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのリーダー・陣さんとともに音楽チャートラジオ番組「JUMP UP MELODIES」(毎週金曜13:00~14:55)のパーソナリティもつとめています。



鈴木:(『もう明日が待っている』には)「黒林さん」というプロデューサーも出てきます。(本名は)黒木(彰一)さんと言って、54歳でお亡くなりになられた方です。ずっと一緒に番組を作っていて、この(小説の)なかでもマイケル・ジャクソンを(SMAP×SMAPに)引っ張ってきた、すごくファニーなキャラクターの人です。

茂木:あれもすごいことでしたね。

鈴木:そうです。マイケル・ジャクソンを呼んでね。「まぁ、小説だからいいか」ということで、呼んだ金額まで書いているんですけど(笑)。その黒木さんがご病気で、「もしかしたら危ないかも」と思って。だから今回、よりスタッフの話を残したんですよ。

ちょうど、この本のゲラ(※誤字・脱字などのチェックをおこなうために仮に印刷した印刷物)が全部出てきたときに、黒木さんのご病気が少し悪くなって、「会いたい」と言われて会ってきたんです。

それが金曜日だったのですが、(出版元の)文藝春秋に頼んで、ゲラをまとめて表紙を付けて仮の本にして渡すことができたんですよね。たぶん読んでくれて、その夜に「おもしろかったです。ありがとうございます」というメールが来ました。シンプルな文でしたが、メールを打つのもしんどかったと思います。なぜなら、金曜日に読んでいただいて、月曜日の夜にお亡くなりになられましたから。それぐらい体力的にも限界のなかで(本を読んで、メールをくださった)。

茂木:でも、間に合ってよかったですね。

鈴木:そうなんです。それでお葬式に行ったら、娘さんが「うちの父は本を読むのが本当に好きな人で、最後の本がこの本になりました」と言ってくれて。だからそこも含めて、僕らスタッフのなかでも本当に最後に「〇(丸)」を付けることができたというのもあります。

でも僕がおもしろいなと思うのは、テレビのためにずっとやってきて、言ってみれば(『もう明日が待っている』は)テレビの本なんですけど、やはりテレビでは紹介しにくいわけですよ。

茂木:いろいろな事情でね。

鈴木:はい。テレビのランキング番組の“(小説売上)ランキング”に入っているのですが、(紹介されるのはタイトル名と僕の名前)「『もう明日が待っている』鈴木おさむ」だけで、SMAPの「ス」の字も言わない。

それは仕方がないんです。だけど、放送作家が最後にテレビの本を書いて、それがテレビで紹介されないというのもおもしろいし、だからこそ絶対にミリオン(100万部)売れてほしいと思います。

番組では他にも、鈴木さんが今後の目標について語る場面もありました。


(左から)鈴木おさむさん、茂木健一郎



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4月20日(土)放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年4月28日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:Dream HEART
放送エリア:TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネット
放送日時:毎週土曜22:00~22:30
パーソナリティ:茂木健一郎

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