政府が旧統一教会に「質問権」行使 「世論が盛り上がっているからやっただけの『ワイドショー政治』だ」辛坊治郎が苦言

キャスターの辛坊治郎が11月24日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。政府が22日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対して宗教法人法の「質問権」を行使したことについて、「世論が盛り上がっているからやっただけ。要するに『ワイドショー政治』だ」と苦言を呈した。

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)日本本部(東京都渋谷区) 2022年7月20日  JIJI PRESS PHOTO / MORIO TAGA ©時事通信社

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済のための新法をめぐって、与党側は24日、寄付の禁止行為を拡大するなどの修正案を野党側に提示した。政府が11月18日に示した概要では、借金や家を売ってまで寄付させることを禁じるなどとしていたが、野党側は果樹園などを売った人は救われないなどとして見直しを求めていた。今回、与党側は生活維持に必要な事業用資産なども禁止の対象に含める考えを示した。ただ、野党側はマインドコントロール下にあり自ら進んで寄付した人を救う法案になっていないとして、さらなる修正を求めている。

辛坊)政府としてはとりあえず、「質問権」を行使しました。これにより、旧統一教会の詳しい運営規定に関する書面や帳簿の提出を求めます。旧統一教会としては、質問権を無視しても10万円以下の過料くらいしか罰則がないのですが、さすがに世論を敵に回すことになるので、おそらく期日までに回答書を提出するでしょう。政府としては回答書を見て、「不服だ」「不十分だ」「違法性が高い」といった理由で再度、質問する可能性もあります。

そうした過程を経たうえで、次に焦点となるのが、政府が裁判所に対して旧統一教会の解散命令を請求するかどうかです。今の流れでみると、岸田政権はものすごくポピュリズムの色彩が強いですから、質問権を行使した段階で、どんな質問が返ってきても裁判所に対して解散命令を請求することは織り込み済みだと思います。

裁判所が客観的な事実に基づき、旧統一教会に解散命令を出すかどうかは裁判官の腹一つでしょう。ただ、上級審まで争った場合には、必ずしも世論に沿った形で解散させることは簡単ではないと思います。しかし、仮に裁判所が解散命令を出さないということになると、旧統一教会という存在に公的権力がお墨付きを与えることにもなりかねません。そうすると、世論とは全く逆の方向に走っていってしまう可能性があります。

では、逆に解散させたとしたら、どうなるでしょう。宗教法人としての旧統一教会は解散させられますが、宗教活動に関して税金がかからないという宗教法人としての唯一最大の特典がなくなるだけです。したがって、旧統一教会はこれまで通り活動はできるわけです。これほど大騒ぎをして、最終的に行き着くところがそれでいいのでしょうか。また、信教の自由や個人の財産権などとの整合性は、どうするのでしょうか。解散命令が出されるにせよ、出されないにせよ、この流れは誰も得しないのではないかという気がします。

要するに、岸田政権は「ワイドショー政治」なんですよ。世論が盛り上がってワイドショーで取り上げられているから、何かをしようとしているだけです。憲法上の問題を冷静に見つめることができなくなっているのではないでしょうか。こうした流れは、日本の将来にとって決してプラスにはならないと思います。

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政府が原子力政策大転換 「現実味のない話が暴走。岸田政権がなぜ駄目かを象徴している」辛坊治郎が批判

キャスターの辛坊治郎が11月29日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。政府が示した今後の原子力政策の行動計画案について、「現実味のない話が暴走している。岸田政権がなぜ駄目かを端的に象徴している」と批判した。

第4回GX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議を開催した岸田総理 2022年11月29日 総理大臣官邸 ~首相官邸HPより https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202211/29gx.html

経済産業省は28日、今後の原子力政策の行動計画案を示した。廃炉が決まった原子力発電所の建て替え(リプレース)として、従来型より安全性を高めた次世代原発の開発、建設を進めることや、現在は最長60年とされている運転期間の延長を認めることが柱となっている。

辛坊)日本で原子力発電所の運転期間は2011年に発生した東日本大震災の後、「原則40年、最長60年」と規定されてきました。国内の既存原発33基のうち再稼働は10基で、運転期間の上限60年だと残りの23基が再稼働しても、2070年に原発はゼロになります。ただ、こうした見通しは震災後から見通せていたことです。そのため、不足分の電力は別のエネルギーで補うことが考えられてきたわけです。

この方針は安倍政権でも菅政権でも変わりませんでした。しかし、岸田政権になって突然、変わりました。岸田政権は、老朽化して廃炉が決まった原発を対象に、安全性の高い次世代型原発への建て替えを進めようとしているのです。これは、現在の国内環境では、新しい立地に新しい原発を造るのは無理だろうと分かっているからです。岸田政権はまた、1基の出力が100万キロワット規模の標準型より小さい30万キロワット規模の原発への建て替えを考えています。事故を起こした際のリスクも念頭にあるのでしょう。

東日本大震災に伴う津波で、東京電力福島第1原発は原子炉の冷却に必要な電源を失いました。その結果、炉心が溶融して原子炉建屋の爆発につながりました。そこで、岸田政権が建て替えに想定している次世代型原発は、電源を失っても冷却できる空冷式のタイプです。こちらも安全対策を考慮してのことでしょう。

しかし、建て替えはそう簡単なことではないと思いますよ。なぜなら、かつて建設の同意を得られた住民だからといって、同じように同意を得るにはかなりハードルが高いだろうと考えるからです。また、出力を小さくするといっても、例えば100万キロワット相当の出力を確保しようとすれば、少なくても3基は造らなければなりません。そうなれば、結果的に小さな出力の原発をあちらこちらに建てることになります。さらに、核廃棄物処理の課題も残ります。現在の国内環境を見渡せば、まず無理でしょう。

安全対策のコストを考えても、原発は圧倒的に経済的に見合わないことが明らかになってきています。自然エネルギーのほうがトータルのコストで安いです。そうしたことがはっきりとしてきている状況の中で、岸田政権は建て替えを言い出しています。

このように、現実味のない話が暴走している感じがしますね。仮に「現実味はある」と言うのであれば、論理的な説明が必要ではないでしょうか。そうした論理的な説明がなく、岸田政権は安倍政権や菅政権がしなかった方針転換を突然、しようとしています。岸田政権は、原発の建て替えを進めたい思惑を持つ一部の人たちから、政治的な支持を得たいのでしょうね。この岸田政権のやり方は、岸田政権がなぜ駄目かを端的に象徴している事象だと感じます。

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